席取りで置くもの
上京してすぐの頃、人の多さに驚愕して家から出るのが億劫でしょうがなかった。
そこから1年経ち、慣れとは怖いもので、今では必ず休みの日は外出をする。
最近も、インスタでみつけた隠れ家的カフェに電車を乗り継いで向かった。
人の多さに慣れても、人が減るわけではないので当然、どこも混んでいる。
向かったカフェも例外ではなく、行列をなしていた。隠れ家的カフェにしたのに、全然隠れてない。インスタアカウントがある時点で隠れる気は更々無いのだろうけど。
混んでいるカフェでは、店内での飲食の場合、さあ注文しようというところで「お席の確保はお済みですか?」と聞かれる。
確保してない場合、行列に並んだ時間を投げ打って席を取りに行かなければならない。
上京してすぐの頃は、「もっと早く言ってよ、、、」と思ったが、この1年で学習した。
混んでる場合は並ぶ前にまず、席の確保をする。
1人なので、席が確保しやすい。
おひとり様の良さを享受しつつ、席を取ろうとバックから自分の分身になるものを探す。
ハンカチを置いて、列に向かい、商品を受け取る。ここはクロワッサンがうまい。
クロワッサンを頬張りながら、ふと周りを見ると、テーブルの上に小物達がポツポツ置いてある。もちろん席を取るために置いている。
この、席取りの時に置くものって、結構個性出るよなぁ、。
席取りで置くものには、一定の条件がある。
まず、盗まれてもあまりショックを受けないもの。かといって、ゴミと思われて捨てられては困るので、それなりに私物とわかるもの。あと、当然だけど人に見せられるもの。なんなら、人に見られるのでほんの少し、おしゃれなもの。
わたしはだいたいハンカチ。ハンカチがしわしわだったら、がま口のポーチ。おしゃれで静かめなカフェでは、本を置く。
席取りで置くものは、自分の分身のようなもの。
ちょっとくらい意識してもいいよね。
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