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リーバイス501

スカートをほぼはくことがなく、よほどの事情がない限りボトムスはデニムに頼る。洋服の中で、唯一それなりにお金をかけているのがデニム関連だと思う。カジュアル衣料で単品の値段が2万円を超えても「高っ」と思わないのはデニムくらいかもしれない。

今の10代くらいの子たちにとって、デニムはおじさんやおばさんの服装というイメージらしい。っつったってそれ以上の世代はカジュアル即ちデニムという刷り込みを受けてしまっているから仕方ない。

デニムに関しては手持ちのアイテムを2〜3点に絞って何年も大事に着回す着方をしているけれど、最近がぜん出番が増えているのは今更感ありありながらもリーバイス501だ。

私が大事にはいているリーバイス501は、アースミュージックアンドエコロジーが今のようなファストファッションではなかった頃のコラボモデル。シンプル極まりないストーンウォッシュで、しっかりした生地でないとおしゃれに見えないやつだ。目方が人生史上最大だったときに痩せるつもりで気合を入れて買ったが、その後なんとか痩せられたので今もぶじワードローブの一員として生存している。

手持ちのリーバイス501を見直すきっかけになったのが、実は前期の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』だった。3代続くヒロインの中で母親役を最も長く演じた深津絵里さんが、それはそれは素敵にデニムをコーディネートされていた。岡山生まれという設定なので、あのデニムも製造元はご実家という設定だったのかもしれない。ご近所さんから回転焼き屋のおばちゃんとして親しまれるキャラながら、育ちの良さが感じられる佇まいが絶妙だった。

あのドラマを見て以来、私の将来の目標が定まった。それは「質の良いデニムを品よく着られるおばちゃんになること」であった。深津さんはたしか身長が155cm前後くらいで、高身長の方も多くなった女性俳優さんの中ではかなり小柄でいらしたと記憶している。しかし、全くちんちくりん感のないあのシュッとしたデニムのはきこなしには本気で憧れてしまった。160cmの自分が青い野生動物みたいなデニムコーデに甘んじていてはいけないのだった。

そこでせっかく手元にあるリーバイス501をカッコよくはこうと思い立ち、先の日記でも触れたスクワット1日50回である。歩き方もだらしなくならないよう、立ち座りそれぞれで姿勢を良くするべくがんばっている。

そんな感じなので、世のみなさんがリーバイス501をどうカッコよくコーディネートしているか見たくなり、「リーバイス501」で検索することを思い立った。

検索窓に「リーバイス501」と入力する。
 ↓
「リーバイス501 ダサい」

(´・ω・`)

激しく凹んだ。
リーバイス501ってダサいんかいワレ。

あとで人から聞いた話だが、ブランドやアイテム名などファッション関連用語を入れると必ずと言ってよいほど「〇〇 ダサい」とサジェストされるそうだ。
その理由は「〇〇(ブランドまたはアイテム)に挑戦したいが、人気や評判ってどうなの? まさか『〇〇なんてダサ〜い』とか思われてないよね?」と及び腰になっている人が、予防線を張るために検索するときの常套手段が「〇〇 ダサい」なので上位サジェストされがち、ということらしい。

いや自分が良いと思ったものは一も二もなく自信を持ってチャレンジしようぜ。物の選定における行動様式が消極的すぎるだろ。

というわけで、おそらくリーバイス501は一般論として別にダサくはないんじゃないかと思う。周りがダサいと言っても自分が好きで快適に着られるならそれでいいんだけどさ。

「自信を持って着れば何だって似合うのよ」

子供の頃に大好きだったおしゃれなシンガーの方が言ったこの言葉が、そのまま自分のファッション観になっている。
将来深津絵里さんにはなれなくても、とりあえず野生動物を脱して人間に見えるまで努力しながらデニムを愛し続けるよ。

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