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上五島教会巡り(12)頭ヶ島天主堂

2021.11.20-23。五島列島の野崎島・中通島・若松島・奈留島のカトリック教会を旅してきた記録。

2日目はまず頭ヶ島へ。頭ヶ島天主堂は世界遺産に登録された施設なので、見学には事前予約が必要。しかも時間指定されてるので、指定の時間に合わせて訪問。

インフォメーションセンター

まずはインフォメーションセンターに立ち寄る。予約していた旨を伝えると、見学方法をざっくり案内される。では見学開始。

敷地全体の整備が整っている

敷地内はキレイな石畳があるので、石畳辿って行けば教会に着く(見えてるけどw)。

頭ヶ島天主堂

頭ヶ島天主堂は、鉄川与助の設計・施工で1919年に竣工した。表面は地域の砂岩を利用した、重厚で力強い見かけとは裏腹に、内部は柱が水色で、花模様がそこかしこにある明るくて可愛らしい作り。内部撮影禁止なので写真でお伝えできないのが非常に悔しいw。内部に柱が無いので、堂内がとても広く感じるのも特徴かな。

教会の脇には、キリシタン迫害を伝える碑がいくつかあった。

五島キリシタン 復活信仰顕彰之碑
キリシタン拷問五六石之塔
フレル師同伴信徒殉教者記念之塔

記録によると、頭ヶ島には1859年頃から入植がはじまり、役人の目があまり届かないことから、潜伏キリシタンが増えていった。
1867年以降、上五島には長崎から密かに外国人神父が訪れるようになるが、キリシタン弾圧「五島崩れ」が起き、頭ヶ島でも主だった信者が拷問を受け、島民全員が島を一時脱出することとなる。
彼らは明治6年の禁教の高札撤去後に帰郷して、荒廃した村の復興に努めたとされる。

世界遺産

世界遺産の解説パネル

頭ヶ島天主堂は、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の中の「頭ヶ島の集落」に構成される遺産。世界文化遺産として個ではなく、集落が選定されている。

島のふれあい館

島のふれあい館

古民家を改修し、昭和30年代のこの地域での生活の様子を再現した施設。床下に芋を保管する設備や、キリスト教の祭壇、日々の生活で使われていた道具類などが展示されている。
縁側から頭ヶ島教会を眺めることもできる。入場料無料。

白浜集落のキリシタン墓地

キリシタン墓地

頭ヶ島天主堂からすぐのところに砂浜がある。美しい海を望む場所に墓地が作られている。
花の季節になると、マツバギクが一面に咲いて華やかになるという。

白浜遺跡

この場所は「頭ヶ島白浜遺跡」でもある。縄文時代の人骨や、土器・石器の破片が出土している。墓地近くにここが遺跡であったことを示す石碑が残る。

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【頭ヶ島天主堂(かしらがじまてんしゅどう)】
教会の保護者:聖ヨゼフ
創建:1919年
拝観料・入場料:無料(献金箱にご寄付をお願いします。)
内覧時間:9:00~17:00

頭ヶ島天主堂の見学は、事前予約が必要です。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター」で予約をお願いします。


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