「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」になりたい

「人生で迷子になっている人たちの気持ちに、そっと寄り添うような、背中を優しくとんとんするかのような温もりがある。」

夜空に泳ぐチョコレートグラミー 町田そのこ著
解説 吉田伸子

夜空に泳ぐチョコレートグラミーを読んだ。久々の小説。
以下に読了後すぐの感想(と言えるのか?)を綴る。書き殴っていく。

無条件の愛、というか、信じてくれていることを、感じられる
信じてくれていることに関して、信じられる、信じられている、私は一人じゃない
誰かが信じてくれている、愛してくれている、支えになってくれる人がいる。
そういう心の、生きる上で挫けそうになったりとか、折れそうな時に踏ん張れるような、支え?
一人じゃない、と感じられるとか、私だけじゃないとか、
逆に折れそうな時に折れてしまってもいいとか
とにかく、愛を感じた時、信じてくれていると感じた時とか、

泣いた。すごく泣いた。大号泣した。久しぶりにこんなに泣いた。

短編集だったから、毎回、短編ごとに泣いたし、さらに連作だから各作品の繋がりを感じられたところでもまた泣いた。

上記の、吉田伸子さんの解説にあった一文でもさらに泣きそうになった。
「人生で迷子になっている人」って私かな。

今の私が求めているものって多分、無償の愛とか無条件の信頼とか、決して裏切ることのないもの、みたいなものなんですよ。
それが実在するのかどうかに関わらず。(ここではそれに関しては言及しない)

この本はそれを、無償の愛とか信頼とかっていうものを、すごく感じられて。
そんな私を、それを求めている私を肯定してくれるようなかんじ。
私に持っていないものを見せつけやがって!みたいな嫉妬というか妬ましい気持ちは一切なくて、普段ならそう思ってしまうこともあるんだけど、でも全然そんな風には思わなくて、
本当に暖かい、包み込んでくれて、泣いているところをよしよしって抱きしめてくれて泣き止むまで待ってくれているけど、無理に泣き止ませようとはしないし、無理に何があったかも聞かないような、そんな優しさと温かさを感じられる、感じた本だった。

それぞれの話の主人公の心情にしか触れず、その主人公を見守っていたり、信じていたり、愛している相手の言動というか心情があまり描かれていないところ、
向こうの本当の意図はわからないけれど、このように感じる、こう思ってくれている、もしくはそう感じたい、そう思いたいのかもしれないだけかもしれないけど、そう思えるような隙間を残してくれているというか、思いたいように思って、それを否定しない、むしろ肯定してくれるような、理想の形を勝手に持っていて、
でもその理想はわざわざ壊されることはない。そういう表現というか、隙間(?)、これ以上の表現が今は思いつかないけれど、こう、とても良かった。

相手の、主人公と対になる(?)登場人物の心情が描かれないで、真相には言及しない、想像に任せるって感じの表現、桜庭一樹の「私の男」みたいだ、って思った。
ら、作者さん(町田そのこさん)は私の男を全部タイプしたらしい、すごい、っていうのを解説で見て、その後に、確かに心情を描かないのって私の男もだなって、淳吾の心情って描かれてなかったなって思った。(時系列がぐちゃぐちゃ)

この今書いたものを読み返して思ったけど、私文章を区切るのが下手くそだ。ずっと続けて書いてる。句点があまりになさすぎる。結局何を言いたいのかがまとめられていなくてわからないな。
まあ読了後すぐの感情的になっている感想(?)はこんなものなのかな。
多分、人に「聞いて!今こんな本読み終わったんだけど、」って話し始めたらこんな感じなんだろうなって。
話す時、人と会話する時って多分滅多に句点は入らないだろうし、読点が入ればいい方?そんな感じ、って締めくくるし、相手はそこまで関心がないというか、聞き流しているだけだろうから、細かく、そこでそう思った理由は何?とか聞いてこないだろうからそれ以上掘り下げて考える必要はないし。
なんなら話なげえな、早くおわんないかなって思いながら笑顔で相槌を打ってくれているだけかもしれないし。
文章だったら、興味なくしたところで読むことをやめれば済むけど、対面で相手がいるとなるとそうはいかないし。

なんの話だろう。
とにかくチョコレートグラミーを読んで心を動かされまくったよって話だったはずなんだけど。


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