sora~相談の裏側から

精神保健福祉士、SNS相談員。 様々な相談を受けて感じる、書き留めておきたい思惑や考え…

sora~相談の裏側から

精神保健福祉士、SNS相談員。 様々な相談を受けて感じる、書き留めておきたい思惑や考えを、取りとめなく綴ろうと思います。

最近の記事

絶対的肯定の安心感

長らく更新できないままでしたm(_ _)m 中の人をしている別アカウントの活動が活発で、切り替えられないでおりました。 市民提案型事業に採択されたことと、女性の会を始め、それが反響あったことで、少し比重が大きくなっていましたが、ひきこもり支援は仕事ではなく、 仕事では、相談員として、新しい仕事にまだ慣れなかったり、慌ただしかったりな状況ながら、 少しずつ順応しているかなというところです。 今の職場では、何が有り難いかというと、一緒に働く方々、また上司にあたる方が、色々教

    • 寄り添いつつも、倚りかからせない〜ある療育から学ぶ

      SNS(チャット)相談の仕事から、電話相談の仕事に変わりました。 チャットも会話とはいえ、書いて送信する前に、一瞬変更も可能だし、書いた文章見て、客観的に考える瞬間があるけれど、 電話はそれがさらに短いのと、推敲する時間がないから、より人間や癖が出るなぁと思います。 今の職場は、尊敬できる人しかいない、と思えるくらい、人間関係に恵まれていて、 これまでも指摘されていた、自分のそういう癖や傾向を、言われずとも察することができたり、言われても素直に聞ける、そして向上しようと自然

      • 編集者的生きづらさへのアプローチ

        更新滞ってしまいました。m(_ _)m その間に、結局また所属変わりまして、SNS相談員から電話相談員になりました。 仕事については絶賛奮闘中で、まだ言葉にできる状況ではありません(笑) このnoteで書いてきたこと、書きたいことは、仕事についてというより、 生きづらさに向き合うことを、自分はどのようにやっていきたいか、考えることでもあると思っていて、 最近、少しずつ、気づいてきたことがあったので、それを書きたいと思います。 福祉的文脈、心理的文脈、そのような現場で違和

        • 原資別に支援を考える〜公金(助成金・補助金)か、寄付型か、株式会社か、ボランティアか

          先日、当事者が発案・企画・進行された、類を見ないとても有意義な支援企画に参加してきました。 主催は家族会で、負担は家族会持ち、原資は会費や補助金だったことと思います。 ただその当事者の方は、生活保護を受けながら普段から画期的な活動をされています。 対面の会あり、オンラインの会あり。もちろん無料です。つまりボランティアです。(会場費や印刷代、諸々の経費はあると思いますが、それは献金制という形で何とか運営されているようです。) かたや私の関わったことのあるNPO、ひとつは「本

        絶対的肯定の安心感

          パワハラによるうつは精神疾患なのか?(当事者の視点から)

          最近、Xで 「うつになりやすい人もいるが、うつにさせやすい人もいるのではないか。」 「本人が自覚していないからタチが悪い」 とつぶやかれている人がいました。 その返信に、「うつ」をパワハラに置き換えて、パワハラも同じ、と言われている人がいて、 どちらにもとてもシンパシーを感じました。 私の仮説ですが、 いじめがあったときに、極端な場合に、いじめられたほうが不登校になる、転校するとなって、いじめたほうに対策がされなかったら、 いじめる人は繰り返すのではないか。 皆が皆そうい

          パワハラによるうつは精神疾患なのか?(当事者の視点から)

          生きづらさへのアプローチは色々あるはずなのに

          最近自分に取って様々なことがありすぎて、思考を思い巡らせたり、深めたりすることが続いています。 匿名相談の現場にいて、相談者とは心が通い合えているように感じることが多く、 それは相談者からの評価が良いことにも表れており、途中で離脱される方もほぼいない、最後に良かった、と言われて終結することは多いのですが SV(スーパーバイザー)や、心理職の方々から、評価が低い(笑) それは、逆にこちらがその方々の対応を見て、違和感を感じることも多いので、当然です。 生きづらい人の、御

          生きづらさへのアプローチは色々あるはずなのに

          それぞれの立場

          最近、当事者側からの視点で書いていることが続いていたかと思います。 実は、仕事で支援者である職場の人たち、または支援者交流会で支援者同士会ったり話したりする、 そういう場においての違和感が大きいです。 少し前に、支援者のほうが視野狭窄に感じられることもある、と書きましたが、 きっと、当事者は自分の今の状況をなんとか変えたいと思って、必死に色々探したり、情報を得ようとしたり、本を読んだり… 例えば私の関わっているひきこもりの界隈だと、居場所だったり、発信している人やサイト

          つながりの力

          ネガティブな投稿が続いたので、最近の頼もしい話を。 書き続けていることでもありますが。 引きこもりからのゆっくりな就労を見守ってきた方が、 8ヶ月目だった3月までは、毎日のように不安LINE頂いていたのが、 4月途中からLINEは一変して、頻度が減り、逆にアドバイスくれたり、情報教えてくれる内容に。 4月で契約更新されて、自信がついたのかな。不安LINEもあっても、少し冷静で、 以前のような何時間もやり取りが続くようなことも全くなく、SNSも楽しい内容が増えてきました。

          雇用のパワーバランス

          4月、新卒で就職や、転職での新たな出発など、年度変わりの節目の月でしたが、 ニュースではすでに退職代行を使っての辞職が少なからずある、という報道を数々目にしました。 前々回でも書きましたが、職場での人間関係での多くの相談、またひきこもり支援での、やはり人間関係からのうつなどで休職を経たひきこもり状況の多さ、 さらには最近自分自身が経験した、転職にまつわる色々な体験、 それらからも、最近の雇用状況は、どうも穏やかなものではない感じが伺えます。 雇う側の配慮のなさ、好悪や偏

          雇用のパワーバランス

          当事者の支援力

          ささやかな、ひきこもり支援の会をやっています。 経緯としては、ある方が始めた会を、その方が年齢や体調で続けられなくなったため、 参加していた常連の方々、特に当事者、元当事者である方々と月に一回で十数回、居場所的な会を続けてきました。 今年から2ヶ月に一度は公開の形で行っています。 当事者の一人が、当事者会もやりたいと言い出してくれて、そちらは月に一回。 立場としては支援者のような感じですが、実際は多くを頼っています。 私にできるのは、行動のところ。会を企画、開催したり、進

          パワハラの構図

          パワハラからの鬱で休職、そこまで行かなくても、パワハラ的な人間関係で疲弊、という人が、 1日の相談対応の中でほぼ必ずいると言ってもいいほど、多いです。 受け取るほうが敏感になりすぎている可能性もなくはないですが、 自分も先生業をやってきたこともあり、自分ではただ熱心に教えていると思っていても、受け取るほうには圧がかかっていたと気付かされることも何度かありました。 受ける立場に立ってみないと、気づきにくいと感じています。 最近、上下関係もないはずの人から、協働するときに自分

          誹謗中傷との境界

          最近、生きづらさを抱えていたけれども、支援者として関わって少しずつ気持ちの整理ができるようになり、前を向けるようになってきたかな、と思う方がいます。 その人が、ネット上の一般的な、事情は汲めるけれども、どうかなぁ、と思える記事について、 とても強い口調で批判される投稿をされていました。 それは記事なので、本人に直接ではないですが、その当事者を責める口調です。 記事では、直接その当事者と向き合った周囲の人たちは、事情を理解して、苦笑はしながらも、責めたり排除はしていなかった

          誹謗中傷との境界

          相談の稽古

          個人的なことですが、所属が変わりました。 仕事内容はほぼ同じです。 取り組み方がこれまでとは全く違って、とはいえ内容が同じようでも、目指すところが少し違うので、比べることでもなく、 どちらも必要で、どちらも大切と思います。 今は、なんと言ってよいか、稽古を受けています。 訓練とか練習とか、研修というより、稽古がしっくりきます。 これまでのある意味自由なやりかたも良かったですが、 稽古を重ねて、形を身に着けたうえで自由になれるのが、理想だと感じています。 稽古には、師を通

          ホルモンバランスと心の関係

          最近、10代の人たちから、理由はわからないけれども、気分の浮き沈み、心の不安定さが大きくて、消えてしまいたい、という相談が多いです。 多くの要因が輻輳していて、その奥には理由があることもあり、一概には言えませんが、その一部には 消えてしまいたい、のは その心の揺れを終始感じ続けることに疲れた、 そのことが原因で、何も手につかない、 前はやる気や好きなことに向いた気持ちが、動かなくなった からで、その混乱さえなければ、そこまで思うことはなさそうなこともあります。 理由なく

          ホルモンバランスと心の関係

          文字での相談の重要性

          最近、いくつかの行政の生きづらさ、子育て等支援の部署と接することがありました。 どこの窓口もまだ来所、電話相談が主です。変えるとなったら、システム構築も、予算も、人の働き方も変えないといけないので、責任者はその人の代でなかなか着手できないことが想像できました。やらなければいけない状況になればやる、という感じでしょうか。 ただ、SNS相談を受けていて、今の若い人たちは、SNSやメールで、しかも匿名で相談できることを求めていると痛感しています。 周りの人に言ったら、関係が変

          文字での相談の重要性

          人と比べない、自分を悪く思わない

          ある方の相談で、必要なのは、結局ここに尽きると、御本人も痛感しています。でも、それが難しいとのこと… なんとかお仕事に就いて、その不安をずっと聞いていますが、 聞けば聞くほど、 いくら仕事できていても、もう少し、時間長い、または正社員で働いている誰々さんたち(元当事者)のようにならなければとか 自分は、人に迷惑ばかりかけているからだめだ、 というところに話が行ってしまいます。 子どもの頃いじめを受けていた、そこから人と接することが苦手になった。 そういう過去を経てきたから

          人と比べない、自分を悪く思わない