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3月30日は世界双極性障害デー


世界双極性障害デーはヴァン・ゴッホの誕生日にちなみ、双極性障害への理解を深め、社会的なスティグマ(ネガティブなレッテル)をなくすために作られました。

私は双極性障害の当事者です。思うところがあって障害を「障がい」と表記していません。そもそも障害者という言葉が嫌いです。誰にとっての”障害”なのでしょう。

この疾病は生活を営む上で困難なことがあるだけです。障害を「個性」と飛躍するのは説明が難しいけれど、それに近い感覚を持っています。

障害に対する偏見には弊害があります。精神科への受診を躊躇することで、死に至ることがあります。日本人の死因のうち自殺の占める割合は決して少なくありません。
 
個人的な意見ですが、偏見をなくすには社会に対し理解を求めるのではなく、当事者が行動で示すことが大事だと思います。

症状の重い時は「こんなに大変なの!」と言いたくもなりますが、回復してきた時「障害を持っていてもこんなことが出来ます」と言えると周囲の見る目も違ってくる気がします。

例えが下手で申し訳ないのですが、旅先の見知らぬ土地で親切にされるとその土地のことを好きになったりしませんか?逆も然りです。

この旅行者を「障害を持った人と初めて接する人」に当てはめてみてください。病気と真摯に向き合ってコントロールしている人と接した場合と、まだ障害を受け入れられず自暴自棄になっている人に接した場合では、明らかに障害に対する印象が違うと思います。

自暴自棄になってはダメという話ではありません。吐き出す場所は必要です。そういう状態を経て回復していくんだと周知することで、生きやすくなるんじゃないかと思います。

私自身、スティグマのせいで障害を受け入れられずにいました。今でも時々「こんな面倒な障害じゃなかったら」と嫌気がさすこともあります。

それでも、受容してからの方が楽になりました。正しい情報を集め、前向きに対処出来るし、仲間もいるからです。

当事者のこうした発信は、草の根活動だと思います。いつか大きなムーブメントになり、誰かの心が少しでも軽くなりますように。

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