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呆れるほど長すぎるプロフィール
ただ「好き」に向かって、生きてきました。
生きがいの一つは「仕事を通した人との思い出づくり」です。
※この「呆れるほど長いプロフィール」の意図は、僕を知らない人に自己紹介する時間を省くことです(SNSが無い時代からお知り合いになった人にプロフィールのURLをメールで送っています)。
※なお、本noteの投稿記事の写真は、リアルな内容の投稿は僕が撮影した写真、フィクションが絡む投稿は生成AIのCh
2024年7月21日時点の取得済資格・検定(94資格・検定取得)
目標はお仕事に関連する100資格・検定の取得です。
各々の下位資格(2級に対して3級など)は除きます。上位級を取得したら下位の級はカウントから外します。
「(目標:〜級)」と記載があるものはスコア/レベル別試験における2024年中の目標です。取得したら「(目標:〜級)」は消去します。
以下はオープンバッジ、いわゆるバッジサービスです。これは非常に便利です。あらゆる資格・検定試験、すでに一部で
セミノンフィクション小説「悪行の履歴書」(23)
第1章 忌まわしい泡の思い出 第23回 ここから、変わる、始まる
「はー、ここが銀座かあ」
上京し、始めて会社に行った日のことは覚えている。
2回目の東京・・・1回目は高2の修学旅行、その時点から10年も前だ。
でも自由行動では渋谷と原宿しか行っていない、だからその時あたしは初めて銀座に訪れたのだ。
当時のパソルート本社は銀座と新橋の間のギリギリ銀座寄りにあった。業務拡大でオフィスが近隣の複
セミノンフィクション小説「悪行の履歴書」(19)
第1章 忌まわしい泡の思い出 第19回 泡の顛末
売れっ子だったあたしは当初の売掛やサラ金への借金は半年足らずで返済できた。でもストレスからホスト通いが止められず、シャブもやっていたので中々お金が貯まらない。
そしてソープ嬢になってから数年があっという間に過ぎ、気がつくと27歳になった矢先に事件を起こした。カネがないあたしはそれでもシャブの売人から何とかシャブを引き出そうと路上で揉めていた時、
セミノンフィクション小説「悪行の履歴書」(17)
第1章 忌まわしい泡の思い出 第17回 一歩踏み出す
身寄りのないあたしは高卒後は就職するのでもなく、当てもなく旭川から札幌に出た。旭川という街はあたしにとって単に生まれた場所に過ぎなかったからだ。
旭川から札幌に出ると札幌で就職した先輩のアパートを転々とした。
間もなくしてその先輩たちはあたしをウザがるようになったので、自分で部屋を借りるために家賃稼ぎにガソリンスタンドでバイトし始めた。だけ
セミノンフィクション小説「悪行の履歴書」(11)
第1章 忌まわしい泡の思い出 第11回 寒空に放り出された男ども
「ふう、疲れた」。
なんとかあのクライアントにも押し込むことができそうだ。
「じゃ、恵美、今日はフレックスで帰っていいから。カレにも宜しくー」
「はい!また今度飲みに行きましょうね!」
さて、会社に戻るか。
あたしは誰も信用しない、あの一見純粋そうな恵美でさえも。
「アイツ」が死んじゃった後、あたしは営業として狂ったように仕
1992年、雪の思い出(1)
2024年2月初旬、久しぶりに東京で雪が降った。
今年の冬は寒暖差が激しく、このとおり2月初旬に雪が降ったと思ったら、日中20度を超す日もあった。
僕が雪を見て思い出すのは、決まって32年前の大学入試直前の大雪の日だ。
当時僕は現役での大学受験を失敗し、単身で状況、東京で浪人時代を過ごした。僕が育った家庭では予備校代を出す余裕などあるはずもなく、新聞奨学生という制度を使って予備校に通った。
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セミノンフィクション小説「無力の力」(5)
第2章 俺の城 第1回 1993年8月、札幌・すすきのの事務所にて
「一郎アニキ、おはようございます!」
16時だというのに、「おはようございます」とはな・・・業界人かよ。
「おう、なんかヤバい電話無かったか!?」
「いえ、無いです!」
「っていうか、そのアニキってのは止めろって言ってるだろ」。
「ハイ!アニキ!!」
・・・俺がこの札幌・すすきので事務所を構えて何年経っただろうか。
東武百貨店にダイソーが。
あれ?
百貨店の中にダイソーがある、そういう時代なんだと。
そういえば、反対側の西武百貨店にヨドバシカメラが入居するしないで大モメだった記憶が。
ま、池袋西口方面の百均って要町側に結構歩いて行かなければならないので、僕ら消費者にとっては便利この上ない。
が、百貨店という場の「特別な場所感」が無くなっていくのはちょっと寂しい気もするね。
セミノンフィクション小説「無力の力」(4)
第1章 白いスーツの男 第4回 夏の日の1993年、喫茶店にて
「最近流行っているこの曲、夏っぽくて良いよね。ああ、話の途中でごめん。で、その児童養護施設に、あなたは住んでいるんだ。ということは、あなたは実は成人してないな?」
インターネットの「イ」の字もないその時代に、白いスーツを着た田辺一郎さんはそんな細かなことを知っていた・・・この男、ただのヤクザじゃない、そしてヤクザにしては「あの特有
セミノンフィクション小説「無力の力」 主な登場人物と前作のあらすじ
主な登場人物
松方芽衣子:本編の主人公。47歳、北海道大学卒、警察庁入庁の準キャリアの警察官僚。警察庁刑事局捜査第一課所属(警視正)。薬物事案のアンダーカバーとして警視庁出向時にリーチパーソン社に入社、銃撃戦の末主犯の人物を逮捕後に同社退社。双子の姉である篠原梨花とは反社会的勢力と限りなく関連する養父となった老人を介して再会。
篠原梨花:芽衣子の双子の姉(前作の主人公)。居るだけで場を華やかに
セミノンフィクション小説「無力の力」(3)
第1章 白いスーツの男 第3回 忍び寄る白いスーツ
その出来事は土曜日の夕方に起きた。
五番館西武デパート脇の小路で私はカツアゲをして、その帰り道に中退した高校の先輩がやっている”すすきの”の喫茶店に向かうつもりだった。途中で先輩が好きなセブンスターを自販機で買い、私は犯罪の後だというのに不謹慎にもルンルン気分でそこに向かっていた。
すると突然、白いスーツを着た背の高い男が後ろから声をかけて
セミノンフィクション小説「無力の力」(2)
第1章 白いスーツの男 第2回 1993年夏、札幌大通り公園の街角
「ほらあ、お金ちゃんと持っているじゃない?最初から出せばいいのに、ケチるから痛い目に遭うの?分かってる、ああ?」
1993年、夏。
当時17歳の私は札幌の中心街に遊びに来る十代や二十代の娘を狙って、数人で組んでカツアゲに精を出していた。
まず前から歩いて来る娘たちにワザとぶつかって、難癖をつける。
例えば、
「痛ぁい、
セミノンフィクション小説「無力の力」(1)
第1章 白いスーツの男 第1回 2023年9月
今年の夏は特に暑かった。
否、9月に入っても、この暑さはまだ夏真っ盛りだ。年齢のせいにはしたくはないが、年々暑さが体に堪えてきている気がしなくもない。
その47歳というある程度の年齢の一方で、私は精神的には未熟なところがある・・・私は梨花という名前の双子の姉に精神的に依存しているのだ。
私と同じ47歳だと言うのに、やることなすこと情熱的で社交的
セミノンフィクション小説「悪行の履歴書」(1)
第1章 忌まわしい泡の思い出 第1回 ダブルスコア
「ジリリリ・・・」
「うっさいな、もう!」
社員募集広告の事業からから始まった日本最大、世界屈指の大手複合メディア企業「リーチパーソン」。そこに勤務するあたしの一日は、けたたましい目覚まし時計のベルで始まる。
スマホのタイマー? ありゃダメだ。音量MAXでも絶対起きない。
あたしはその会社に20年ぐらい前に派遣社員として入って、やがて直接