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「現象学入門」(竹田青嗣)に基づいて〜「知らないものは存在しないのと同じ」の現象学的な意味 その3

このシリーズの最終回です(「その1」、「その2」へのリンクはこのページ末尾を参照)。

この本のエッセンスは「その2」までで言えたと思う。第3章以降は、方法(3章)、「還元」を実際にやってみたいくつかの例(4章)、フッサール以降に現象学を展開した、または影響を受けた哲学者の話(5章)が続く。

さてそのエッセンスは二つあって、一つ目は、フッサールは「主観か客観か」ではなく、全く新しい問いの立て方を

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「現象学入門」(竹田青嗣)に基づいて〜「知らないものは存在しないのと同じ」の現象学的な意味 その1



竹田青嗣[1989]「現象学入門」(日本放送出版協会)の感想とか、それを読んで考えたこととかです。(以下、本の題名は「同著」と書き、特に断りがなければページ番号は同著のものを指す。)

全3回です(2020.12.20追記)。

前書きもう1年ほど前だったか、友達からこの本をもらいました。彼の家には、なんでかその本が2冊あったそうで、僕がそれを欲しいと言ってたのをおぼえていてくれて、ただでもら

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