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すみませんQ&Aできなくて。代わりに"QRA"どうですか。

先日文章にもしたのですが、ビザスクさんに場を作っていただいて、新規事業におけるリサーチに関するお話をしてきました。

で、最後10分ほどQ&Aの時間がありまして。
それをやっている最中に思ったのが、「あ、俺これ出来ねーわ」です

Q&AってQuestion & Answerなので、私に求められているのはAnswerなんですよね。当日頂いた質問は、

「よいリサーチ仮説ってどうやればつくれますか?」
「仮説と思いつきってどう違うんですか?」

みたいなものでして。私、「えー、わかりません」の言葉が喉まで出かかってましたもん。当日参加いただいたみなさま、改めて、ごめんなさい。多分質問と1対1対応したAnswer、提示できていなかったんじゃないかと思います。

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当日の講演テーマである新規事業やリサーチ、曲がりなりにもたくさん触れてきていて、知識や経験は溜まってきていると思うんですよ。しかし、やればやるほど、知れば知るほど、わからないことやこれはどうなんだろうということは増える一方です。自身を持って「正解はこれです!」と言いにくくなっていると言うか。

例えば制度変更や自身の研究紹介だったら、Q&Aって有効なコミュニケーションだと思うんですよ。「~ってこの制度の対象になりますか?」「このモデルは~に適用されるという理解であっていますか?」のような質問をしたら、専門家たる演者はAnswer・正解を述べる必要がありそう。実際できそう(出来ないとまずい)とも思います。

しかし、今回のような場合ですよ。「どうしたらいいんですか?」的なやつ。私、答えを持っていないんですよね。正直、わからないです。ごめんなさい。わたしの不勉強・能力不足を大前提として、相手の状況も見えづらいし、時間制約もある中で、正解を提示できるかというと、甚だ疑問です。

なので、すみません、Q&Aできないです。

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代わりに「こんなのどうですか?」という提案がありまして。

ミミクリデザインCEO・安斎さんの言葉を借りると、「お互いがわからないものを考えるための」問いを頂いて、一緒に考える時間、というのはどうでしょう。

やることは、

Q(Question・問い):場から「これ、どうなんすかね?」という問いもらう
R(Reframing・リフレーム):講演者が「こんな捉え方はどう?」と提言する
A(Assertion・表明):講演者が「その捉え方だと、こう思う」とスタンスを取る

の3つ。"QRA"です。

Q&Aとの違いで言うと、

・「回答=答え」であることを前提にしない
・問いのリフレームを許容する。問い自体の捉え方まで講演者に委ねる
・リフレームが許容されているからこそ答えは濁さない
(ケースバイケースですね、は許されない)

あたりで、個人的には、この形式でやったほうが、自分が関わる場では少なくともよりよい場になるんじゃないかと思っています。

すみません、これからお話する場では、良いQ&A出来ないと思います。
代わりに"QRA"ならできそうなんですが、いかがでしょうか。

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