喪失に耐えられない、あまりに脆弱かつ軽薄な心。

 三年か四年、あるいはもっと長い間好きで居た人に、苦手だと言われた。直接ではない、エアリプで。でも私が見ていることを知っているし、内容とか時期からして、きっと私に向けて言っていた。
 私はもう立ち直れないと思った。全て自業自得なのに、なぜか周りを恨んだ。愛されたかった。彼女だけが心の救い、みたいなものだった。辛い世界で生きていて、ほとんど会うこともない彼女のツイートを見るために生きているような気がする。
 そこに彼女の意思があることを確かめて、彼女が生きていることに安堵して、彼女が辛そうな時は心配して声を掛けて、それが拒絶されても、彼女は他の誰かに救われていたから、悔しいし不甲斐ない気持ちになりながらもそれでいいやって納得して、それでその次に彼女は私に謝って、別にそんなことどうだってよくて救われたならそれでいいって思いながら嬉しくなっていたら、彼女は吐き出すためのアカウントで、私であろう存在に向かって、「恋愛的に好かれているのは苦手」みたいなことを言っていて、私はもうだめだと思った。もう遅いらしい。そう言っていた。
 謝りたいけど、言葉を彼女にかけることが怖くなって、もうだめだ。
 人生全てを最初からやり直したい。小学校の頃の気持ち悪い自分を全て矯正して、彼女が好感を持つ人間になって、私の親に対してもまともな子供を演じて、彼女との繋がりが消えないように生きて、彼女を笑わせていたい。
 そんなことは出来るわけがないので、もうだめだ。自業自得だから仕方がない。

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