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2021年11月の本棚

もう今年も残すところ約1ヶ月…というところで11月末に愛用のiPadが木っ端微塵になってしまい、漫画を読む手段が制限されちゃった。ピンチ!

Dr.STONE 23巻 / 稲垣理一郎・Boichi(集英社)

打倒ホワイマンを掲げ、月面を目指す科学王国メンバー。ゼノともとりあえず手を取り、南米→スペイン→インドと世界を巡る。インドでは流水の実兄で天才数学者のSAI(サイ)も加わり、次に復活させる技術は、いよいよ出てきた「コンピューター」。死をも超越する”Dr.STONE”の力の前に武力はもはや意味を持たない。


逃げ上手の若君 3巻 / 松井優征(集英社)

諏訪の北領地。悪党共に親たちを殺され、幼子だけとなっていた村で時行が出会ったのは大食らいのキレ者軍師・吹雪。そんな彼に授けられた時行の必殺技はやはり「逃げ」戦法。村に攻め入る悪党共との戦いも「逃げて、勝つ」を貫いているのがこの作品が面白い理由の一つだと思う。一貫性大事。


ウィッチウォッチ 3巻 / 篠原健太(集英社)

ヒーローショーのバイトをしたり、Youtuberごっこをしたりしていたと思ったらじわっとシリアス展開に。改めて篠原先生の漫画の描き方の巧さを思い知らされて唸ってしまった。分かりやすいんだけど巧妙にちりばめられ、鮮やかに回収される伏線。点が線になるような展開が堪らない。狼男の正体にはやられた。あとやっぱりネムちゃんが可愛い。


その淑女は偶像となる 3巻 / 松本陽介(集英社)

アイドルリーグ2回戦の相手はまりもちゃんにトラウマを植え付けた張本人「信念を持たない女」白石志乃。「商品」としてアイドルを演じる彼女と友に救われた臆病者のまりもちゃんの熱い料理対決(!?)。まりもちゃん作中で一番好きだから盛り上がった。桜子もあるみも良い娘で、最高のスリーマンセル。スーパーアイドル・新藤まりもの姿に刮目せよ。

つ… 作り直しですわ〜!


SAKAMOTO DAYS 4巻 / 鈴木祐斗(集英社)

ラボ編完結。坂本さんは負けないので安心して読める反面、余裕すぎて面白味に欠けるからシンと平助vs透明人間・セバのバトルの方が熱かった。ギャグとバトルがどっちつかずになるとちょっと中途半端になる気がする。数話の日常回を挟んで、今度はルーの部下との裏カジノでギャンブル対決勃発へ。


神食の料理人 1巻 / 鈴木小波(集英社)

懐かしの鈴木小波先生の新作は『キルラキル』要素を加えた和風『トリコ』みたいな雰囲気の作品(『トリコ』を読んだことはない)。
神食(かじき)と呼ばれる恐ろしく、しかし美味い化物が存在する世界で、見習い料理人の八十八十八(やそや とおや)は神食に襲われた幼馴染の九九一十六夜(くくい いざよい:イザ)の為にヒヒイロカネの包丁を振るうという美食譚。お腹空いてきた。


藤本タツキ短編集「22-26」 / 藤本タツキ(集英社)

先月に続いて2冊目のタツキ先生短編集。編集部に「タツキは普通の話が描けない」と言われ、なにくそと描いた【人形ラプソディ】がまぁ普通の話じゃなくて笑った。途中までは良かったんだけどなぁ。【ルックバック】に繋がる【妹の姉】が妹の姉の話で大好きだったし、昔に読んだ記憶があった。SQ.掲載時に読んでたのかな。たまにこういう風に遠い記憶の中に読んだ覚えがあったりする。


おとなりに銀河 3巻 / 雨隠ギド(講談社)

五色さんの母父襲来や刺抜き(?)儀式と波乱ありな第3巻。読んでて五色さんの「宇宙人設定」を忘れがちだからなんでこんなにゴタゴタしてんるんだっけ?ってちょっとなったのはナイショ。不自由な部分もひとまず乗り越えたので、あとは甘々となるだけだからもう心配なし。


ジェンダーレス男子に愛されています 4巻 / ためこう(祥伝社)

めぐるくんとささめくんの「ユニコーンボーイズ」の初リリイベを自力で当てにいくわこがめちゃくちゃ分かりみが深かった。推しにお金を貢ぎたい「推し活」思考は精神的健康にとても良いなぁ、と日々感じるところ。わこは結局外れて配信で観るというオチも面白かった。
わこが担当編集の作品のドラマ化が決まり、その主演をめぐるくんが演じることになったり、二人の環境は少し変わっていったりするけど、それでも昔変わらないようなデートができる関係が良い。めぐるくんがちょいちょいオスの顔になるのが面白い。


ジーンブライド 1巻 / 高野ひと深(祥伝社)

『私の少年』などで知られる高野ひと深先生の新作。正直「女性の生きづらさ」的なテーマの作品はもうお腹いっぱいなんだよなぁ…と思いながら読んでいたら最後で一気にひっくり返った。そんなことはこの作品を構成するほんの一要素に過ぎなかった、ということだけ書いておきます(正直まだよくわかっていない)。これは面白いことになりそう。


ベルリンうわの空 ランゲシュランゲ / 香山哲(イースト・プレス)

ebookjapanで連載のベルリン移住エッセイの紙版3冊目が発売。これで最終巻ということで、ちょっと寂しい。1巻を読んだときの緩い衝撃は今でも忘れられない。まずタイトルからして好き。「うわの空」ってワードが良い。
2冊目がちょっと社会学っぽいと言うか、少しとっつきにくい部分もあったけど、この3冊目は1冊目に近い内容で読みやすかった。特に作者・香山哲先生の「生き方」や「考え方」についての回が多くて、自己啓発本と言うと聞こえが悪いけど、なんとなく疲れたなって時とかに読み返したりしたい1冊。エッセイはこういう風に、作者自身を好きになれるかどうかが一番大事な要素だしね。みんながそれぞれ好き勝手に生きていく中で「誰かの余裕」が「別の誰かの余裕」を生む社会。素敵だ。


矢野くんの普通の日々 1巻 / 田村結衣(講談社)

とにかくケガをしまくる矢野くんをどうしても放っておけないクラス委員長の吉田さん。「いやいやそうはならんやろ笑」ってレベルで常にケガをする矢野くんだけど、毎回のように手当てしてあげる内に次第に惹かれていってしまう吉田さんの淡い恋心を楽しみつつ、シュールな温度感のギャグにクスッとする作品。和山やま先生の作風が好きならかなりオススメ。大好きなやつ。

俺は知ってしまった
自分の好きな人の好きな人が
たぶん普通に
いいやつだということを


うるわし宵の月 3巻 / やまもり三香(講談社)

「王子×王子」ラブコメ第3巻。先輩と形式的に彼氏彼女の関係にはなったけど、いまだに自分の気持ちが整理できない宵ちゃん。ドギマギしているところにに第三王子(?)の大路くんも登場してあっという間に三角関係の流れに。宵ちゃんはもっとどんどん振り回されていってほしいなと思う僕です。


くノ一ツバキの胸の内 6巻 / 山本崇一朗(小学館)

祝アニメ化決定。山本崇一朗先生とかいう原作を何本も同時連載しつつ、その全てを片っ端からアニメ化させていくスーパーヒットメーカー速筆おばけ。ただただ凄い。『ふだつきのキョーコちゃん』もいつかアニメ化してほしいなぁ。この『くノ一ツバキ』に関してはそんな山本先生が描く色んなキャラデザの女の子が拝めるので、内容もさることながら、図鑑的な楽しみ方もオススメです。全員もれなく可愛いけど、個人的な推しはモクレン。


夜の名前を呼んで 2巻 / 三星たま(KADOKAWA)

不安になると「夜」を呼ぶ少女・ミラと彼女の主治医・レイ先生の森の奥での養生生活を描いた作品第2巻。新キャラもちらほら出てきたけど、ミラとレイ先生の出会いの話が収録されていたのは嬉しい。まだ二人が出会って1年も経っていないことにちょっと驚いた。


あかねさす柘榴の都 1巻 / 福浪優子(KADOKAWA)

母を亡くし、スペイン南部のグラナダに住む叔母を訪ねた夏樹。ピソと呼ばれるシェアアパートで過ごす毎日。知らない土地で知らない人たちの気配を感じながら暮らす孤独感って尋常じゃなさそう。アンダルシアの栄えすぎていない景色がまたそれを際立たせる。経緯は悲しいものかもしれないけど、「海外に住まざるをえない状況」になってしまうのは正直ちょっと羨ましい。自分の意思に関係なく全く知らない土地でいきなり暮らす感覚とかちょっと味わってみたい。
スペインはブエルタの影響もあって行ってみたい土地の一つ。特にアンダルシア地方は『茄子』シリーズの舞台だし。ごはんも美味しそう。


嘘つきユリコの栄光 1巻 / 田中現兎(講談社)

自分を取り繕うために息をするように嘘をつく少女・ユリコは中学の入学初日にクラスのイケメンセレブ・満月院くんの婚約者だという嘘をつく。終わったかと思われたユリコの中学生活だったが、満月院くんの悪ノリで一命を取り止め、彼の掌の上で嘘をつき続ける生活を送ることに。「無理を通して道理を蹴っ飛ばす」ような展開が面白い。盛り上がってほしい。


ごくちゅう! 1巻 / こんぱる&ふじしまペポ・草下シンヤ・雨宮(講談社)

女の子たちの楽しい獄中生活をゆるふわに描いた実録漫画的作品。主人公は「お野菜(○麻)所持」で刑期1年の囚人。他の登場人物も「傷害」や「横領」と普通に危ない人物たちがズラリ。ただし女の子の見た目をしているから漫画として成立している。特に脱獄を目指してスタンドバトルをしたりはせず、ただただ囚人生活を描いているので安全で健全。こんな世の中だから「刑務所の中の方がかえって平和だよな」と思ったりする。想像だけど。
次回予告で今度は賭博うんたらかんたら罪の女の子が出てきて草生えた。


葬送のフリーレン 6巻 / 山田鐘人・アベツカサ(小学館)

二次試験はダンジョン攻略。「水鏡の悪魔」という味方の姿を複製体と対峙しながら最深部を目指す受験者たち。フェルンとフリーレンの信頼関係が巻を追う毎に深まっていっていてとても良い。その他の受験者が多すぎて鬱陶しいなーと思っていたら三次試験でバッサリ落ちてくれて良かった。フリーレンまで落ちちゃったけど。

楽しく冒険して
迷宮に潜って
魔物を倒して
宝を探して、
気が付いたら世界を救っていたような
そんな旅がしたいんだ。


よふかしのうた 9巻 / コトヤマ(小学館)

探偵・鶯アンコ=ナズナちゃんの先輩で初めて眷属候補・目代キョウコの悲しい過去が明かされた第9巻。ハロウィンの日に巻き起こる先輩(と呼べばいいのか探偵と呼べばいいのか迷う)と吸血鬼たちの抗争のドキドキ感がとても良かった。いまいち先輩側の目的がはっきりしないまま事態が起こっちゃてるけど、多分寂しいだけなんだろうな。誰かにかまってほしいんだと思う。知らんけど。アニメ化も決定。嬉しい。アニメ化多いな。


【推しの子】 6巻 / 赤坂アカ・横槍メンゴ(集英社)

続く2.5次元舞台編。有馬かなと黒川あかねの煽り対決が単純にめちゃくちゃ面白かった。演技への異様な執着を見せる有馬かなと有馬かな(というか「人間」)への異様な執着を見せる黒川あかねの新旧天才女優対決の決着は次回に持ち越し。この対決の影に隠れている感じの強キャラっぽい姫川大輝も今後活躍してきそう。鳴嶋メルトの葛藤も良かったぞ。


シャドークロス 3巻 / スガワラエスコ(集英社)

ノービスで見事優勝した冬実・忍ペア。ずっと裏方として支えてくれていた商店街の守おじさんへの恩返しもできて、物語の展開として欠かせないコーチも登場。ダンスを通じて光を帯びる冬実の世界に落ちる自分自身の暗い影。このずっと影がつき待っている感じがこの作品の好きなところ。忍の母に会ったことで自分の踊る理由を少し考えることができた冬実はまた一つ強くなれそう。


はじめての諏訪さん 2巻 / 真沼靖佳(スクウェア・エニックス)

今月の本命。はじめてのスマホやはじめてのデート。そして、はじめての恋人との海。それはヤマナカくんだけじゃなく、諏訪さんにとっても同じで、もうそれだけで十分お腹いっぱいなんですけど、諏訪さんとヤマナカくんが実は過去に会っていた回が急にブッ込まれてきてもう大正解。もちろんそのことをヤマナカくんは覚えていないという完全な諏訪さん視点。もはやベタベタな展開とも言えるけど、だからこそ至高。嫌いな自分の中に見つけた「はじめての自分」。それを知るきっかけになったのがヤマナカくんで…という鮮やかなタイトル回収までやってのけた上に、そこから1巻冒頭に繋がる流れという、これもう最終巻なんじゃないかってくらいの完璧な構成で素晴らしすぎた。ここまで満足感のある1冊もそうそうない。
個人的に今年1巻が出た新作の中でも指折りの推し作品だと思っているのでとにかく読んでほしい。絵もとても可愛いので。

これが
はじめてのわたしーーー…


ヒラエスは旅路の果て 2巻 / 鎌谷悠希(講談社)

死にに行く旅の途中、3人が出会った民俗学者の女性・淡島チヒロは日々野の不死身体質を見抜いてきた。数々の文献から同一人物が長い時代を生き抜いていることを突き止め、その本人が日々野だと出会って直感で見破ったという彼女は「死」を研究し「生」に対して病的なまでの執着を持っていた。と、思ったら本当に病気で余命僅かだったみたい。当たり前だけど普段「死生観」とかについて考えないから読んでいると不思議な気持ちになる。

私達 生きてる暇なんてないんです!


左手のための二重奏 1巻 / 松岡健太(講談社)

不良少年の周介の左手に宿ったのは、同じ中学校に通う事故死したはずの天才ピアニスト灯だった。左手に導かれ、ピアニストとしての道を歩き始めた周介。所謂「バディもの」なのかな?左手だけに宿る感じがちょっと想像しづらいけど面白い設定だなーと思った。続きは読むかは未定。


ながたんと青と-いちかの料理帖- 1巻 / 磯谷友紀(講談社)

戦後の京都が舞台。200年続く料亭の長女・いち日(いちか)は戦争で夫を亡くし、未亡人となるも料理人としてホテルに勤めていた。そんな時、実家の料亭の経営難を理由に資金提供してくれる大阪の大企業の三男・周(あまね)を婿として迎えることになった。当然15歳も年下の大学生と結婚することになったいち日。戦後日本の事情とかもありつつ朝ドラっぽい雰囲気の作品。


スキップとローファー 6巻 / 高松美咲(講談社)

今月の大本命。連載も一応毎月読んではいるけど、単行本でまとめてじっくり読むのも贅沢で大好き。これが700円ちょっとで読めてしまうのがある意味異常な気がする。
高校1年生も残りわずかとなった3学期。一大イベント、バレンタインを機にミカちゃんが一歩踏み出す。ミカちゃん、辛い過去を糧に努力して自分を高めているストイックさがとてもカッコいいんだけど、その分「劣等感」も半端なくて、誰よりも自分が自分のことを好きになれないというある種の呪いにかかっている(ここで大抵の読者が共感しすぎて首がもげる。自分もそうでした)。志摩くんが優しいのも余計に辛い。自分のことを好きになるのは難しいことかもしれないけど、ミカちゃんが少しでも自分のことを認めてあげられたら嬉しい。頑張れミカちゃん。
ミカちゃんにだけでなくナオちゃんにもまたしても心抉られた。姪の美津未のことが大好きなのにどうしてもどこか「妬ましさ」を感じてしまう。その自分の醜い気持ちを言葉にし、昇華して、ちゃんと優しくいられるところは流石大人。見習いたい。朝、美津未を送り出してから一日普通に働いて、帰りに飲み屋で気持ちを吐き出す数ページの流れがもう大好き。
この作品は誰もが日常で感じてはいても言葉にはできないようなことを丁寧に描く漫画だけど、ナオちゃんについてはそれが特に顕著。ナオちゃんもミカちゃんも境遇が少し似ていて、既刊でも少し絡みがあったけど、今後またガッツリ絡んでほしいなぁ。
余談だけど、二人の過去をあえて本人の記憶として断片的にしか描いていないところに作者・高松先生の拘りを感じる。あえて「○年前ーーー」とかを持ってこないのは、あくまで本作が今現在の美津未たちの物語だからなのかな、とか思ったり。今後どうなるかは知らんけど。
あと、この漫画のもう一つの魅力は以前あとがきで高松先生ご本人も話されていた「故郷」の描き方。個人的に今回密かにツボだったのも春休みの帰省シーンで、特に地元の空港から家に着くまでの車の中での家族の会話の内容。あの雰囲気すごくよく分かる。ド田舎から大都会に出て高校生活を過ごす美津未が故郷に戻ると気が抜けて、いつもと少し違ったふるまいをする。明らかに時間の流れ方が違う。家族に会えて安心しているけど、興奮もしていて、というこの「帰省」に対する感じ方や「故郷」に対する想いを誰もが少なからず抱えているからこそ、この作品が誰にでも読んでほしいと思える一因になっているんだろうな。
そしてまさかのTVアニメ化が発表された。正直、キャラクターたちが動いて喋っている姿をあまり想像できない作品だっただけにかなり驚いた。嬉しいけど、どうかどうか、丁寧に時間をかけて作ってあげてほしいと思うばかりです。
以下、心に突き刺さって抜けない名言たち。ネタバレでしかないので、飛ばし読み推奨。

やせて オシャレして 周りが優しくなった
ときどきは私のことを 女の子として「アリ」なんだなって人もいる
うれしい ありがたい
でも 見る目ないなって 心のどっかで思う

志摩くんのこと 本当に好きだなって思ってから気づいた
私は 賢くて優しい人が好き
思いやりがあって 周りもよく見えてて
私の浅ましさなんかお見通し そんな人
だから私が 好きな人から好きになってもらえることはない

一生? そんなの 絶対嫌
でもね ほんの少しがんばれば
夜までやってるケーキ屋さんくらい行けた
ホントのホントに おみつのこと大好きだし
誰より幸せになってほしいと思ってるけど

将来の夢を応援してくれる家族がいて
放課後買い食いする友達がいて
あたりまえに恋バナして
好きな人がいて

そういうのが全部夢みたいに見えるときがあるの
あたしの青春時代のコンプレックスなんかあの子に関係ないのに
ナオちゃんはたぶんこれ食べ終わったら そのまますぐ帰るでしょ
なるべくそーっと音たてないように 姪っ子さんの部屋の前で
「ごめんね」って思う
それで朝にはできるだけ普段どおりに 笑って「おはよう」を言う
そんで おれに「グチっちゃってごめん」ってラインをよこす

いいからね 送んなくて

おれはナオちゃんの そういうところがいいんだ

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