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(小説5分読書)四辻御堂物語~水龍の巫女と妖狐の罠~(こちらが四辻御堂です④)
割引あり
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以下本文
スオウは少し冷めた紅茶を一口飲んで間を空けた。私は下を向いてスオウの次の言葉を待った。カチャリとカップが置かれる音に、肩がピクリと動く。
「あんたの様子を見ると、本当に何も聞かされていなかったようだなぁ……あっしから話して良いものやら……恨みっこ無しですぜ澪さん!」
スオウは天に向かって手を叩いて、ここにはいない母に謝っているようだ。
確かに私は、母からも父からも何も聞かされていない。それどころか、おじいちゃんやおばあちゃんや親戚にすら会ったことが無い。親戚は居ないと聞かされていた。母方にも父方にも。
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