思い切って、部屋の改造を始めた


僕は発達障害で、感覚過敏がある。

僕は小さな頃から安心感がなかったせいか自分の部屋さえ好きじゃなかった。色とか、光とか。

いつか家を出たら理想通りの部屋に住むんだ

そうずっと考えていたけど、ふと思った。

「いつか、っていつだ?家を出た時に、そこから理想通りにできるのか?」


よく考えたら、出来ない気がした。なぜなら、今できてないのに、未来の僕が出来るわけがないと思ったからである。


「できる」というのは、最初からできるものもあるけど、この場合は意識の問題だ。

「いつかできるだろう」の意識を持ってる僕は、たとえ未来家を出た時に、さあいまだ!いまから理想通りに生きるぞ!なんて簡単に切り替えられない。

しかも、いつかのために、お金を貯めているならまだ望みはある。少しずつ貯まれば、部屋なんてお金でどうにでもできる。でも僕は部屋のための、貯蓄はしていない。そんな状態で、なにがいつか、だ。と思い立ったのだった。



ひとまずニトリで趣味の合う、納得できる家具を数点。そして照明を買った。理想通りをいえばキリがないし、いつまでも変わらない。僕の丈に見合う、僕がいまできる最善として納得して購入した。


実は感覚過敏のある僕にとっては、照明がかなり重要なものになる。

僕が落ち着くのはあまり明るくないこと、色温度が低い、オレンジがよかった。例えるならスタバ。スタバの照明はすごい。理想だ。

しかしLEDなので上を向いたりすると目ガァ!となるが。というかLED僕は直視できないし、結構辛いんですが、みなさん平気なのが驚きである。車のブレーキランプで使われてたりもするが、僕はそれすら辛い。目に残る。なかなかわかってもらえない。


話がそれた。戻そう。


気に入ってない、安心してない部屋の理由はもしかしたら照明かもしれない。と薄々思っていた。白い蛍光灯。冷たく感じるし、なんか音聞こえるし。

で、買ってきて取り替えて、

つけてみると、

「うわ…オレンジすぎた…」

とはなったが、いざ慣れるとこれは素晴らしいとしか言えない感動。落ち着く、集中できる。

パソコンに常に向かっているから、背後からの刺激が少ないのはすごくありがたかった。光でさえ、集中力が途切れる原因だったのだと、改めて実感した。


僕は環境を変えて、すこしずつだが僕の理想通りになるように出発できた。

僕はもともと理想が高く、高いがゆえに大きすぎる壁を何度も何度もよじのぼってはおっこちるを繰り返してきて、動かなくなってきていた。

でもそんな自分が嫌だから、階段をつくって登ることにしたのだ。ちいさい、低い階段。

それが、今日のエジソン電球の、僕の部屋の電気。

まったくもってど真ん中の理想通りではないが、買ってみると愛着のわく不思議。かわいい照明器具だと、改めて思った。


自分ができることで、動くことの大事さがまさか部屋の環境まで、通ずるとは……と思う、夜中。

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