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マーケティングとは?

皆さんはマーケティングという言葉を聞いた事はあるでしょうか?

私はマーケティングを何も知らなかったので、マーケティングを『売る』事だと勘違いしていました。

ですが、『売る』のは営業の仕事。

マーケティングの仕事は商品を『売れるようにする』事です。


ミシンの販売を例に例えると、

「営業」→ 飛び込みで家宅を訪問してミシンを売り込む。

「マーケティング」→ テレビのコマーシャルなどを使い、ミシンの魅力(仕上がりの綺麗さ、使いやすさ、シンプルなデザインなど)を伝えて消費者の購買意欲を高める。


テレビのCMなんかは身近な例ですね。

今回はマーケティングの考え方や、本質的な部分を含めて書いていきたいと思います。



マーケティングの本質


マーケティングの本質とは「売れる仕組みを作る事」です。

どうやって売れるようにするかというと、消費者と商品の接点をコントロールする事で売れるようにするのです。


コントロールすべきな消費者と商品の接点は以下の3つです。

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1. 消費者の頭の中をコントロールする。

2. 店頭(購入場所)をコントロールする。

3. 商品の使用体験をコントロールする。

これら3つをコントロールする事で、売れる仕組みを作り上げていきます。それでは一つずつ説明していきたいと思います。


1. 消費者の頭の中をコントロールする。


人の認識を有利に変える事で、自ブランドや自商品が選ばれる必然性を作ります。

選ばれる必然は人の頭の中に作ります。

選ばれる必然を構成する要素は

認知率(Awareness)

ブランド・エクイティー(Brand Equity)

です。


認知率(Awareness)

人間は自分が知らないものに対しては購買行動をとりにくい生き物なのです。

知らないブランドより、知っているブランドの方が安心するものです。

消費者にブランドの存在を知ってもらわないと始まりません。(消費者認知)

市場を100とした消費者が自ブランドを知っている割合を「認知率(Awareness)」と言います。

一般的にはこの認知率が高ければ高いほど売り上げは上がっていきます。


ブランド・エクイティー(Brand Equity)

消費者の頭のにあるブランドに対する一定のイメージを「ブランド・エクイティー(Brand Equity)」と呼びます。

例えるなら....

マクドナルドのブランド・エクイティーは「ドライブスルー」「ファーストフード」「Mのマーク」「店員さんのスマイル」などです。

ブランド・エクイティーを競争に有利になるように築く事で、自ブランドはどんどん売れるようになります。

ブランド・エクイティーを築くための一連の活動を「ブランディング」と呼びます。

マーケティングの最大の仕事は、消費者の頭の中に「選ばれる必然」を作ること、そのための活動を「ブランディング」と呼びます。

ブランディングに関してはまた別記事で書きたいと思います。



2. 店頭(購入場所)をコントロールする。


皆さんはこのような経験はないでしょうか?

「自分が欲しいと思っている商品買おうと思って店頭に行ったのだけれど、その商品を見つけられなかった、品切れだった。」

「いつも買っているブランドをまた買うつもりだったけれど、店頭で別のブランドが安く山積みされていたので思わずそちらを買ってしまった。」

消費者の頭の中に十分な認知と有利なブランド・エクイティーを気づけていたとしても、その事が必ずしも購入に結びつかない場合があります。それは「消費者が商品を購入する現場」に3つの大きな要素があるからです。

配荷率(Distribution)

山積み(Display)

価格(Pricing)

です。


配荷率(Distribution)

自社ブランドがどれだけ多くの店頭で扱われているか、その割合を配荷率と言います。

言い換えれば消費者が買える場所に商品がどのくらいの割合で展開されているかという事です。

市場における配荷率が何%あるかという指標は、マーケターにとって認知率と並ぶ最も為本的な要素になります。


山積み(Display)

山積みとは、小売店の棚のエンドなどで文字通り小山のように商品を積み上げて「この商品は特売ですよ!」と主張しているあの一角の事です。

気づいてもらわないと買ってもらえない宿命のある店頭で、視覚的に目立つ展開をすることは、消費者に選ばれるために圧倒的に有利になります。山積みの販売効果は強力になります。

山積みの他に店頭プロモーションで代表的なものは、チラシ(新聞などの折込チラシで特売の広告を行う)や店頭推販(売り子が店頭に立って商品のデモンストレーションや試食で特売の広告を行う)があります。

いずれも店頭でその商品に気づいて買う確率を高める施策です。


価格(Pricing)

価格の設定は狙った店頭価格の幅よりも高すぎてもダメ、低すぎてもダメです。

商品単価が消費者にとって高すぎると、その売り上げ個数は想定どうりに伸びません。

逆に単価が安すぎて個数が伸びるのはいいことのようにも思えますが、3つほど問題があります。


1. 価格設定が安すぎると自ブランドも安っぽいイメージと認識されてしまう。

2. 想定よりも安く売られているということは、小売などが自腹を切って流通マージンを薄くしている事を意味します。利幅が薄いブランドとして流通に定着していくと、競合ブランドよりも自ブランドが店頭で手厚くサポートされる理由が減っていくのです、

3. 今後の値引き価格をもっと安くしないと売り上げが伸びないようになってしまうリスクもあります。価格プロモーション(値引きによる販売促進)というのは麻薬のようなもので、その価格で何度も販売していると、消費者は刺激に慣れてしまって、その価格をもう安いとは思わなくなってしまうのです。



3. 商品の使用体験


たとえば、自ブランドが努力の末に、消費者の頭の中に認知とブランド・エクイティーを埋め込むことに成功し、店頭においても配荷・山積み・価格なども想定どうりに実現する事ができました。

ここまで想定どうりに進んだならば、しばらくは想定通りの売り上げが取れる可能性が高いです。

しかし、「自分のブランドが売れる仕組みを作れた!」

とは残念ながらまだ言えません。

このままでは中長期の成功はまだ担保できていません。

この場合にまだ欠けているのが「商品の使用体験をコントロールすること」です。


消費者の最初の購入を「トライアル(Trial)」と言います。

消費者の頭の中を制して、店頭を制すれば、トライアルまでは取れる可能性は高いと言えるでしょう。

しかしながら、消費者の2回目以降の購入がなくては中長期でのブランドの売上を維持することは難しくなります。

2回目以降の購入を「リピート(Repeat)」と言い、リピートする確率をリピート率と言ったり再購入率と言ったりします。


このリピート率に最も大きな影響を与えるのが、購入して実際に使ってみた商品の使用体験なのです。

また、リピートするとしても次にどのタイミングで再購入するのかというのも大事な点で、一定期間に何回買うのかという「購入頻度(Purchase Frequency)」は多ければ多いほど(購入間隔が短いほど)マーケターにはありがたいということになります。



まとめ


マーケティングとは?というタイトルで書き出しましたが、

タイトルよりも実践的に書いてしまったような感じです。

まだまだそれぞれのテーマを深掘りして分かりやすく書いていきたいと思います。

今日はここまでにします。( ̄∇ ̄)

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