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Vol.01 クラフトツーリズムって何?ひつじサミット尾州のケース〜「クラフトツーリズム」持続可能な地方創生〜

ひつじサミット尾州の発起人/実行委員会代表の岩田真吾です🐑

2021年10月30日(土)〜31日(日)開催予定の「ひつじサミット尾州」というクラフトツーリズム・イベントのPRも兼ねて、

「クラフトツーリズム」持続可能な地方創生
〜ひつじサミット尾州の紡ぎ方〜

と題してnoteを10回連載します!

遊びに来てくれるゲストの皆さんにはイベントをより深く楽しめるように、他産地でクラフトツーリズムをやりたい/やっている方には事業の参考になるように、未来の自分たちにとっては甘酸っぱい思い出(笑)として…頑張って書こうと思いますので、ぜひスキ&シェアをお願いします!

【連載目次】
01. クラフトツーリズムって何?ひつじサミット尾州のケース◀︎今回の記事
02. 始まりはいつも誰かに想いを伝えるところから
03. 類は友を呼ぶ…実行委員会の作り方
04. 回り道をしながら繋がっていく…参加事業者の集め方
05. 夢を語ると助けてくれる人が現れる…協賛&協力者の集め方
06. 時流のどこに位置づけるか…メディアを仲間化する方法
07. 工場を「人」に変える…インフルエンサーの活かし方
08. わかりやすさと奥深さの両立…デザインのチカラ
09. 堅い後援を入れることでしっかりと…コロナ対策
10. やって終わりにしない為に…レガシーの残し方

Vol.01 クラフトツーリズムって何?ひつじサミット尾州のケース

クラフトツーリズムって何?

皆さんは「クラフトツーリズム」って聞いたことがありますか?あんまり耳慣れない言葉ですよね。

「産業観光」はどうでしょうか?四字熟語みたいでもっと縁遠いかも(笑)

ツーリズム=旅の目的と言うと、雄大な自然や神社仏閣などの観光やグルメ、温泉などのリラックスが上位だと思います…が、今、じんわりと広がってきているのが「地域に根ざした地場産業での『ものづくり体験』を目的とした旅」すなわちクラフトツーリズムなんです。

それも、一社単位で別々に開催するのではなく、産地(産業の集積地)単位で結集し、共通のテーマを持って開催するクラフトツーリズム・イベントが注目を集め、全国各地に広がっているのです。

他のクラフトツーリズム

なぜクラフトツーリズムが広がって来ているの?

私なりの理解ですが、物が溢れる現代において、何かを買う際に価格や機能性だけでなく「どんな人が、どんな想いを持って、どんな風に作っているのか?」という背景や物語に興味を持つ人が増えてきたというのが理由の一つでしょう。

そして、作り手側でも、選べる仕事が多様化したり、雇用の流動性が増す中で、「どんな人が自分の作ったものを使ってくれているのか知りたい」だったり、「自分の仕事がどんな風に社会の役に立っているのか実感したい」と感じている人が増えてきている、というのがもう一つの理由だと思います。

使い手(消費者)と作り手(生産者)が直接つながることで、お金という経済的価値のやり取りだけでなく、「ありがとう」という情緒的価値の循環が生まれる…これこそが、クラフトツーリズムが今注目されている理由であり、その真価なのです。

余談ですが、日本で「産業観光」というと、石見銀山遺跡や富岡製糸場などの産業遺産だったり、企業の博物館やミュージアムを指すことも多いようです。それに対して、クラフトツーリズムは規模の大小は問わず「現役の地場産業」であることが重要だと考えています。使い手と作り手の交流にこそ、生きた地方創生があると信じているからです。

ひつじサミット尾州のケース

2020年、コロナ禍が直撃した繊維ファッション産業、その集積地である尾州産地(びしゅうさんち:愛知県北部から岐阜県南部の木曽川周辺地域)には、どんよりとした空気が立ち込めていました。

飲食店や観光業ほど急激な落ち込みはないものの、百貨店の営業自粛や外出しないことによる外着の購入控えなどでアパレル企業には売れ残りの在庫が山となり、これから続くであろう中長期の景気低迷に多くの作り手は頭を悩ましていました。

これまでのように、ただ生地や洋服を作って卸・商社やアパレル企業に売っているだけでは未来はありません。競合企業としていがみ合うのではなく、同業の仲間として協力するべきなんじゃないか…暗いムードの中から、自然と新しい流れが生まれてきました。

ただ、100年近く独立して経営してきた会社同士、そんなに簡単に協業できるものではありません。まずは一緒に前向きなことを始めよう…そこで私たちはクラフトツーリズムにチャレンジすることにしたのです。

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次回Vol.02 始まりはいつも誰かに想いを伝えるところからでは、「産地に染まりたくない」と思っていた自分が180度変わったきっかけであるベンチャーカンファレンスでの経験や、北海道での羊を巡る冒険について書こうと思います。

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