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#お店 記事まとめ

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思想を持ったお店をつくったり、運営、デザインをしているひとやその感想などの記事をまとめるマガジンです。
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#D2C

調達なしで売上2億ドルの人気ブランドへ。徹底した利益視点で黒字化を続ける「True Classic」に見るD2Cの新潮流

D2Cのビジネスモデルはもはや一般化し、差別化のために実店舗への卸を始めるブランドも増えたことで、もはや「D2C(ダイレクト・トゥー・コンシューマー)」という言葉も形骸化しつつある。また上場した先行ブランドたちも成長が頭打ちになっていることから、D2Cブランドへの投資も減少傾向が続いてきた。 そんな中で立ち上げから4年で2億ドル超の売り上げを叩き出し、今注目を集めているのが、メンズウェアのD2Cブランド「True Classic(トゥルー・クラシック)」だ。 True C

5000人のZ世代コミュニティを武器に若者向けスキンケア市場を席巻する新興ブランド「Bubble」

ブランドのローンチからたった3年で全米9,000店舗に商品を卸し、急速に若者向けスキンケア市場の棚を塗り替えているブランドがある。 2020年に立ち上がったばかりのスキンケアブランド「Bubble(バブル)」だ。 詳細な売上高は公表していないものの、創業者のShai Eisenmanによれば、2年足らずで売上は1000万ドルを超え、2026年には1億ドルを突破する見込みだという。 Instagramのフォロワーも20万弱を誇り、3年足らずで急成長したブランドとしてアメリ

急成長した本格派中華調味料ブランド「Fly By Jing」とアジアンフードD2Cの成長可能性

今、アメリカでアジアンフードブランドが注目を集めている。その中心にいるのが、中国・四川で伝統的に使われてきたソースを現代風にアレンジした「Fly By Jing(フライ・バイ・ジン)」だ。 創業者であるJing Gaoは、P&Gでブランドマネージャーを務めたあと、自分のルーツである中国でフードメディアのライターやレストランでの経験を積んできた、異色の経歴の持ち主。 これまでアメリカでは中華食材をはじめとするアジアンフードはニッチな位置付けだったが、Fly By Jingの

ECも縦長動画で伸ばす?米国D2Cが続々と導入する動画コマースツール「Tolstoy」

ECサイトの右下に現れるウィンドウを開くと、チャットボックスが自動的に立ち上がり、「何かお困りですか?」と尋ねてくる。今や多くのECサイトで見られるようになった光景だ。 そして今、このチャットボックスがテキストから動画へと進化を遂げようとしている。 たとえば、ヴィーガンやグルテンフリーにこだわったクッキーブランド「DEUX」のECサイトの右下にあるウィンドウを開くと、女性がブランドについて語りはじめる。さらにブランドや商品について知りたいことを選ぶと、その解説動画へと遷移

ブランドはなぜコンテンツを発信する必要があるのか?

先日あるマーケティング系雑誌の取材で、「MinimalさんはHPのJournalでコンテンツ発信をたくさんしてらっしゃるのがすごいなと思ったのですが、自社で独自コンテンツを発信するのはなんでですか?」という内容の質問を受けました。ブランドがコンテンツを発信する必要性について改めて考えてみたいと思います。 ブランドになるには想起No,1をとるブランドとは何か?と問われるととても難しいですが、「チョコレートといえば?」=「Minimal」という第一想起がとれればそれは、その想起

お盆の帰省には、みんなで飲めるkoyoiでゆるい時間を過ごしませんか?

こんにちは、低アルコールカクテルkoyoiを手がける石根ゆりえです。 暑すぎる夏ですが、もうお盆も間近。 コロナは依然として猛威を奮っていますが、今年こそ帰省し実家でいつもと違うゆったりした時間を過ごされる方も多いのではないでしょうか? 長い間会えていなかった父母・親戚とも久しぶりに対面し、いつもより豪華な食卓に、お酒を飲みながらたわいもない話ができるタイミング… そんな時間に、お酒の弱いお母さんも美味しく飲めるkoyoiをプレゼントとしていかがですか?という話です。 ほぼ

「らしさ」を活かした商品開発~クリスマスケーキ事例~

商品開発は事業を左右する大きなファクターです。流行っている類似商品を出せばいいという安易な考えもありますが、やはり商品にそのブランドの独自性、つまり「らしさ」が活きる商品がヒットする事が大事ではないでしょうか。実際に発売するMinimalクリスマスケーキで「らしさ」を活かした商品開発の要素を詳しくみてみるので、ぜひ参考になれば幸いです。 Minimalが年に一度だけ本気つくるチョコレートケーキ 今年2022年12月に届けるMinimalクリスマスケーキは、「カカオ豆からチ

クイズでパーソナライズのためのゼロパーティーデータを収集する「Octane AI」

サイトに訪れると、「好きな色は?」「よく見るNetflixの番組は?」といった質問が現れ、答えていくと自分にあわせた商品がレコメンドされる。そんなクイズ形式のコンテンツを体験したことがある人も多いだろう。 たとえばつけまつげブランドの「Doe Lashes(ドー・ラッシェズ)」のサイトに訪れると、自動的にクイズが表示される。 これらの質問に回答し終わると、結果を送信するためのメールアドレス入力を促されたあと、おすすめのつけまつげが表示される。 こうした簡易的なクイズや診

パーパスはブランドの「やりたい」「ステキ」「カッコいい」未来

パーパスが注目を浴びていますが、パーパスとミッションの違い、パーパスの良さを僕なりにまとめ、Minimalの具体例で考えてみたいと思います。 パーパスとミッションの違い まず昨今話題のこれぞまさにパーパス実現のための行動と言えば、パタゴニア創業者イボン・シュイナードの株の寄附ですよね。個人的には感動すら覚えました。間違いなく彼の思想やパーパスは後生に生き続けていきますし、パタゴニアというブランドに与えた資産や好影響はものすごいと思います。 これがパーパスの説明で一番わか

サステナブルなオンラインショッピングを後押しするツール「EcoCart」

オンラインショッピングは利便性が高い一方、配送や梱包のために必要以上の環境負荷をかけている面もある。企業もなるべく包装を簡易化したり輸送回数を減らす努力をしているが、その努力はなかなか消費者に伝わらない。 こうしたジレンマを解消し、オンラインショッピングのエコシステム全体でサステナビリティを実現しようとしているのが、「カーボン・オフセット」のツールを提供する「EcoCart(エコカート)」だ。 EcoCartは2019年に生まれた新しいサービスだが、すでに1万以上の企業が

誰でも簡単にランディングページが作れる「Unbounce」をD2Cブランドが活用する理由

アメリカ企業がランディングページ(LP)を作る際、「Unbounce(アンバウンス)」を利用するのが定番となっている。テンプレートが豊富にあり、ノーコードで誰でも簡単にLPを作ることができるため、さまざまな企業がキャンペーンやマーケティングに活用している。 さらに最近では、D2Cブランドの活用事例も増えている。 「Unbounce」とはUnbounceはまだ「ランディングページ」という言葉自体が一般的ではなかった2009年からサービスを開始し、今やアメリカのLP作成ツール

カンブリア宮殿の振り返り「スナックミーはサービスを作り込まない。徹底的に、改善していく」

9月1日のカンブリア宮殿で、スナックミーを取り上げていただきました。ご覧いただいた皆様、ありがとうございました。 このような機会をいただけたのも、これまでスナックミーを支えていただいた、お客様、社内メンバー、お取引先様、株主の皆様のおかげです。本当にありがとうございます。 「カンブリア宮殿の取材決まりそうです〜」 というSlackを広報担当のメンバーから受け取ったときにとっさに返したSlackは「えっ? いやいやいや」だった。 数週間くらい、広報メンバーがカンブリア宮

アメリカで人気急上昇中のラグジュアリークッキーブランド「Last Crumb」を食べてみた

クッキー12枚入りのボックスが$140。日本円にして2万円近くもする高級クッキーが、今アメリカでなかなか手に入らないほどの人気を博している。 「Last Crumb(ラストクラム)」は、LA発のラグジュアリー・クッキーブランドだ。 HPにも「世界一のクッキーはお店では買えない(THE BEST COOKIE IN THE WORLD CAN'T BE BOUGHT IN A STORE)」と記載されているとおり、Last Crumbのクッキーはオンラインのみで購入可能だ。

オンライン接客を加速させるEC特化型ヘルプデスク「Gorgias」

アメリカのD2Cブランドに問い合わせた際、その対応スピードに驚いたことはないだろうか。EC上のオンラインチャットでのやりとりはもちろん、SNSにブランドをタグ付けして投稿するとすぐにDMで感謝のメッセージが送られてくる。 こうした手厚いサポートを支えているのが、CotopaxiやItalicなど、アメリカのD2Cブランドの多くがが導入しているヘルプデスクサービス「Gorgias(ゴージャス)」だ。 ECに特化したGorgiasの特徴Gorgiasの最大の特徴は、中小規模の