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#お店 記事まとめ

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思想を持ったお店をつくったり、運営、デザインをしているひとやその感想などの記事をまとめるマガジンです。
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#小売

梱包・発送業務の "Uber化"で配送のリードタイムを削減する「Packsmith」

ECが発展するにつれて顕在化した物流問題。特にアメリカは国土が広いぶん配送にも時間がかかり、なかでも「ラストワンマイル」の問題はブランドが長年頭を悩ませてきた課題のひとつだ。 そんな中、フルフィルメント業務を分散化することで配送のリードタイムを削減するサービスとして注目されているのが「Packsmith(パックスミス)」だ。 Packsmithは、梱包・発送業務を担うギグワーカーのネットワークを構築し、分散化されたフルフィルメントサービスを提供している。 従来の物流シス

LA発の高級スーパー「Erewhon(エレウォン)」が流行の発信地になるまで

今、アメリカで一番ホットなお店のひとつとして注目を集めているのがオーガニックやマクロビオティックの食品を扱う高級スーパー「Erewhon(エレウォン)」だ。 特に話題を集めているのがセレブとコラボした期間限定スムージーで、ヘイリー・ビーバーとのコラボスムージーは年間で1億ドルもの売り上げを叩き出した。 エレウォンのセレブとのコラボスムージーは一杯22ドルで、そのうち1ドルがセレブへ、2ドルが寄付に回される仕組みとなっている。今ではエレウォンでコラボスムージーを出すのがセレ

調達なしで売上2億ドルの人気ブランドへ。徹底した利益視点で黒字化を続ける「True Classic」に見るD2Cの新潮流

D2Cのビジネスモデルはもはや一般化し、差別化のために実店舗への卸を始めるブランドも増えたことで、もはや「D2C(ダイレクト・トゥー・コンシューマー)」という言葉も形骸化しつつある。また上場した先行ブランドたちも成長が頭打ちになっていることから、D2Cブランドへの投資も減少傾向が続いてきた。 そんな中で立ち上げから4年で2億ドル超の売り上げを叩き出し、今注目を集めているのが、メンズウェアのD2Cブランド「True Classic(トゥルー・クラシック)」だ。 True C

クレイジーな店舗展開モデル:1店舗1業態

11月24日に話題の麻布台ヒルズ店に新業態を出店しました。Minimalとしても僕としても新しい挑戦であります。そんな新店を例にしながら、僕らが考える新しい店舗モデルを考えていきます。 1店舗1業態現在のMinimalは4店舗を展開しています。その店舗ともに業態が違う形になっており、1店舗1業態をとっています。 板チョコレート専門店→Minimal富ヶ谷本店 ガトーショコラ専門店→Minimal The Baking 代々木上原 ケーキ洋菓子専門店→Patisserie

5000人のZ世代コミュニティを武器に若者向けスキンケア市場を席巻する新興ブランド「Bubble」

ブランドのローンチからたった3年で全米9,000店舗に商品を卸し、急速に若者向けスキンケア市場の棚を塗り替えているブランドがある。 2020年に立ち上がったばかりのスキンケアブランド「Bubble(バブル)」だ。 詳細な売上高は公表していないものの、創業者のShai Eisenmanによれば、2年足らずで売上は1000万ドルを超え、2026年には1億ドルを突破する見込みだという。 Instagramのフォロワーも20万弱を誇り、3年足らずで急成長したブランドとしてアメリ

急成長した本格派中華調味料ブランド「Fly By Jing」とアジアンフードD2Cの成長可能性

今、アメリカでアジアンフードブランドが注目を集めている。その中心にいるのが、中国・四川で伝統的に使われてきたソースを現代風にアレンジした「Fly By Jing(フライ・バイ・ジン)」だ。 創業者であるJing Gaoは、P&Gでブランドマネージャーを務めたあと、自分のルーツである中国でフードメディアのライターやレストランでの経験を積んできた、異色の経歴の持ち主。 これまでアメリカでは中華食材をはじめとするアジアンフードはニッチな位置付けだったが、Fly By Jingの

ECも縦長動画で伸ばす?米国D2Cが続々と導入する動画コマースツール「Tolstoy」

ECサイトの右下に現れるウィンドウを開くと、チャットボックスが自動的に立ち上がり、「何かお困りですか?」と尋ねてくる。今や多くのECサイトで見られるようになった光景だ。 そして今、このチャットボックスがテキストから動画へと進化を遂げようとしている。 たとえば、ヴィーガンやグルテンフリーにこだわったクッキーブランド「DEUX」のECサイトの右下にあるウィンドウを開くと、女性がブランドについて語りはじめる。さらにブランドや商品について知りたいことを選ぶと、その解説動画へと遷移

米国D2Cの人気Shopifyアプリ6選

Shopifyの登場によって、自社ECを作成する際にアプリを追加してカスタマイズするという考え方が一般的になった。アプリの種類はアメリカではひとつのブランドが20以上のアプリを導入していることも珍しくない。 しかし種類が増えたことでどのアプリをいれるべきなのか、そしてそれらのアプリをどう連携させるとより効率的にEC運営ができるのかがわかりづらくなっている。 他のD2Cブランドはどんなアプリをどう活用しているのだろうか。アプリ同士の連携をスムーズにする自動化ツール「Allo

米国D2Cの必須マーケティングツール「Klaviyo」

アメリカのD2Cが必ずといっていいほど採用しているマーケティングオートメーションプラットフォームが「Klaviyo(クレビヨ)」だ。 2012年にメールマーケティングプラットフォームとして誕生したKlaviyoは、顧客データにあわせて細やかなマーケティングを可能にしたことからD2Cブランドを中心に利用が広がり、2022年8月には課金ユーザーが10万人を超えたと発表している。 2021年5月には3億2000万ドルを調達し、評価額は95億ドルとなり、2022年にはShopif

クイズでパーソナライズのためのゼロパーティーデータを収集する「Octane AI」

サイトに訪れると、「好きな色は?」「よく見るNetflixの番組は?」といった質問が現れ、答えていくと自分にあわせた商品がレコメンドされる。そんなクイズ形式のコンテンツを体験したことがある人も多いだろう。 たとえばつけまつげブランドの「Doe Lashes(ドー・ラッシェズ)」のサイトに訪れると、自動的にクイズが表示される。 これらの質問に回答し終わると、結果を送信するためのメールアドレス入力を促されたあと、おすすめのつけまつげが表示される。 こうした簡易的なクイズや診

九州小売業界のイノベーター3代表が語るテクノロジーで変革する小売の未来(前編)

本連載は、株式会社クアンド代表下岡が、九州・福岡で活躍するトップランナーにインタビューを行い、九州・福岡の「いま」に迫る連載企画です。九州・福岡に移住/転職/仕事の関係を持ちたいと思っている方々に役立つ情報を発信していきます。 今回は地域の生活を支えている「小売り」の未来について業界の先端を走る3名にインタビューしました。 小売りは確率論。デジタル空間 だからできる強みを活かす平野(ドラッグ):スーパーの中でもトライアルさんのように集客力が非常に強いお店ですと、店内を回遊

D2Cの販売戦略を激変させる?他社製品を自社ECで販売できるコマースプラットフォーム「Canal」とは

Shopifyを利用している、数え切れないほどのD2Cブランドたち。彼らが自社のECで他のブランドの商品も紹介し、クロスセルを生み出すことで手数料まで得ることができるとしたら──。 これまで「直販」のイメージが強かったD2Cブランドだが、GlossierのようなD2Cを代表するブランドたちは、すでにECを通した直販のみならず実店舗や卸売をはじめている。しかし卸をはじめるとなると各リテーラーとの交渉・契約が必要になるため、スタートアップにはハードルが高い面もあった。 そんな

EC特化型自動化ツール「Alloy」の成長から見るテックスタックの重要性

パンデミックを機に、世界中でECの機運が高まっている。そんななかでEC運営を効率化させるツールとして期待されているのが自動化ツール「Alloy」だ。D2Cブームを経てテック思考のEC事業者も増えてきたからこそ生まれつつある新たな潮流と、その需要を支えるAlloyについて解説する。 D2Cの成熟によって注目されはじめた「テックスタック」日本と同様、アメリカでも2018年をピークにD2C企業の資金調達は減少気味ではあるものの、今もD2Cモデルの新しいブランドが続々と立ち上がって

Shopifyエコシステムと注目のアプリ15選

Eコマースプラットフォームとして、D2Cの盛り上がりと共に日本でも急速に利用が広がるShopify。その特徴はなんと言ってもShopifyアプリを使って簡単にカスタマイズできる拡張性の高さにあります。アメリカではShopifyアプリの開発でユニコーンとなった企業も数多く存在し、そのエコシステムは世界中で注目されています。 一方で、アプリの多くは日本語対応しておらず日本人にとっては導入ハードルが高い面もあります。そこで今回はShopifyエコシステムと利用事業者におすすめのツ