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有益な神経科学の情報

お疲れ様です。脳リハです。

本日は脳卒中後遺症者向けの投稿です。

内容は…
脳卒中後遺症者の為の神経科学で明らかになった見解」を簡潔に紹介します。

❶ 1000憶もの神経に対して12億の死滅

脳内には平均1000憶もの神経が存在しています。

報告では、脳卒中による死滅する細胞はおよそ1%(12億程度)とされています。

1000憶に対して、わずか12億で重篤な影響を与えるのはなぜか…

ここで解明されているのは「重症度は脳損傷の大きさではなく脳への影響度で決定する」ということです。

❷ 豊富に刺激が入る環境は回復を促通する

豊富に刺激が入る環境(対話/役割/趣味/社会の交流など)は、運動回復の促進をサポートします。

しかし、脳卒中後はそういった機会が激減します。

脳卒中後の最初の数週間は1日のおよそ60%が孤立し、75%が無活動(臥位になったり、椅子に座り続ける)になります。

報告では、豊富に刺激が入る環境での「休憩時間」は回復を促通すると報告されています。

豊富に刺激が入る環境でのメリットを以下に挙げます。

☑︎ 神経の枝(樹状)が伸び、その数も増える
☑︎ 神経接合(シナプス)の数が増える
☑︎ グリア細胞と呼ばれる多くの神経細胞が神経をサポートする
☑︎ 脳内に血液を運搬する血管の数が増える

❸ 行動が脳を変化させる(行動に伴って神経再接合を行う)。

❹ 良い側のトレーニングのタイミング

脳卒中後の最初の10日間以内に「良い側」のトレーニングを集中的に行うと「悪い側」の機能を悪化させる、と報告があります。

このネガティブな影響は、後々に「良い側」の過剰な活動から悪影響(疲労や疼痛など)を及ぼす可能性があります。

❺ 脳卒中後の1週間に過剰な集中的リハビリテーションを行うと、脳機能に害を及ぼす。

❻ 脳卒中発症直後の1週間にエクササイズを行うと「脳の可塑性」を低下させる。

❼ 脳卒中発症後の14~20日に当事者が意識的にエクササイズを行うと「脳の可塑性」を向上させる。

参考して頂ければ幸いです。

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