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「短歌人」2023年3月号 月詠5首

熱をもつ下ろしたての札束を抱き国道沿いを選んで歩く

年の瀬の工事現場の白旗は音なくふられ我を動かす

お湯割りはお湯をはじめに注ぐのと教えてくれた人は声だけ

関西の訛りの混じる妻と食う臨場感に満ちたたこ焼き

くるくると回るアトラクションを待つ列を見下ろす扇風機の錆


「短歌人」2023年2月号会員2欄(P81)より

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