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ビジョンマッチが必須という話

株式会社ZENKIGENは、動画×AIの自社開発プロダクトを通じて社会変革を担おうとしているHRtechの会社です。

設立4年未満、社員が50数名で、これまで2度の資金調達を行っているフェーズのスタートアップです。

素直に吐露しますと、事業の拡大に採用が追い付いていないのが現状です。その弊害は至るところで出ています。

ゆえに、足りない人員を必要なスキルを持っている人を採用することで埋めるというのが当然の経営かと思いますが、ZENKIGENはスキルマッチだけでは絶対に採用しません。

当社は成長を犠牲にしてもビジョンマッチの採用に徹底的にこだわっています。

それを創業以来、社員にも人材エージェントの方にも株主にも一貫してブレずに話をしていますが、やはり現場とするとどうしても即戦力なるスキルを持った人が現れると一緒に働きたい、と懇願にも近い形で推薦をして来ますが、悉くビジョンマッチを大前提として来ました。
(現場が納得してないケースは何度もあり、時間をかけて一つ一つ説明する努力をしています)

そんなことを繰り返している中、松本さん(インテリジェンス時代の先輩)が「まさに!!」というnoteを書いてましたので、引用させていただき、当社が思うビジョンマッチについての考えをまとめます。

まず、松本さんが書いた文章はこちら。


---転記--------------------------------------------------------------------

「正論言いたいマン」につぶされる組織                 会社の経営とは、誤解をおそれずに言えば、全員で「壮大なフィクションを信じ込む」ことであろう。たとえば、経営の根本にはまず「ビジョン」があるべきだとされる。しかし、そもそもこの「ビジョン」自体こそが、最大のフィクションといえるのだ。
ビジョンには実体がない。実際に「存在」しているのかどうか、当然ながら物理的なモノとして見ることはできない。突き詰めれば、ビジョンが存在しているのは、経営陣と、会社メンバーの頭の中だけである。つまり、「人為的に作られたフィクション」、それが経営ビジョンと呼ばれるものの正体に他ならない。
しかしそれは、フィクションだからこそ重要なのだといえる。まだ世の中に実現していない理想の世界、その世界を実現させるため、みんなで額に汗して日々努力する。「共有されたフィクション」としての目指すべき世界があるからこそ、元はまったく縁のなかった別々の個人が、同じメンバーとして力を合わせることができるのだ。監督と演者たちが、理想の物語の台本を作り上げ、それを全メンバーで実際に演じていくイメージに近い。
しかし、経営は簡単ではない。そのわかりやすい例が、「全員で共有しているはずのフィクションを否定しようとする個人」の存在である。ある一人が、「それってそもそもどうなんですか? おかしくないですか?」とビジョンを真っ向から否定した瞬間に、「みんなでなんとか紡いできた物語」が、もろくも破綻するかもしれない危機がやってくるのだ。                       

中略

もし、どうしても自分としては会社のビジョンに納得できないのなら、自分の思いと一致する会社を選べばいいだけの話だ。これは、別に冷たい話をしているわけではない。そもそも会社とは、「目的やビジョンに共感したメンバー」が集まるはずの場所で、その要件を満たしていないチグハグの状態なのであれば、個人としても会社としても不幸になってしまうだけだ。
しかしこういう人は、自分からの理解や歩み寄りの努力を一切放棄し、「十分に納得させてもらいたい」と、なぜか上から目線で言い放つ。会社側も(とても皮肉なことに)、ビジョナリーな会社であればあるほど、多様性を重視し、個人の意見を大切にする組織が多い。だから、こんな意見も、単なる異端な意見として、無下に却下することもできない。            その結果、誰もが扱いに困る、モンスター社員を長く抱え続けることになる。役職が上であればあるほど最悪だ。みんなで一生懸命に作り上げようとする物語を、単なる自分の思い込みだけで否定してくる。それも、反論しづらい「正論」を武器にして。正論だけで生きていけるなら誰も苦労しないし、世の中はとっくにバラ色だ。
正論だけでは解決できないような、ものすごく複雑な社会の課題を、ものすごく絶妙なバランスにおいて解決していく営みが会社経営というものだ。だからこそ、「共有されたフィクション」であるストーリーやビジョンが必要。それを冷笑的に否定するような人は、そもそも同じ組織のメンバーとして迎え入れるべきではない。敵は、外部にいるよりも内部にいる方がはるかに怖いのだ。
一緒に働く仲間を集めるということは、それほどに重要であり、かつ大変だということ。肝に命じたい。

https://note.com/jn_matsumoto/n/nc4059f2b0acf            (是非とも松本さんの全文をお読みください)

----転記終了----------------------------------------------------------------

まず松本さんの「正論言いたいマン」につぶされる組織というテーマのキャッチーさが秀逸ですw

さて、本題。

まず、【会社のビジョンとは人為的に作られた壮大なフィクション】と言い切るのがなるほどぉと思いました。確かに私にはビジョンは見えてますが、ZENKIGENの船に乗った人は壮大なフィクションに共感してくれたのだと思います。

ビジョンを壮大なフィクションと思わせた人はやはり孫んさんですね。会社設立初日にみかん箱の上に立ち、「豆腐のように1丁2丁と数えるように、売上1兆2兆と数える会社にする」と大ボラを吹きましたが、35年が経ち 売上は5兆円を超しています。

以上のように人為的に作られた壮大なフィクションがなければ、このような現実は生まれていません。これは古今東西の普遍的事実ではないかと思います。

そして、本内容の真骨頂はこちら

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しかしこういう人は、自分からの理解や歩み寄りの努力を一切放棄し、 「十分に納得させてもらいたい」と、なぜか上から目線で言い放つ。会社側も(とても皮肉なことに)、ビジョナリーな会社であればあるほど、多様性を重視し、個人の意見を大切にする組織が多い。だから、こんな意見も、単なる異端な意見として、無下に却下することもできない。

その結果、誰もが扱いに困る、モンスター社員を長く抱え続けることになる。役職が上であればあるほど最悪だ。みんなで一生懸命に作り上げようとする物語を、単なる自分の思い込みだけで否定してくる。それも、反論しづらい「正論」を武器にして。正論だけで生きていけるなら誰も苦労しないし、世の中はとっくにバラ色だ。
正論だけでは解決できないような、ものすごく複雑な社会の課題を、ものすごく絶妙なバランスにおいて解決していく営みが会社経営というものだ。だからこそ、「共有されたフィクション」であるストーリーやビジョンが必要。それを冷笑的に否定するような人は、そもそも同じ組織のメンバーとして迎え入れるべきではない。敵は、外部にいるよりも内部にいる方がはるかに怖いのだ。
一緒に働く仲間を集めるということは、それほどに重要であり、かつ大変だということ。肝に命じたい。
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もう共感しかありません。

モンスター社員の定義はこれだけではないと思いますが、要はビジョンマッチしていない社員が集まると現象は様々ですが似たようなことが起きるということです。

だから、ビジョンマッチが採用において絶対的に重要ということです。

だから、採用には全力を尽くす、ということです。

だから、成長を犠牲にしてもビジョンマッチした優秀な人の採用にこだわるのです。

会社のビジョンに共感もなく、単にスキルを向上させたい、ZENKIGENが持つ貴重なデータを触りたい、先端の研究をしたい、キャリアのためにスタートアップを経験してみたいなどの表面的な考えを持つ人は仲間として迎えられないということです。

会社の価値を生み出す源泉はどう考えても【人】です。そして、人との関係性において、人は成長もするし幸せにもなる。逆に潰されもする。

人の関係において人を愛し、人のために尽くしたいと思う。コトに向かう組織と人だからこそ、自分と周りの人を幸せにしたいと思えるし、その行動も起こせる。

だからこそ濃淡はあれど意識が外に向き、コトに向き合える人。そしてビジョンマッチしているということが仲間として迎えるために必須なのです。

だからこそ最高の仲間と、到底1人では成し遂げることが不可能な壮大で人為的なフィクションであるビジョンの達成に邁進し、そしていつか実現出来ると思うのです。

後世の人が、「ZENKIGENが存在したからこんな社会になった」と死んで聞くことも出来ない未来に思いを馳せて。(生きているうちに聞きたいけど) 

株式会社ZENKIGEN                         代表取締役CEO                                   野澤比日樹

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