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tomokosan.s
2022年8月6日 12:45
はあ。なんて甘い匂い。なんて柔らかく優しい空気。多幸感で満たされる。私は戸惑いながらも美しい庭と、この夏の宴の真ん中で抱きしめられる自分に酔っていた。抱き合ったまま、ポツポツと彼が話し始める。「音楽関係の仕事してるんだ…でもちょっとスランプで。カフェで同じ本を読んでた君を見かけた時、懐かしいような不思議な気持ちになった。」「偶然、青山通りの本屋で会えて…嬉しかった。友達になりたい
2022年8月4日 13:26
あの日以来、気まぐれに彼からLineが来る。内容はどれも大した事はないが、誰かに聞いてほしいのかもしれない。8月のある日。「水曜日に時間取れそうだから、あのカフェに行かない?」とメッセージが入る。「大丈夫」と返信するとすぐに既読がついた。ただの友達だ。別に、あの人の事ばかり考えてるわけじゃない。私は自分で自分に言い訳を必死にしていた。これ以上、好きにならないように。水曜日
2022年8月1日 20:06
「あの…こんにちは…」勇気を出して声をかける。私に気づいて、読みかけの本を置くと「ホントに来てくれたんだね!ありがとう」と嬉しそうにするから…変な期待をしてしまう。「読んでるよ…えっと…」「82年生まれ キムジヨン?」「うん!それ!なんかさ…女の人って大変なんだね。映画観たり、小説読む前は理解できなかったけど…男とは違うシガラミに悩んでるんだなって…」言葉を選びながら、ゆっ