なぜ特別支援級に通うのか
ウチの次女は、軽度の知的障害を持っています。
「障害」というと、車椅子だったり、ダウン症のように見た目に特徴があるような人を思い浮かべるかもしれません。
しかし、次女は見た目では障害があるとはわかりません。
見た目には障害持ちだとわからないので、実は障害だと判明するには時間がかかりました。
そのあたりの経緯は省略しますが、なんやかんやあって、小学校では特別支援学級に在籍しています。
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特別支援級とはいっても、様々な障害を持っている子が通っています。
ざっくりとわけると、自閉症と知的障害。
次女は知的障害なので、知的障害の子が通う支援級にお世話になっています。
通常級が1クラス30人~に比べると、1クラス5人程度。担任の先生+補助の先生が2人くらいついています。
前述のように、次女は身体的に何かがあるわけではありません。
自閉症というよりは、精神運動発達遅滞という障害と診断されています。。
これは、言葉・知能・理解力・運動系など、全体的に発達の遅れがあるというもの。
8歳だけど、知能としては4歳程度。
理解するのにものすごく時間がかかります。
ひとつひとつ、段階を踏んで、丁寧に説明しないと伝わらないんですよね。
言葉だけで説明しても伝わらないんです。
「説明書読むよりやってみるのが早い」という言葉がぴったりと言えるほど、お手本を実際にやってみせながら説明しないと、本人は理解できないんです。
いわゆる、視覚優位と言われるものです。
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...と、ここまでなら「いやいや、うちの子も勉強できないし、いくら言ってもやっても理解してくれないよ。」とか、「子供なんてそんなもんでしょ」と思われる方もいるでしょう。
保育園の時、見た目には障害を持っていることがわからないので、支援学級に決まったと伝えると周囲からは、
「え?支援級に行くの?なんで?次女ちゃん全然普通じゃん!」
と、よく言われました。
小学校に上がってからも、
「勉強できないなんて、うちも一緒だよ。全然理解できてないからやばいよ。それでも通常級なんだから、わざわざ支援級に行く必要あるの?」
なんて言われたこともあります。
一般的には、「支援級=勉強できない子が行くところ」というイメージがあるのかもしれないですね。
もちろん相手も悪気があって言ってるわけではないんです。
自分だって、次女が知的障害と判断されなければ、支援級について知らなかった事だらけでしたから。
しかし、経験してるからこそ声を大にして言いたい。
違うんだよぉぉ!!
勉強だけじゃないんだよぉ〜!
支援級に入るのにはそれなりの理由があるんだよお!!!!!!
支援級には、通いたいと言っても簡単に入れないんです。
「うちの子勉強が苦手なんで、支援級でじっくり教えてもらえません?」という軽い感じでは入れません。
医師の診断、知能テストの実施。その他にも、自治体職員や専門家との面談とか、普段の子供の様子を見てみたり、療育病院に通って発達支援を受けているかどうかとか。
いろいろあって、最終的に、この子は支援がないと学校生活を順調に送れないという判断をされなければ通うことはできません。
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知能テストといっても、算数とか国語とか勉強面ではないんです。
例えば、積み木を目の前に並べます。
「三角の積み木はどれ?」
「赤い積み木はどれ?」
「緑の積み木を3個箱の中に入れて」
といった内容です。
先生の言っていることが理解できるかどうか。
指示されたことに対して、答えられるかどうか。
物の大きさや色などの判別ができるかどうか。
さらに、わからないなら「わからない」と答えられるかどうか。
(次女はわからないということがわからないので、いつも黙ったまま。先生にうながされないと答えられなかった)
もちろん正解率も判断基準になりますが、このように悩んでいる姿や受け答えの態度などもテストの採点に入ります。
そういった、総合的な知力をテストされるんですね。
なので、ただ勉強ができない、運動が苦手だから支援級に通っているというわけではないんです。
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実際、支援級にいる子達は見た目ではわからない子が多いんですね。
中には、「なんでこの子が支援級なの?」と思うくらい、しっかり喋ったり答えたりできる子もいます。
しかし、支援級に通っているということは、何かの障害を持っているはず。
特別支援級とは、そんな子が通うところなのです。
支援級だからこそ、次女は楽しく学校に通えています。
※あくまでも個人の体験に基づいて書いています。支援級に通う子がみんながみんな同じではありません。