2015年10月 歯科の診察台でおなかを出す、運動を始める(入院7日目、手術から6日目)

快晴。前夜から強風が続き、木枯らし1号が吹いた。
日曜日で外来が休診のこの日は、9時から12時まで停電することが予告されていた。

6時起床。最後に起きた2:30以降は眠れた。前夜からの腹痛はやわらいできたが、お腹の張りが残る。
起床後にざっと様子を見に回ってきた医師や看護師によると
・絶対的な運動不足なので、階段の上り下りなどするとよい
・冷たい水を起き抜けにいれるとよい(これまでは白湯をチューブから入れていた)
・口から食べていないので、水分不足もあり、便秘にはなりやすい
・まったく排便がなければ腸閉塞が一番怖いが、少しは出ているならば朝の診察で相談するように
とのこと。

朝食前、週に一度の体重測定。変化なし。
うがいをしたあと、さっそく病室のある8階から1階を階段で一往復した。

9時、診察。担当は、病棟の医師グループのリーダーで、一切笑わない男性医師。
・お腹は、押した後に手を離すと痛みがないことや、お腹が硬くないことから盲腸とはいえなさそう。明日月曜になっても変わらない、またはひどくなった場合消化器科を受診する。
・口は問題なし。明日から口から水を飲んでOK。3日後から口から食事をしてOK。4日後の主治医の診察次第にはなるが、来週末退院できるかも。
上記のことを無表情で淡々と話された。
歯科の診察台がいくつもならぶ集約型の診察室で、明るいライトの下、担当グループの医師たちの前で下腹部を出しての受診。医師からすればなんともないことなのだろうけど、想定していなかった状況になんともいえない心持ちだった。

病室に戻り、少し寝る。
昼食前、ふたたび階段を一往復し、スクワットも数回行った。
汗ばんだので、停電が終わったらシャワーを浴びることにする。

夫とLINEでやりとり。朝の診察の話をして、「リーダーの医師がまったく笑わない」「(彼を笑わせるように)挑戦してみなよ」と伝えると、「手術の直後、挑戦したけど撃沈した」とのこと。まったくだめだったらしい。
どうして医師になったのかとか、聞いてみたい。医師が珍しい姓だったので、ネットで調べたら東北の由緒ある姓らしい。そのへんのことも聞いてみたい。

13時、シャワーを浴びにいくと、年配のがん患者と思われる女性と一緒になった。首のリンパのあたりに大きく三叉の手術跡があった。
一度に二人しか入れない浴室なので、どちらからともなく会話をした。
放射線治療を受けていて、長く入院しているという。「若い人は早く退院していくからうらやましい」と言っていた。

15時、定例の白湯300ccをいれる時間。
白湯を持ってきてくれた看護師が、飲むヨーグルトや野菜ジュースもチューブから入れてOKと教えてくれたのでためした。病棟外の売店に行くついでに階段を一往復。これで24階分往復したことになる。
決まった量の白湯以外に乳製品などを入れたせいか、階段を往復したせいか、お腹の調子がましになった気がする。明日も朝イチで飲むヨーグルトと野菜ジュースを入れることにする。

舌先の少し左のところが、前歯にずっとあたっていたせいか痛い。舌の腫れが完全におさまれば治るのだろうか。

この頃には、だいぶ回復してきて、本を読み始めた。それまでは漫画や雑誌、それもつらいときはラジオを聞いていたが、物語やエッセイを楽しめるようになってきた。

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