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Jリーグジャッジリプレイを意見の積み重ねの教材に

最近、Jリーグジャッジリプレイを見るのが楽しみになっています。見ながら、思考の組み立て方を学べる教材になるんじゃないだろうかと感じています。そのことについてちょっと書いておきます。

Jリーグジャッジリプレイとは?

Jリーグの試合の中から「微妙な判定」を徹底解説する番組です。DAZNで先行配信されていますが、YouTubeでも見ることができます。

(↑の回、オススメです)

試合の中であった「微妙な判定」を振り返りながら、ゲストの方々のそれぞれの独自の見解を述べながら、起きた事象をどう捉えるといいのかをディスカッションしていく内容です。

サッカーに興味がなくても「なるほど」と感じ取ることができます。

取り上げられている試合について

上記リンクで紹介している回は、2022シーズンの第28節のアビスパ福岡対名古屋グランパスでの場面が紹介されています。

この試合は、ニュースでも多く取り上げられていて、目にした方がいるかもしれません。

守備をしないでゴールの意味が分かりづらいかもしれませんが、こちらの動画をみていただけるとわかります。実況者・解説者も戸惑っているのでわかりやすいです。

いろいろと話題になった試合です。

競技規則を基準に考える

このアビスパ福岡対名古屋グランパスでのシーンの前に起こったアクシデントの部分からJリーグジャッジリプレイで取り扱っています。

簡単に紹介すると、

  1. 福岡のGKとDFの頭同士で衝突し、その場で転倒する。

  2. こぼれだ球を名古屋の選手が拾い、プレー続行

  3. ゴール前に折り返し、GKのいないゴールに押し込み先制点を上げる

  4. ゴール直後に、主審は笛を吹き、倒れている選手の状態確認

  5. 担架で運び出される(結果としてGKは脳震盪で交代となった)

というシーンです。このシーンにたいしてジャッジリプレイ内では、

味方同士で衝突しているのでファールは存在しない。なので、プレーを続けることは間違いではない。
競技規則(ルール)でダメではないから間違ってはいない。だから笛を吹くことを躊躇はするだろう。
ということを、ゲストがそれぞれの意見を述べています。

目指すべきものは何なのか。勝利なのか。ゲームを続行することなのか。選手の安全なのか。状況を唯一止めることができたのは審判ではあるが、あの場面でどうやって「正しい判断」を下すのは難しいということは難しいということがよくわかる。

あとで、振り返りながら冷静に考えても、難しいが、考え方を積み上げていくと「これが正しそうな判断かな」ということが浮き上がってくるようにも感じる。基準である競技規則に戻って考えることの大切さを考えさせられる内容となっている。

この議論の積み上げ方を参考に

この番組を見ながら、こういう形で意見を出し合って、意見を積み重ねていきながら、自分の思考を整理することって教育現場でも必要だなと感じている。しかし、教育現場ではなかなかこうした積み重ね方を感じることができていないので、生徒たち(教師も)経験したことがないようにも感じる。

だからこそ、このジャッジリプレイを教材にして、見ながら自分の感じたことと、他者の判断軸とをすり合わせながら、自分の中でのロジックの積み上げ方を整理していくことはできないだろうか。ふと、話題になったこの回を見ながら、学校の教材にもならないかと感じたので、noteに書き残しておくことにする。

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