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立ち上がりについて③~評価・治療していく為に必要なPOINT 中編~

本日も臨床BATONへお越しいただき、ありがとうございます。
223日目担当のPTジュニアこと吉岡勇貴です(^-^)

本日は前回の立ち上がりの評価についての続きをお伝えしていきます。前回のブログをまだ読まれていない方はこちらからどうぞ(/・ω・)/

☆はじめに

簡単に前回のおさらいをしておくと立ち上がりを評価していく中で大切な事をお伝えしました。それが立ち上がり動作には目的があります。【立位を保つこと】でした。
立位を保つという結果にフォーカスを当てるのではなく、足底接地状態や足の向きといった部分を評価する事で結果までの過程を知る事ができます。ここを知る事が私自身臨床の中で非常に大切な部分だと感じています。


そして、足底接地と足の向きが変化すると何が変わるかというと重心と支持基底面の関係性です。ここが崩れる事で立ち上がり動作が困難になる事や、立位を保つことができない状態となります。なぜなら、足底接地が不安定な状態であれば重心の動揺が大きくなる事で、それを制御する為の筋活動が必要となるからです。

重心とは

力学的において空間的広がりをもって質量が分布するような系において、その質量に対して他の物体から働く万有引力(重力)の合力の作用点であると定義される点のことである。
                           Wikipediaより

これだけだとイメージがしにくいですし、どこを見ればいいのか分からないですよね💦

重心

図1が重心となります。先ほどよりはイメージ出来ているのではないかと思います。この重心が立ち上がりで臀部離床の際に足部の支持基底面内まで移動できるかが重要になってきます。


次に支持基底面についてです。

支持基底面とは
支持基底面(base of support:BOS)とは体重や重心により圧を感じることができる身体表面(支持面)とその間にできる底面のことをいう。
宮崎哲哉:支持基底面.理学療法ジャーナル44巻8号.2010 8

この支持基底面と重心の関係は立ち上がりのみならず、色んな場面で必要となります。

ここで立ち上がりの支持基底面と重心の動きを確認しておきましょう(図2)

立ち上がり動作では重心が前上方へ移動していきます。それに伴い支持基底面は臀部離床を境に狭くなっていきます。なので、この足部の支持基底面内まで重心移動を行う事が重要になってきます。


長くなりましたが、ここまでが前回のおさらいになります。ここからは本日の評価のポイントになります。まずは、股関節屈曲角度についてです。

☆股関節屈曲角度を評価する必要性

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