初めての一年間の終わりに
今まで小さな宝物を子供達から受け取って来た。
そして、最後に思いもかけないような胸の詰まる贈りものを受け取った。贈りものって、今までのような小さなプレゼントではないのですよ。
三学期から、漢字と算数の宿題を見ていた。最後の日は「なおし(書き直しの字)」をなくし、全員はなまるにしたくて、あらかじめ「最後にきれいな字を先生に見せてね♡」と全員にコメントで書いておいた。
すると‼︎
最後に、びっくりするほどきれいに書かれた全員のページが‼︎
何度も何度も書き直しの跡が残る、丁寧な文字。普段のみんなの事を知っているから、彼らがどんなに集中し、時間をかけてこの最後のページを書き上げてきたかがわかる。
こんなに頑張ってくれたんだ……。涙
去年の三月末、何もわからないまま勢いで引き受けて、早速四月から小学校。同じ顔ぶれの子供と毎日接することに慣れず、はじめのうちは戸惑っていた。
いろんな子たちの個性が見え始め、でもどうしていいか微妙にわからなかった一学期。
夏休みの学童保育を経て、なんとなく子供との接し方が分かり、自信をなくしている子が気になり始めた二学期。
三学期はとても短く、あっという間だった。子供たちに毎日癒しとエネルギーをもらっていた。最初の戸惑いは一体何だったのかと我ながら思う。
みんなの頑張りを毎日感じていたから、一層可愛く思えていたのかもしれない。でも、最後に受け取った頑張りは、私の想像以上だった。私にきれいな字を見せようと思ってくれたのだろうか。鉛筆を握りしめてノートに向かう、みんなの小さな姿が目に浮かぶ。胸がいっぱい。
私はみんなにこんなに精一杯接していただろうか。そう思うと、ちょっぴり申し訳ない気持ちに。いつも楽しませてもらってばかりだったね。
不安と戸惑いの中でこの子たちとスタートした私の一年間前。人生の中できっとこの一年とこの子たちは、忘れられないと思う。
歳をとってきてるからね。とにかくすぐ感動しちゃうのよ。笑
でも、皆さんにもぜひ見て欲しい。子供たちの頑張りが伝わって、きっと我々大人の背筋も伸びるはず。わたしの字じゃない。何度も消しゴムと鉛筆の跡の残るこの素晴らしい子供たちの字を。
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