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印象に残ったゲーム音楽たち⑦




ゴーストタウン -Server the Skyline Mix (Forsaken City)/Celeste

アメとムチ

高難易度ジャンプアクションの死にゲーとして知られるCelesteの1-B面という、裏面的ステージの曲。
多くのプレイヤーが最初に挑むことになるB面ということで、これまでとは一味違うぞ・・・という雰囲気。出だしのワクワク感を残しつつも、次第に激しく冷たい曲へと展開していく。
吹き付ける雪風の如く、A面とは違って厳しい曲だが、その分クリアした時の達成感を存分に引き出してくれる。時にはプレイヤーを突き放したり、時にはモチベーションを与えたりしてくれるCelesteらしい曲だと感じる。
途中で入るおとなしめのパートでは、難所を超えたところでこれまでの行程を振り返って、寒空の黒を背景にほうっと白い息を吐いて一瞬耽っているような情景が浮かぶ。



ハイテンポなことから競技性も増し、ただでさえ死にゲーと言われるこのゲームのリトライサイクルのスピードをより一層高めてくれる。高いBPMに乗せられて気持ちが先走ったり操作がおぼつかなくなったりすることにだけは注意。
実際筆者も1-B面の難易度と運動エネルギーに面食らいながらも「うお〜〜wwwクリアできねえ〜〜wwwやべ〜〜🙌www」とハイな勢いのままなんとかクリアまで漕ぎつけたのも、一度エンディングは迎えたとはいえB面を遊ばずこの曲を聞かないなんて勿体無いと思えるテンポとノリの良さを持つこのBGMのおかげかも。
そしてクリア後表示されるえぐいデス数を見て笑い転げるまでが1セット。

ステージの入りでカセットテープを入れ替えてスイッチを押すSEが入る演習も、これから一味違うことをやるぞ感があっていい。




Battle -Da'at-/真・女神転生V

プレイヤーに寄り添った巧みな通常戦闘曲

戦闘の頭から流れるのではなく、コマンドを選んで盤面が動いてからジャンジャン流れ始める、変わった流れ方をする通常戦闘曲。
これがプレイヤーの意識とゲーム側が同じ方向を向いて共に戦っているという感じがして、ビデオゲームのインタラクティブ性をこういう形でも表現できるのかと驚いた。
まあ戦闘するのはプレイヤーなので通常戦闘曲がプレイヤーに寄り添っているのは当たり前のことな気がしなくもないが、曲そのものだけでなく周辺環境にも、プレイヤーの気持ちを高めるのに使えるものはあるのだなあと考えさせられた。

出だしから圧の強い曲で、神聖と勇ましさのあるコーラス、ジャギジャギとかき鳴らすギター、さらに存在感を放つお経?のようにも聞こえるパートがあったりと、ダアトという世界中の神話や伝説が入り乱れて争う戦場で戦い抜く没入感・空間的な広がりがより強化されたように思う。


一つ不思議に思うことがある。物語冒頭、仰々しい魔人から力をもらい合一神になったナホビノこと主人公くん、見た目も仕草もどー見ても神々しく強そうなのに最初はレベル1なのである。
しかし、これを逆に考えると、レベル1なのにあんなに華麗で魅力的な動きができる主人公の仕掛ける戦いではやっぱりカッコいいBGMが流れないと!と思うわけである。

スキル使ったときのポーズとかやることなすこと一挙手一投足がただただカッコイイ


On the Coast/HADES

ループから目覚めて

死のループを超えて初めて本物の朝焼けを浴び、冥界入口の雪の大地を燃え盛る足で踏みしめ溶かす。そして母のいる場所へー

早朝にゆっくりと夢から覚め、どこかで小鳥が囀るような、エンディングというよりむしろ壮大な何かの始まりを予感させる印象と、まだまだループは続くがそれでも何度でもここに戻ってくるような、冥界のどことも違う特別感のある雰囲気を持っているように感じる。


冥界に眠りの神ヒュプノスが配置されているように、死と眠りは似たようなものとして解されてきたが、冥界を脱出した場面で流れるこの曲はまさに「目覚め・始まり」を象徴するのにぴったりだと思う。

厳しい性格の兄タナトスとは違い穏やかな弟のヒュプノス。脱出に失敗して館に戻されると彼の眠りこけている姿がよく見られる。仕事しろ
そのタナトスお兄ちゃんもザグ王子の手にかかればこのツンデレよ。


ボスを倒してクリアした、という場面で流れる曲だが、むしろちょうど背景で登ってくる初めて見る朝日のようにここから文字通り神話級に壮大なことが始まる予感を感じさせる曲。
格調高いフォント、帯とともに鋭くスライドしてくる「ギリシア」の文字がよりそう感じさせる。

最後の関門を守るボスを初めて倒したプレイヤー。
でもこの先何回でもここに来ることになる。。。
ゲームが面白いからね。


ということで、今年初っ端から始めた3本で印象に残った曲でした


…ってもう来月真VV発売じゃんよ〜〜



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