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網膜裂孔をレーザー治療した話

凝ったタイトルを付けるまでもない。多くの人へ目にしてもらうために、なんの面白味もない記事タイトルにしてしまった。すまぬ。

3か月に1度くらい眼科で定期検診を受けている。かかりつけの眼科の先生がイケオジで大変優しいので、面倒くさいと思う以前に喜んで通ってしまう。先月の検診で右目の網膜に薄くなっているところがあり、今回は様子を見るけど注意しておくようにと言われていた。
もし網膜に穴が開いて拡がったら網膜剥離ですぐ手術になるからね、と言ってもらっていたことが思えば幸いだった。ありがとうイケオジ。

網膜剥離こわいなーと思いつつ世の中は5月の連休に入った。特に旅やレジャーを好んでしない生活なので、家を掃除したりコストコに行ったりしつつ割とおとなしく過ごしていた。

5月5日に用事があってショッピングモールに出かける。フロアを歩いてたら急に目の前にパッと稲妻みたいなやつが見えて、視界にガラスのヒビみたいな模様が広がった。しかも右目っぽい。
稲妻みたいなやつとガラスのヒビはすぐ見えなくなったが、代わりに強力な飛蚊症の症状が出てきて超うっとうしい。

全然痛くはないのに、明らかに目がなんか変だなという感じ。かねがね右目の網膜のことを言われていたので嫌な予感しかしない。いや言われていなくても、これだけ急に症状が出ればたぶん誰でも変だと思う。

その週の土曜に眼科に行ったら、ごくごく初期症状の「網膜裂孔」という眼病とさっそく診断される。「この症状はねえ、変だと思ったらすぐ来てくれるのが一番」とイケオジにほめられた。

網膜裂孔っちゅうのは「網膜にちっさい穴が開いてるけど剥離はしてない」という状態で、放置すると進行して網膜剥離になる可能性もあるやつ。治療しないでいると3割くらいの人が網膜剥離になるらしいので、ちっさい穴のうちに広がらないよう治療することが何より大事だそうだ。

「この段階ならまずレーザー治療で大丈夫」と言われ、かかりつけ眼科から歩いて数分の総合病院の紹介状を書いてもらう。
総合病院へ行ったらかかりつけ医の話はすでに通じていて、ほぼ待つことなく診察と治療に通された。

まず瞳孔を拡げる目薬をさしてもらってしばらく待つ。待ち時間にうっかりトイレ行ってたらその間に順番が来たらしくめっちゃ名前呼ばれてた。ごめん。
治療室で先生にじゃあレーザーしましょうね、とカジュアルに言われる。おいおい手術やろ、と思うが切るとか貼るとかがなく触りすらしないのでそういうものらしい。

機器の前に座らされて頭を固定される。先生の言う通りに視線を移すと「アーいいですよ、いいですねーその目の位置すごくいいです」と褒められる。人たらしか。グラビアアイドル専門のカメラマンか。

落ち着きのない素振りをするとエライことになるに違いないと思い、びびりながらじっと待つ。せやかて今からレーザー攻撃されんねやで。言いつけ守らな死ぬかもしれへんやん。死なんけど。

何を見せられるのかと思ったけど、なんかフラッシュの余計に強烈なやつというか、太陽を直接見たときみたいな強力な光を数十発くらい続けて当てられる感じだった。太陽を直接見るのは目に悪いのでやめましょう。

痛みはほぼなかったけど、なにしろ頭に近いので場所次第でいろんな神経に干渉するらしく、ぼんやり鈍痛的なものを感じるタイミングもあった。言うても痛くてしんどいみたいなレベルとは全くちゃうので、これから治療を受ける人は極度に怖がらないでほしい。意外と楽。

そして術後半月以上が経過し、定期検診でもとても順調で特に心配すべきところはないと言ってもらった。ありがとうイケオジと総合病院の先生。
ただ、発症のタイミングで出やがったうっとうしい飛蚊症とぼんやり感は気にならなくなるまで期間を要するらしい。なので今も少ーしだけうっとうしい。

飛蚊症は剥がれた細胞組織や血液が眼球の内部に飛んでる状態が見える症状なので、それらの異物が代謝されるか脳が慣れて補正をかけるかしないと落ち着かないとのこと。

いちいちこういうのを補完する脳もたいへんやん、と思う。これからは補完に忙しい脳にそれ以上の負担をかけないよう、極力ボケーっとしながら暮らそうと思う。

とはいえしっかり治療できたおかげでちゃんとパリピ孔明やスパイファミリーの続きも見れるし、シン・ウルトラマンも検診の帰りに観てきた。ものが正しく見えることだけでもこんなにありがたいものなんだと思う。

なお今回のレーザー治療にはざっと3万円強の費用がかかったけど、医療保険や共済で「日帰り手術」として扱ってもらえるやつだ。手続きすればちゃんと保険適用してもらえる場合がかなり多いと思うので、参考にしてもらえれば幸いっす。

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