大腿転子部骨折術後のレントゲンとそこから考えるリハビリ
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大腿転子部骨折術後のレントゲンとそこから考えるリハビリ

脳外ブログ 臨床BATON

おはようございます(^ ^)

本日も臨床BATONへお越し頂き、ありがとうございます。

235日目を担当するのは理学療法士のゆーすけです。

いつも脳外ブログ 臨床BATONをご購読頂きありがとうございます。

今回は、8月より新たに公開となるマガジンの案内をさせて頂きます。

新たなマガジンと致しまして『臨床BATON 定期購読マガジン』を公開致します。

今後は今まであった月間マガジンがなくなり、定期購読マガジンへ移行していきます。

定期購読マガジン公開記念にて初月を無料で公開させて頂きます!また、特典として8月マガジン購入者には過去の人気ブログの無料公開もマガジン内でさせて頂きますので、合わせてお楽しみ下さい!

皆様と定期購読マガジンでお会いできるのを楽しみにしております!

①はじめに

②術後の荷重についての判断材料のおさらい

③術後の異常歩行について

④リハビリ展開

⑤さいごに

大腿転子部骨折術後で荷重を開始した後に何をどう見て判断していいかわからない人

「術後早期から歩行開始可能であるが何に気をつけていいかわからない…。異常歩行が出ていたら歩行訓練を中止すべきか迷う…。異常歩行に対するリハビリ展開はどうしたらいいのだろうか…。」

こういった疑問にお答えします。

★はじめに

大腿骨転子部骨折術後の患者様は比較的高齢者が多く、離床や荷重の遅れが廃用に繋がりADLが低下することは言うまでもありません。骨折の程度や手術時の固定性により早期からの荷重が可能かどうか決まりますが、早期からの荷重が可能であれば積極的に歩行訓練を進めて早期に歩行獲得していくことが大きな目標となります。しかし、早期荷重をしていく中で大抵の症例様では何らかの異常歩行を呈することがほとんではないでしょうか?術後早期で異常歩行の原因として考えられる主な要因は「炎症による疼痛」と「筋力低下」だと思います。私自身新人の頃はその中でも術後の炎症による疼痛が大きな要因だと考えていました。そうなると疼痛が治まってくるのを待ちつつ、少しずつ中臀筋の筋力訓練を進めて、立位の中での荷重練習を進めていくことになりますがこの治療展開では一向に異常歩行が改善しない患者様がいました。術後早期では炎症による影響が大きく、異常歩行自体の問題の判別がしにくい状況にあります。

毎日炎症の加減を見ながら、歩行状態と照らし合わせて異常歩行の原因を評価していくも一つだと思います。しかし、昨今の医療の流れでは早期に退院や転院することが多く、初期の時点で方向性を決めていくことも多いのではないでしょうか。初期の時点から異常歩行の原因を追求していくための評価としてどのようなことを考えていけばよいのかについて、同じように悩むセラピストの方は是非最後までお読み頂ければと思います。

術後の荷重判断をしていくためにまず知っておくべき情報としては術前の骨折の仕方です。

なぜなら術後に荷重を進めていく際に最も注意すべきことは転位です。この転位は手術して整復されたものが再びズレることを指しますが、これは骨折した状態に戻ろうとする傾向にあります。ですので、セラピストも骨折時の折れ方を知っておいた方がいいです。

骨折時のレントゲンの見方についてはPart①の方で解説させて頂いてますので、まだお読み出ない方がそちらの方も是非お読み下さい。


★術後の荷重についての判断材料のおさらい

前回の記事のおさらいにはなりますが、これから歩行訓練を進めるにあたって、早期荷重が可能かどうかの判断は医師からの指示になりますがどのようにして荷重判断をしているか知ることは非常に重要となりますので復習がてら簡単に振り返っていきます。

大腿骨転子部骨折では大腿骨頸部内側から小転子にかけての術後の内側皮質の整復の程度は大事になりますが、実際に高齢者で免荷で1ヶ月以上過ごすと反対に廃用で歩行ができなくなるリスクがあるので、早期から荷重することが多いです。リスクベネフィットと言って、転位を考慮して免荷することで廃用が進んでしまうというデメリット、転位はある程度許しながらも早期荷重をして廃用させないメリットという転位と廃用を天秤にかけた際にどちらを優先的に考えるかということになりますが現状では転位よりも廃用を進行させずに早期から荷重する考え方が一般的です。

高齢者で転位を考慮して1ヶ月程度免荷すると荷重開始する頃には歩行再獲得が困難になってくる可能性が高いということです。

逆に部分荷重が可能な患者様では術後早期から1/3PWBから開始し、徐々に全荷重へと進めていくことも可能となります。

ここからわかることは骨折の程度や整復の程度ではまちまちであっても高齢者では早期からの荷重開始になることが多くなるということになります。

★術後の異常歩行について

大腿骨転子部骨折術後の異常歩行としてトレンデレンブルグ歩行やドゥシェンヌ歩行が多く見られます。

トレンデレンブルグ歩行は患側立脚期に反対側に骨盤が下がる現象を言い、主に中臀筋の筋力低下と言われています。

ドゥシェンヌ歩行は患側立脚期に体幹を患側に傾ける現象を言い、中臀筋筋力からくるトレンデレンブルグ歩行の代償と言われています。

私自身、臨床の中で感じるのはドゥシェンヌ歩行において疼痛を回避していることもしばしば多いと感じています。早期歩行を開始した際にドゥシェンヌ歩行を呈した患者様で疼痛の程度が比較的強く、手術侵襲として外側の筋・筋膜の伸張をなるべく避けていることが考えられます。

逆にトレンデレンブルグ歩行はある程度経過した患者様で多い印象があり、疼痛による影響よりも純粋な中臀筋の筋力低下の要素が多いと感じています。

今回は主に術後の異常歩行としてドゥシェンヌ歩行を中心に考えていきたいと思います。

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