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ヤプリ島袋さん×ロート製薬柴田さんのビジネスに役立つnoteやSNSのつづけ方「企業のSNS活用と個人発信の”自分ルール”」

「SNSで多くのひととつながり、より大きなことを成しとげたい」。つながりの尊さを復興支援の現場で学んだ、ロート製薬・柴田春奈さん。

「対面接客で言わないことはSNSに書かない」と、徹底しているヤプリ・島袋孝一さん。

企業人として、また個人として発信をつづけるおふたりに、企業アカウントと個人名でSNS発信をするときの”自分ルール”についておうかがいしました。

SNSのビジネス活用はFacebookを中心に

ーーーまずはじめに、いまおふたりがつかっているSNSを教えてください。

柴田 今日のテーマ「ビジネスにつかう」という意味で重視しているのは、Facebookです。

島袋 僕も、Facebookがメインですね。Facebookは基本的にBtoBでつながっているひとたちとのやりとりなので、情報を発信したときに反響が一番得られやすいと感じています。

ヤプリ株式会社 マーケティングスペシャリスト
島袋孝一さん

ーーFacebookはどのようなつかい方をしていますか。

島袋 
毎週水曜の12時ころから1時間ほど、「ほぼ週刊! よーことしまこのMarketing New Online」というストリームヤードを流しています。NewsTVのよーこさんと、双方の会社のマーケティングに関するお知らせをゆるゆるとする番組です。

柴田 私は、ロート製薬の公式noteや副業の仕事などの告知をしたり、自分がこだわっているウェルビーイングについて投稿したりしています。

ウェルビーイングは弊社のビジョンにもあるのですが、私は「心も身体も本当に生き生きと過ごしている状態」と定義づけしていて。そのためにどういうことをするのがよいのか、自分で実践しながら、本当によいと感じたものを紹介するようにしています。

どちらの場合も、お知らせしたい内容だけでなく、それについての自分の想いをしっかり書いて、きちんと伝えるようにしていますね。

ロート製薬株式会社広報・CSV推進部
柴田春奈さん

多くのひととつながり、想いをかたちにするSNS

ーービジネスでSNSを活用するようになったきっかけはなんですか。

島袋 もともと本名を出さないで私的にTwitterを利用していたんですが、2016年にキリンへ転職したころから実名でビジネス活用をはじめました。

キリンでは、いわゆる「中のひと」をしていて。プライベートの投稿をする際も、「匿名でなくてもいいかな」となんとなく思ったんです。そこからは精力的に実名で活動するようになりました。

島袋孝一さんのTwitterアカウントはこちら

柴田 2018年8月にロート製薬が公式noteを立ち上げまして。私も本名のアカウントで同年11月にnoteをはじめました。

「会社が発信しているのに、個人が発信しないのはどうなんだろう?」と思ったのがきっかけです。同時に、会社や自分のnoteの記事を周知するため、Twitterを利用しはじめました。

ーー柴田さんは実名でnoteをはじめたんですね。そのころから、いまのようなマルチキャリアになるというビジョンが明確にあったんですか?

柴田 
明確ではありませんでしたが、下地はあったんだと思います。

私は広報配属になる前に、東北で復興支援や地域連携の仕事をしていました。そこでは、いろんな方々と多くのプロジェクトを同時に走らせていて。

中には、会社を辞めて東北に移住し、復興に向けて活動しているひともいました。そういった方々から、自ら発信してたくさんの人を巻き込みながらものごとを進めていくことの大切さを知ることができたんです。すごく影響を受けました。

企業の発信は人肌感を重視

ーー企業がnoteを運営する際、多方面を意識しすぎてプレスリリースのような記事になってしまうケースも少なくないようです。おふたりは、企業のアカウントで発信するときには何に気をつけていますか。

柴田 人肌感が出るように意識しています。noteの記事は、編集部メンバー数人が社内のだれかに話を聞くところからつくっていて。ヒアリングする中でどんなところが心に響いたか、はずせないキーワードは何かなど、みんなですり合わせて記事に落とし込むようにしています。

島袋 そういうインターナルコミュニケーションは大事ですよね。マスメディアではなかなか取り上げられないようなひとに陽をあてることで、社員のエンゲージメントが高まると思う。

ヤプリには、公式noteのほかに#times_yappliというnoteがありまして。主な目的は採用活動ですが、既存社員が社内の理解を深めるのにも役立っていると感じています。

対面で言わないことはSNSに書かない

ーー初心者が安全にSNSでの発信をつづけていくために、心がけておくべきことはなんでしょうか。おふたりはどんなことに気を配っていますか。

島袋 僕は流通小売業界の出身なこともあって、「対面接客で言わないことはSNSに書かない」というのを徹底して心がけています。

あと、最近とくに意識しているのは、「1度書いたものは消えてなくならない」ということ。いつか自分の子供が私の名前をネット検索したときに、恥ずかしいと思うようなことは書かないようにしたいと思っています。

柴田 自分の発言で会社の名前に傷がつくことがあるかもしれません。会社のガイドラインはとくにないのですが、”自分ルール”を決めて、発言には気をつけるようにしています。

「無人島の祭り」にならないよう、船や橋を準備

ーーFacebookとTwitter、noteはどのように使い分けていますか。

柴田 Twitterでは日常を伝え、Facebookでは「知ってほしい」とか「協力してほしい」、「教えてください」という投げかけをしています。noteは、自分のこれまでの仕事をまとめたポートフォリオのような位置づけですね。

島袋 僕がnoteに書いているのは、ほぼ雑記です。

ひとつ意識しているのは、「無人島の祭り」にならないようにすること。発信するからには、ひとが自分たちの島へ集まってこなければ意味がありません。だから、島への船を出したり、橋をかけたりすることが必要だと考えています。

具体的に言うと、noteを書いたら必ずTwitterやFacebookにソーシャルポストをして、noteにきてもらえるようにするといったことです。

そうやって情報発信することで、日経COMEMOから「KOL(COMEMOオピニオンリーダー)ライターになりませんか?」とオファーをいただきました。KOLライターになることで自分たちの島に橋を渡すための新たな手段を得られ、いい循環が生まれたと思います。

共感したnoteの記事をシェアしてみよう

ーーまだ発信をはじめていない方々に向けて、今日から試せそうなことを教えてください。

島袋 つぶやくだけでもいいので、まずは発信してみることです。発信することがないなら、それをつぶやけばいい。とにかくワンクリック、ワンタップしてみてほしいです。

やってみると、ハートがついたり、何かしらの反応を受けとったりすることがあります。それによって自分が変わっていく感覚が得られれば、つづけていくきっかけになると思いますよ。

柴田 読んで面白いと思ったnoteを、Twitterでシェアしてみるのもいいと思います。そのときに、共感した点や自分だったらこう思うなどの一言を書いておけば、noteの作者と交流がはじまるかも知れません。

ーー「共感した記事にコメントをつけてつぶやく」のは、確かに比較的ハードルが低い気がします。視聴者のみなさんもぜひワンタップ、はじめてみてください。おふたりとも本日はありがとうございました。

※敬称略

島袋孝一さん
ヤプリ株式会社 マーケティングスペシャリスト
2004年、株式会社パルコ入社。2013年より、デジタルマーケティングを手がける。2016年にキリン株式会社に入社し、LINE公式アカウントやSNSの運営に従事した。2019年1月より、株式会社ヤプリにマーケティングスペシャリストとして参画。
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柴田春奈さん
ロート製薬株式会社広報・CSV推進部
2013年、ロート製薬株式会社に入社。法人営業を担当後、2015年に公募にて社内の復興支援部門へ異動。東日本大震災の遺児を対象とした奨学基金「公益財団法人みちのく未来基金」に出向しながら、地域との連携活動に取り組む。2017年より現職。同社公式noteの運営にもたずさわる。
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interviewed by 徳力基彦 text by いとうめぐみ

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