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エッセイ

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韓国での暮らしの中で感じたことや、これまで出会ってきた「人」についてのお話。
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#エッセイ

チュソクブルーとプライバシーゼロの家探し

韓国は今日からチュソク(추석、お盆のようなもの)の5連休ですが、今年はチュソクが17日(火…

自分の過去をなかったことにせず、認めて前に進むと起こること

 「いつか畑を耕しつつ、エッセイや小説を書いて暮らすのが夢だ」と言いながら、なかなか前に…

結婚式は誰のもの?

 私と韓国人夫は人生で2度、結婚式を挙げている。2人とも20代の頃、それぞれ別の人と所帯を持…

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【エッセイ】自分の身体を愛したい。私のボクシング日記

本にも人にも「呼ばれているのかな」と感じることがあって、先週末訪れたソウル国際図書展…

おばあちゃんの朝ごはん

 国際結婚を機に海外へ移住して4年。その間、人の親となり、毎日家族のために料理をするよう…

桑の葉茶とボクシング(뽕잎차와 복싱 )

 近所にある日本食のお店には、いつも温かい桑の葉茶(뽕잎차)が用意されている。初めて飲ん…

こうして、アジュンマになる

 つい最近「私もアジュンマになったなあ」と心底実感した瞬間があった。アジュンマとは韓国語で아줌마と書き、「おばさん」を意味する。 朝、5歳児を連れて大学病院の小児科を訪れた時のことだ。いつもなら受付の後、看護師さんがすぐに熱と体重をチェックしてくれるのに、その日はなぜか私たちより後に来た患者さんが次々に体重計へと案内されていた。すると私の口から勝手に、ひとり言の域をこえた声が漏れてしまったのだ。「私たちが先に来たのに…」と。  その声が届いたからかどうかは知らな

オンマがキンパを作る理由

 5歳の息子が通う韓国の幼稚園では、1年に2回だけ弁当持参の日がある。春と秋、バスで遠足に…

【エッセイ】わからないまま、生きていく。

1~2か月に一度、韓国で暮らしながら考えてきたことをエッセイにまとめ、WEBマガジン「Stay …

【エッセイ】いつかまたJ.Y.Parkと話せたら

새해 복 많이 받으세요 !新年明けましておめでとうございます。昨日2月10日(土)は旧暦の元…

【エッセイ】日韓バイリンガル子育て ~変身する4歳児~

この秋、4歳児が5歳児になり、私も母親6年目になりました。 先週誕生日を迎える直前に、息子…

韓国に住む日本のおばちゃんが読んでみた。 『台湾はおばちゃんで回ってる?!』

 人が見知らぬ誰かに対して親近感を抱く瞬間って、相手が自分と似たような経験をしていたり、…

「会いたい」と言う勇気

日本に帰省して10日ほど経ちました。前半は4年ぶりに日本を訪れた相方も一緒だったので、地元…

一冊の書に歴史あり 『書籍修繕という仕事(어느 책 수선가의 기록)』

 私は幼い頃から本が好きで、書店や図書館のように本がたくさんある場所も大好きです。これまでいろんな土地で暮らしてきましたが、どこに行っても私のそばにはいつも本がありました。  こう書くと、「文学少女」や「本の虫」といった印象をもたれるかもしれませんが、実際はちょっと違います。書棚に並んだ本の背表紙をただ眺めているだけの日もあるし、本を開いたとたんに眠ってしまう日も多いし、かばんの中に本を入れたまま、何日も時が経ってしまうこともある。挙句の果てに、読んだ本の内容は大抵すぐに忘