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#編集 #ライター 記事まとめ

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編集、ライター、コンテンツ、メディアなどに関する記事をまとめていきます。
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2021年4月の記事一覧

小さなUSBが絵本になるのがおもしろい~なかえよしを先生~ロングセラー絵本「ねずみくん」最新刊ができるまで

『ねずみくんのチョッキ』にはじまる、ねずみくんの絵本シリーズの最新刊『ねずみくんのピッピッピクニック』がこの4月に刊行されました。 おかげさまで今年で47周年目、既刊37巻を数える本シリーズですが、今回はシリーズ初の「春」がテーマ。ねずみくんはお弁当を持って春のピクニックへと出かけます。いつものなかまたちとの楽しい掛けあいの中で、身近にある幸せや楽しさにも気づかせてくれるお話になっています。 ”いつもの公園の前で、待ち合わせをしたねずみくんとなかまたち。今日はおべんとうを

建築物より長く生き残る「本」で、「空間」を伝えるということ

★長い前置きは「第一回」記事と同じ文面です。 過去記事をお読みくださったかたは「※※」までスクロールしてください。 突然ですが、本がなかなか売れません。 正確に言うと、売れている本はたくさんあります。電子書籍の広がりによって右肩下がりだった出版市場も2019年から少し上向きになっています。 しかし、10年・20年前から比較すると市場は小さくなっていますし、本を売ってくれる本屋さんの数も、この20年で半数近くに減少しています。 なにより僕自身が一人の文芸編集者として、本を売

「書く」という言葉の罪

「書く」という言葉の範囲が広すぎる問題ぼくも含めていろんな人が「書く」ということについて、いろんなことを言っています。文章術とか「書く」をテーマにした本はたくさん出ています。 最近はリモートワークが増えているせいで、文字でのコミュニケーションも増えています。だから、より「書く」というものに光が当たるのでしょう。 「文章」とか「書く」ということについて語るとき、ややこしくしているのが、この「書く」という言葉なんじゃないかと思ったんですね。 「書く」というのは本当にあらゆる

読んでもらえる文章にするための「パワーワード」の作り方

今日はぼくの企業秘密的な話をします。 ぼくの文章はたまに「わかりやすいです」とか「気づけば最後まで読んじゃいました」などと言ってもらえるのですが、自己分析では、そこまで文章がうまいとは思っていません。 じゃあ何が違うのかというと、「パワーワード」というものを巧みに使えているからなんじゃないかと思っています。タイトルはもちろん、見出しや文章の随所に「パワーワード」を入れることで、読み手を惹きつけることができているのではないか。 パワーワードという言葉はどうやら「意味がわか