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コンサルタントがコミュニティを運営すべき3つの理由

前回は書籍の執筆からコミュニティ形成までの旅についてお伝えしました。

今回は、私がコンサルタントとしても活動する中で、コミュニティ運営をしてきた経験から、コミュニティ運営の価値と重要性をお伝えしたいと思います。
これまでの1年半の体験を通じて、コミュニティ運営から得られる多くの恩恵に気づきました。それはなぜなのでしょうか。ここで、コンサルタントがコミュニティを運営すべき3つの理由をお話しします。


1. 実務経験の蓄積

まず、一つ目の理由は実務経験の蓄積です。コンサルタントは通常、戦略家であり、ロジカルに課題を解決し、その解決策を提案する役割があります。しかし、"絵に描いた餅"と揶揄されることがしばしば。なぜなら、我々が提案する解決策は理想的であり、その実現には多大な労力と時間が必要だからです。コミュニティ運営を通じて、実際のプロジェクトを推進する経験を積むことで、私たちは自分の提案が実現可能であることを示す実体験を得ることができます。この実体験は、信頼と説得力を増す強力な武器となります。

加えて、AI技術の発展により、課題の整理や資料作成などの作業はますます自動化されていきます。その中で、コンサルタントが持つべき価値は、実体験に基づく戦略と提案に移っていくでしょう。

2. 異業種の情報共有と学び

二つ目の理由は、異業種の人々との情報共有とその学びの機会です。最新の情報や他人の視点を学ぶことは、一人では難しいです。しかし、コミュニティは、その学びの場を提供します。

私自身、ブロックチェーンやメタバースの勉強をしていますが、コミュニティ内で得た情報や意見が、新たな視点を開くきっかけとなっています。例えば、ある人がメタバースを教育の観点から捉えている一方で、別の人は地方創生や観光業界からの視点で捉えています。そのような多様な視点が集まることで、私たちは自分自身の視野を広げることができます。コンサルタントとしての視点をより深化させるためにも、コミュニティ運営はとても有意義な活動と言えます。

3.プロジェクトへの新規参画者の確保

3つ目に挙げたい理由は、新しい人々と一緒に働く機会が生まれるという点です。コンサルティング業界では、クライアントとの関係性を重視するため、常に同じ業界内の人々と関わることが多いのが一般的です。しかし、コミュニティ運営では、様々な業界やバックグラウンドを持つ人々と関わることができ、その中から新たなプロジェクトを立ち上げるチャンスが生まれます。これはコミュニティが持つ特性によるものであり、その価値を最大限に生かすことが求められます。

私のコミュニティ、「Metagri研究所」では、地方創生に向けた新たなプロジェクトに取り組んでいます。その中で、私たちは一緒に働くメンバーを医療師、エンジニア、マーケティング専門家、さらには医療業界の人々など、幅広い職業から集めました。このような多様なバックグラウンドを持つ人々と共にプロジェクトを推進する体験は、通常のコンサルタントの仕事では得られないものであり、新たな視野を開くキッカケとなります。

最後に:AI技術の進化とコンサルタントの役割の変化

そして最後に、今後のAI技術の進化がコンサルタントの役割にどのように影響を及ぼすかについて考察します。AIが進化し、その普及が進むにつれて、コンサルタントの価値は相対的に低下していきます。以前は、ホワイトカラーの職種はAI技術に代替されにくいと言われていました。しかし、現在ではブルーカラーの職種よりもむしろホワイトカラーの事務職や中間管理職などがAIによって代替されつつあります。コンサルタントもまたこの流れからは逃れられません。

したがって、これからのコンサルタントは、実体験や実務に基づいた価値を提供することで存在感を示すべきです。そのために、コミュニティ運営はその一環として非常に有効な手段となります。これにより、私たちはクライアントに対して、AI技術では補えない独自の価値を提供することが可能となります。

以上が私がコンサルタントとしてコミュニティ運営を推奨する理由です。これからの時代には、このような新しいアプローチが求められていくでしょう。それぞれのコンサルタントが、自らの経験と知識を活かして、コミュニティ運営にチャレンジしてみてください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

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