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鉛筆と友達になる

鉛筆には10H、9H.......2H、 H、 F、HB、B、2B.....10Bと、こんなに種類があるそうで、表現によって使い分けるんだそう。

もう10年以上も前になるが、武蔵美出身の友達が1回だけ仲間内でデッサンの手ほどきをしてくれたことがある。

私と友人が遊び感覚でたのんだら、その友達はSTAEDTLERの鉛筆(2H、B、3B、5B)とカッター、練り消しをそれぞれに準備してくれており、あまりの本格的さに恐縮したのを覚えている。


一方、わが師匠は4Bだけ。

しかも日本のTOMBOWが一番いいそうで、この銘柄の4Bを箱買い指定。

たぶん、いろんな種類の鉛筆の使い分けを覚えるよりも、1種類の鉛筆でいろんな表現の仕方を覚えた方が基礎が身につきやすいのかもしれない。


師匠の口癖は「鉛筆と友達になれ


私もそうしたいんだけど、なかなか言うことを聞いてくれない汗

それでも、力を抜いて柔らかい線で描いたり、

影の部分なんかは鋭く、力強く描いたり、

1本の鉛筆でこんなに豊かな表現ができるんだなあと。


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Drawing no.8

柔らかく、鋭く

長く、短く

鉛筆を寝かせたり、立たせたり

ひっかいたり、ぬりつぶしたり

いろんな組み合わせで表現が生まれていく。


画像2
Drawing no.9

線はもちろん、形、位置、バランス、明暗、質感など

考えることはたくさんある。


でも絵に集中すればするほど、頭が空っぽになる不思議。


心地いい音楽が流れるアトリエで、

師匠が挽いてくれたコーヒーを飲みながら、

たまに師匠に𠮟咤(しった)されつつ...汗

絵を描く至福の時。


「サッサッサッ」と紙の上を走る鉛筆の音が心地いい。


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