絵で読む『源氏物語』これはどんな場面~源氏物語絵色紙帖 夕顔(二)
あこがれの六条御息所
六条御息所は、16歳のときに東宮(皇太子)に入内、姫君が生まれますが、20歳のときに東宮が亡くなってしまいました(賢木巻)。桐壺帝と前東宮は同腹の兄弟で仲が良かったので、桐壺帝はこのまま内裏で暮らすよう、つまり桐壺帝の妃になるようすすめましたが(葵巻)、六条御息所は大臣だった父が遺した六条の邸宅で暮らします。
深い教養とすぐれた美的感覚を持つ六条御息所がプロデュースする、折々の催しの趣向が、風流を好む貴公子たちを引きつけ、みな邸に集まってきました。