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どうなる?お産

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主題は滋賀県内の産婦人科集約問題についてですが、医療資源の集約化は全国的な流れであり、医師不足は産婦人科だけでなく、どの科でも起こっている問題です。ぜひみなさんのまちの医療を考え…
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2021年3月の記事一覧

市民病院だけど、市にできることは少ない?ー②

市民病院だけど、市にできることは少ない?ー②

まずは、当事者の長浜病院に話を聞いてみよう。滋賀県内の産婦人科で相次ぐ分娩中止に危機感を覚えた私は、県内の産婦人科事情を調べてみることにした。
(↓前回の記事はこちら)

まず、今年1月、分娩中止を発表した市立長浜病院に話を聞くと、担当者は「滋賀医科大からの産婦人科常勤医師4人の派遣がなくなるため」と説明した。今年度、病院では自治医大の1人を加え、5人で約160件の分娩を扱ったが、一旦全員3月末で

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市民の市民による市民のためのジャーナリズムへの挑戦。

市民の市民による市民のためのジャーナリズムへの挑戦。

自己紹介 琵琶湖の最北端の村で暮らしています。はじめまして。私は、滋賀県在住の堀江昌史(ほりえまさみ)と申します。琵琶湖の最北端にある賤ケ岳という山のふもとの集落で、ギター職人の夫と、2歳の男の子と、黒猫と一緒に暮らしています。

私の前職は、朝日新聞の記者でした。婦人病を患ったのを機に仕事を辞め、地に足のついた暮らしをしてみようと思いました。その後、夫と結婚することにしたとき、「せっかく一緒に生

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各地で相次ぐ産婦人科の分娩休止    一体何が起きているの? ー①

各地で相次ぐ産婦人科の分娩休止    一体何が起きているの? ー①

1月9日、「分娩受け入れ 4月から休止 市立長浜病院」と小さな記事が朝刊に載った。見出しも小さい、23行の記事に、私(35歳2歳児の母)は戦慄した。
2020年には彦根市立病院と守山市の坂井産婦人科が分娩休止を発表し、その前年には大津市民病院、長浜市の佐藤クリニックも止めていた。県内の産婦人科が次々と分娩中止を発表している。私の町に、一体何が起きているんだろう。
私が「佐藤クリニック」で長男を出産

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