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18分の3 ~7月編~

年間行事予定表が2枚目に移った7月。 初めに行ったのは全国模試だった。1年生のうちは3科目。模試に対して勉強するような人がいない私の高校では、マークシートに色塗りレベルの人が多かった。 夏休みを控えた7月に入り、45分日課が始まった。普段が50分日課であるから5分×6時間。つまり、30分早く帰れる計算だ。あくまでこれは計算であり、実質的には部活動時間が伸びただけであった。 私は茶道部に入部していた。あまり馴染めなかったが、同じように歌い手グループを推している人と仲良くな

    • 18分の3 ~6月編~

      慌ただしさと共に文化祭は走り去って行った。振り返ればずっと教室にいた。 茶道部のお茶会展示での担当時間以外は教室にいた気がする。友達のギターも聞きに行った。 お茶会展示の時の衣装は浴衣で、本当は着たくなかったけど仕方なく着た。衣装だから仕方がない。私の選択じゃない。 写真撮るって担任に言われるがままに写真を撮った。すっかりマスク姿の写真がデフォルトなったことに安心感と月日が経つのを感じた。 体育祭の日、私の出番は午後の綱引きだけ。団Tシャツはジャージの下に隠れたまま、緑のハチ

      • 18分の3 ~5月編~

        4月が終わったと思ったら5月。長い糸の上を歩いているようだった。 ゴールデンウィークを挟んだこともあり、学校をやるための計画作成は止まることは無かった。 そして5月には初めての中間試験が控えている。ということは、教育面談も。私は憂鬱でたまらなかった。 入学式から約1ヶ月が経ち、少しずつこの学校にも慣れてきた気もする。そして、部活動が始まったことにより、1人で登校するようになった。気づいたら車が目の前にあることが増えた。 4月の頃は来ていた中学時代の友達からのLINEは来なく

        • 18分の3 ~4月編~

          「瑞零高校、第72回入学式を始めます。総員、礼。」 行きたくないとあれほどまで願っていた高校の入学式が始まった。あと数点で大好きな友達と同じ高校に行くことが出来たのに。 例年ならば1人1人名前が呼ばれるはずだったのだが、感染症の影響もあり、マスクを着けたままの完全無言のまま執り行われた。 つまり座っているだけ。式は気づいたら終わっていて、教室に案内された。 「入学おめでとうございます。皆さんは瑞零高校1年4組の学生となりました。担任の吉江です。1年間よろしくお願いします。

        18分の3 ~7月編~