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#9  【短編虚構】「明日」とは?

『「明日」までにお願いいたします。」』

定時(退勤)にメールが。
?と思い、送り主の元へ確認をしに行くと、本人は既に帰宅の準備が完了し満面の笑顔!
これから飲みに行くぜ!、と業務中よりも素早い動きで張り切って本人は消え去った。

「明日」とは?
・明日の業務開始時間までなのか?
・明日の23時59分までなのか?

フ~という音がかすかに聴こえ、耳を澄ませばそれは私の口から漏れ出ていた音だった。

一旦、メールの依頼内容を確認し、とりあえず無視…

自分の「今日」のタスクを全てこなし終え、「明日」のタスクを確認した後、もう一度例のメールを開く…

そして、「明日」の定義について勘案する…

気が付いたら、例のメールの依頼に着手する自分がいた。
完了したのは、「明日」
ギリギリ終電に間に合った、というより間に合わせた。

そして、「明日」がきた。
「二日酔いです!」と顔に書いて出社してきた例のメールの送り主から返信がきたのは、「明日」の午後…
返信内容は、「3Q申し上げます。」

??
ピュ~という音がはっきり聴こえ、また耳を澄ませば私の鼻から出ていた音だった。

私は再度、「明日」について考案…(約3秒,体感3時間…)

結局、『「明日」まで、とは何時までなのだろう?』

今でも私の中で解は出ていない…

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