アトツギは「鉄の下駄」を履いている
「アトツギって、親とか家とか事業とか、自分以外の外部要因に縛られてるやん。もちろんプラスになっているところもあると思うけど…なんか鉄の下駄履いてるみたいに見える。下駄履かせてもらって高く見えるけど、歩くのめっちゃ遅いって感じ。」
京都出身のマーケティングスペシャリスト&クリエイターとの会話から出てきた言葉。
そうか、鉄下駄か。言い得て妙。
アトツギは損か得か?と言ったら、ケースバイケースとしか言いようがないけれど、ここ最近までは「トータルすると損なんじゃないか?」というのが一般的な見方だったんじゃないかな、と。
その原因は、実際の借金(個人保証付き)だったり、時代遅れになった事業だったり、老朽化した建物だったり、高齢化した社員だったり、業界や地域でのしがらみだったり…要は、ゼロから始めた方が早いし強いと思えちゃう要素がたくさんあるから。鉄下駄の「鉄」が重すぎるという(笑)
この一般的な見方に対して、「そうじゃないよ!アトツギってポテンシャルあるよ!かっこいいよ!」という反作用が昨今のアトツギベンチャーとかベンチャー型事業承継というムーブメントなのかもしれない。
確かに、経済的な指標だけで見たら、ゼロから始めた方がチャンスが多いような気もする。スピード大事だし。でも、僕自身、アトツギの醍醐味ってそれだけじゃないと思っている派。大変なことも多いけれど、それも含めて物語なんじゃないかな、と。
先程のクリエイターさんとの会話は、こんな話で締めくくられた。
「アトツギというのも個性の一つ。出身地とか、人種とか、性別とかと同じで、メリットもあればデメリットもある。その個性を使うか、使わないかはその人次第だね。」
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