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紫式部に近づきたい

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いろいろな方向から紫式部と『源氏物語』に近づいてみます。ぜひ、ご一緒に。
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#朧月夜

絵で読む『源氏物語』これはどんな場面~源氏物語手鑑 花宴(二)

絵で読む『源氏物語』これはどんな場面~源氏物語手鑑 花宴(二)

内大臣家(弘徽殿女御の実家)で催された藤花の宴。遅咲きの桜も2本描かれています▼。ところで源氏の君、何をなさっているの?(左端)

花宴の夜の出会い

宮中で花宴が催された夜、源氏の君は、弘徽殿で出会った姫君と結ばれました。

いつもの〈源氏も歩けば美女にあたる〉的な展開と思いきや、この出会いが、あとあと源氏の君が都から逃げ出す原因になっていきます。美しくも危険な出会い。その続きを。

夜明けが近

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絵で読む『源氏物語』これはどんな場面~源氏物語絵色紙帖 花宴(一)

絵で読む『源氏物語』これはどんな場面~源氏物語絵色紙帖 花宴(一)

照りもせず曇りもはてぬ春の夜の朧月夜にしくものぞなき(月の光が明るすぎることもなく、暗すぎることもない、春の夜の朧月夜に優るのものはない)

月がぼんやりと霞んで見える春の夜に、「朧月夜に似るものぞなき」と有名な和歌の一節を口ずさみながら、弘徽殿の細殿を歩いてくる姫君、それを見つめる源氏の君。どきどきする場面です。

宮中の花宴

 旧暦の2月20日、内裏の南殿(紫宸殿)の左近の桜の前で花見の宴が

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