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麻痺側下肢を軽く振り出す為に知っておきたい知識

お疲れ様です。はらリハです。

本日も脳卒中後遺症者向けの投稿です。

本日は麻痺側下肢を軽く振り出す為に知っておきたい知識について説明します。

脳卒中後は、どうしても麻痺側下肢を頑張って使う方が非常に多いですが、本来歩くのは頑張らないものです。

麻痺側下肢の楽な振り出し方を覚えましょう。

脳卒中後の振り出し方

病前は「足を前に振り出そう」と思って歩く方はいなかったと思います。

どちらかというと「コンビニに行くため/買い物に行くため/トイレにいくため」など、目的の為に必要な動作が「歩行」だったと思います。

目的自体は変わりませんが、脳卒中後は歩くときに「麻痺側下肢を振り出す/支える」を常に意識しながら行っていると思います。

この意識しながら歩くことが、麻痺側下肢の「重い/動かし難い/疲れやすい」に繋がっています。

意識せずに、勝手に麻痺側下肢が振り出せることを目標に自主トレをしましょう。

無意識に振り出したくなる感覚を覚えよう

振り出すときに軽く振りだす為には腸腰筋と呼ばれる腰椎と股関節を繋ぐ筋肉が関係します。

足を振り出す手前に、つま先に体重移動し、踵が浮く瞬間を前遊脚期と呼びます。

この時、腰椎と股関節を繋いている腸腰筋が伸ばされる状態になります。

この伸び切った腸腰筋が、緩むことで足が前に振り出すのが、本来の振り出し方です。

これを、脳卒中後は腸腰筋を伸ばさず、体幹や骨盤、股関節を使って麻痺側下肢を持ち上げる事で振り出す方が非常に多いです。

この方法では、楽に振り出すこともできませんし、常に意識しながら歩かなければいけないので非常に疲れやすいです。

それを無くす為の自主トレを紹介します。

麻痺側を軽く振り出す為の課題

・方法

1) 立位の状態から開始する(何かに掴まれる環境で実施)

2) 非麻痺側を一歩前に振り出す(麻痺側の踵がギリギリ浮かない程度に)

3) お臍から頭のてっぺんを天井に近づけるイメージを持ち、非麻痺側に体重を乗せる

4) 非麻痺側に上手く体重が移動できると、麻痺側を前に振り出したくなる感覚が得られるので、その感覚を感じたタイミングで、麻痺側を一歩振り出す
※ 『振り出したくなるポイントは下記に記載』


5) 一歩を振り出すときは、頑張って振り出そうとせず、まずは足裏を床に滑らしながら振り出す

6) 振り出したくなる感覚に慣れてきたら、意識していた麻痺側股関節の付け根の伸びた感覚を抜く反動で振り出すことに意識を向ける 

7) 意識しなくても、麻痺側下肢を軽く振り出せるようになれば終わり

最初は、振り出す際につま先を引きずっても構いません。

この振り出す手前で、踵が浮く感覚と、勝手に振り出したくなる感覚が得られれば、麻痺側は軽くなりますし、足首も含めて、麻痺側下肢は柔らかい状態を作ることが出来ます。

頑張って歩くのを卒業しましょう。

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