「Unlearn」読書メモ
新しいことを新しいものとしてきちんと学んでいかないといけない、今までの延長で学んでいくと過去の考え方に囚われ続けていくみたいな話を投稿でみた。過去の知見を積み重ね、深く広くしていくことが重要だと思っていたが考え方が異なっていた。少し前に流行っていたフレーズでもあるので読んでみた。
為末さんは選手時代と同様に目標を設定して逆算してトレーニングに取り組んでいて、社会に出ても同じ方法で取り組んでいたが、そのやり方では社会では通じなかった。新しい環境では通じなかったのである。学習し続けるという発想でいるとどうしても新しい環境では行き詰まってしまう。
アンラーンとは、今までの学びや経験を捨てることではなく、アスリートで言えばトレーニングのプロセスやキャリアである。
プロセスで学んだことと、そのプロセスを専門で使う場合では異なる。過去のやり方に固執してはいけない。また、アスリートのキャリアはこういうもの、この知見を支えるキャリアはこういうものと考えると自分で可能性を小さくしてしまう。
このような思考の癖を直すことが必要である。
パターン化した意思決定プロセス
変化するゴールに柔軟に向き合って、素早く適切に方向転換することが必要。素早くゴールに向かうことは変わってきている。なぜならゴールが明確になっていることは少ないからである。
コロナになって今までの当たり前は変わっている
「今までの延長線上での未来図」を捉えることを止めることでさらなる成長につなげていく
今あるものについて何を残して何を生かすかを考えることがアンラーンにつながる
アンラーンの必要度の参考
最近ワクワクしているか
仕事とは別の分野を学んでいるか
周囲の人との会話がいつも異なっているか
常識だと思わず驚くことができているか
アンラーンの技術
①自分自身の「思考の固定化」に気づく
「思考や行動、動作が無自覚のままに固定化、パターン化されていないかを自問する」
②アンラーンすべき対象の見分け方
会社や組織におけるしきたりやルールが固定化を形成していることが多い。会社のしきたりと個人のスキルは分けて考える
これらを発見する方法としては、無意識にやっていることを洗い出すこと。
また、小さなアンラーン(新たな思考や発見に気づき)を取り入れ習慣づけていく
小さなアンラーンのために
行動を言葉だけで自分の仕事を専門用語抜きで表現してみる
この会社以外でも通用するかを問う
専門外・業界外、多様な人、異質な人と話す
自分のイメージを周囲の人に聞いてみる
経験や学びを財産にするか足枷にするかは自分次第
似たようなスポーツ経験がある人はその思考から抜け出せず、いつまでも上達しない。例えばウインドサーフィンを初めてやるサーフィン経験者。
最後まで人の話を聞くことが重要
アンラーンができている時は「難しさ」や「心地の悪さ」を感じる場合も珍しくない
人は知らないうちにパターン化した行動をとる=省エネ、効率化しがち
アンラーンの壁
このままでいい
今あるものを手放したくない
せっかくここまでやってきたのに
自分のやり方に固執、他人がわかってないだけと考える(他人の言葉を受け入れられない)
盲信する
「好き」と「慣れていて心地がいい」の混同(今が好き、は本当に好き?他のことも知っている?)
自分の潜在的なバイアス
壁を乗り越えるヒント
「優秀なコーチ」を持つ:自分を客観視視してみる
コーチの役割は「モチベーター」「質問者(自分自身にいい質問をぶつける)」「技術の伝達」
モチベーター:「どこで」「何をして」「どんな体験をして」「誰と会う」と自分のやる気が出るのかを知って、それを積極的に自分に対して提供する
質問者:自分自身にいい質問をぶつける)
技術の伝達:技術の伝承自分自身の再定義
勇気を持ってずらしてみることが重要。時代と共に変化していかなければならない
違和感を大事にする
しかし自分の「コア」が必要。「コア」があるから変化に適応できるし、変化し続けることができる
アンラーンしないと行き詰まる
e.g.リトルリーグのヒーロー打者は高校野球では活躍できない
過去に固執してしまう典型
なんだかうまくいかない時はアンラーンが打開策になる。能力不足ではなく能力の方向性が適応していないこともある
また、こうすべき、という思考が想像以上に支配している。コロナで変わったこと(多少の病気なら出勤、対面が通常、満員電車が当たり前、残業、会合、、、本当にすべきだったか)
「変化し続ける」世の中で、強くしなやかに生きるために
何か1つのことを脇目も振らずにやり続けることで成功を得られる時代は過去のもの(しかし、それくらい物事に集中しないとどれも中途半端になってしまう気もする。集中して取り組むこと、なんかを極めることは重要ではないか。しかし永遠にそれが続くとは限らないので変化し続ける。多分筆者も上のような話をしたい趣旨ではないと思う。)
チャンスは「余白がある人」のところに訪れる
頭に余白がないとチャンスに気付けない
「役に立つか立たないか」「必要かそうでないか」などから切り離し、「面白い」「楽しい」「興味がある」等視点で世界を眺めてみる
「止まる」「一休みする」ことを恐れない
インプットされたものを否定していくプロセスが必要
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