見出し画像

印象に残ったゲーム音楽⑧




I believe/ペルソナ5・ザ・ロイヤル

華麗に心を奪う掴みと揺るぎない信念

ライブで初出しの予告PVで初っ端から流れた、そのカリスマ溢れる豪華なイントロで、まさしく心を盗まれた曲。コンテンツの「掴み」とはよく言ったもので、それからしばらくは心をつかんで離さなかった。
続く展開も "Life will change" を踏襲しつつ豪華さを感じさせるメロディと歌詞が続き、グレードアップした怪盗団の活躍を予感させてくれた。ロイヤルと銘打つにふさわしい曲と演出だったと思う。

そんな掴みからの流れの豪華さを持ちながらも、曲名は"I believe"と基本単語2語というシンプルかつ力強さを感じる。歌詞やサビの歌われ方も、ゲームのイメージのオシャレさなどというよりもむしろ威風堂々とした、折れない・力強い"信念"という印象を受けた。(3学期のカギとなるアルカナが「信念」なのもポイントだと思う。)
また、それに呼応するかのように、本編で流れる場面でも、互いに譲れぬものがある相手との最終決戦を前に、それでも俺たちは諦めない、自分を信じるという決意と覚悟を感じる一曲。
ラスサビ前にタイトルや3学期で使われている "Royal Days" や "So Happy World" のメロディが入るのも、ここまでの道のりを踏まえて大事な決断に臨むという、集大成を飾る曲としてふさわしいものに思えた。

ゲームの構造上流れる場面が限定的なのが玉に瑕かなぁ




戦闘!フロンティアブレーン/ポケットモンスタープラチナ

当時の自分にとって、「憧れのキラキラした感じ」をそのまま表現したような曲

小学何年だったか、自力でバトルキャッスルの3周目第7戦にたどり着き、初めて聴いた時はイントロから音色がとてもキラキラと光って聞こえ、エンジョイ勢だった自分にとってフロンティアブレーンというスターと戦えることへの興奮に拍車をかけた曲。

用意された路に従ってチャンピオンを倒しエンディングを迎える、という本編までの雰囲気しか知らなかった当時の自分のポケモン観とは一線を画すようなBPMの速さとノリの良さ。
三値も知らない旅パの延長みたいなパーティで挑戦していた自分にとって、ここまで来たことへの一種のご褒美のようにも聴こえた。
当時はこれを聴くためだけにバトルビデオを定期的に再生していた覚えがある。

ループ直前のギターパートが特に好きで、うっとりするようなメロディに浸っていたところを大物とのバトルの緊張感へと引き締めてくれ、さらにそのままループ先のイントロでも使われていることに気づいて2度美味しい思いができた。




カイネ/逃避/NieR Replicant ver.1.22474487139...

記憶を呼び起こし奮い立たせる曲

「カイネ/救済」のアレンジ。
情景曲のメロディを戦闘曲用にアレンジするものは数あれど、一曲丸々構成はほぼそのままに、ここまでダイナミックで迫力のあるアレンジを聴いて鳥肌が立った。構造上何度も聞かせる曲をEエンドのラスト、何周もしたこのゲームの実質最終戦に選ぶのはたいへんにブチ上がる。
タイトル通り救済を求めるような、何かに縋るように鳴くメロディをここにきて再帰させることで、その縋った結果についてプレイヤーとカイネの手でけりを付けるような体験ができたと思う。

間奏も、カイネの忘れていたかけがえのない旅の記憶を、順々にめぐりながら甦らせていくかのような、壮大なものになっている。物語性・苦楽と冒険の果てにたどり着いた場所という感じがある。
「救済」の願い、思い、記憶といった要素を、ラストで再帰させるのに「逃避」の道程、旅路、ダイナミックさといった別の伝え方で聞かせているようにも感じられた。

プレイヤーとしては、壮大だがイントロからサビまで聞き覚えしかない曲を聴くことで、この曲とこの思い出とここまでの旅路を歩んできたという感慨が深まる名曲として機能していたように思う。
ここに辿り着くまでにも、架空言語の歌詞の意味はわからないけれど、歌の構成としてはわかりやすくしっかりしているので、エミエバンスさんの歌唱ごと記憶によく残っており、これ単体で聴いていると思わず鼻歌歌いたくなる。音域的にキツいけど…

※Spotifyリンクはオリジナル版(2010)のもの。ver.1.22474487139...で流れるものはよりダイナミックにアレンジされている



エクストラステージやクライマックス感のある3曲。
なんか間空きましたが頑張りすぎないように続けたいと思います


前回↓


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?