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大腿転子部骨折術後のレントゲンとそこから考えるリハビリ

おはようございます(^ ^)

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235日目を担当するのは理学療法士のゆーすけです。

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大腿転子部骨折術後で荷重を開始した後に何をどう見て判断していいかわからない人

「術後早期から歩行開始可能であるが何に気をつけていいかわからない…。異常歩行が出ていたら歩行訓練を中止すべきか迷う…。異常歩行に対するリハビリ展開はどうしたらいいのだろうか…。」

こういった疑問にお答えします。

★はじめに

大腿骨転子部骨折術後の患者様は比較的高齢者が多く、離床や荷重の遅れが廃用に繋がりADLが低下することは言うまでもありません。骨折の程度や手術時の固定性により早期からの荷重が可能かどうか決まりますが、早期からの荷重が可能であれば積極的に歩行訓練を進めて早期に歩行獲得していくことが大きな目標となります。しかし、早期荷重をしていく中で大抵の症例様では何らかの異常歩行を呈することがほとんではないでしょうか?術後早期で異常歩行の原因として考えられる主な要因は「炎症による疼痛」と「筋力低下」だと思います。私自身新人の頃はその中でも術後の炎症による疼痛が大きな要因だと考えていました。そうなると疼痛が治まってくるのを待ちつつ、少しずつ中臀筋の筋力訓練を進めて、立位の中での荷重練習を進めていくことになりますがこの治療展開では一向に異常歩行が改善しない患者様がいました。術後早期では炎症による影響が大きく、異常歩行自体の問題の判別がしにくい状況にあります。

毎日炎症の加減を見ながら、歩行状態と照らし合わせて異常歩行の原因を評価していくも一つだと思います。しかし、昨今の医療の流れでは早期に退院や転院することが多く、初期の時点で方向性を決めていくことも多いのではないでしょうか。初期の時点から異常歩行の原因を追求していくための評価としてどのようなことを考えていけばよいのかについて、同じように悩むセラピストの方は是非最後までお読み頂ければと思います。

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