![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147155811/rectangle_large_type_2_27d8088cc459361ae40007c3b11020a6.jpg?width=1200)
Photo by
take_kuroki
さいごの果実(坂本真綾)
抽象的な歌詞に心を動かされるのは、年齢を重ねたからだろうか。
初めて聴いたときのことはあまり覚えていないが、綺麗な歌だと思った、と思う。
今は、なんて切実な歌なんだろう、と思う。
ねえ僕は、僕は知りたい
愛するってどんなこと?
好きな人を、できるだけ上手に愛せたらいいのにと思う。愛されることを考えるより、愛することを考える方が難しい。
愛されるのは自分の視点で満足できればいいが、愛することのゴールはよく分からない。
答えのない問いゆえに、答えがあるのならほんとうに知りたい。
坂本さんも、そんなことを思ったのだろうか。
向き合うだけで繋がるのに、それが一番難しい。
いざ視線を向けられると、正解が分からなくなって、目を逸らしてしまう。
手を伸ばして、抱きしめればいいのに
もしかしたら彼も、待っているかもしれないのに、不正解の可能性に怖気付いて動けなくなる。
ねえ僕は、僕は知りたい
生きてくってどんなこと?
きっとそれは特別なことではなくて、なんてことない日々の積み重ねなんだろう。
なんて不安定で、不完全で、不透明なもの。
簡単に崩れることを知ってるから、怖くなる。
知った気になると、足元を掬われる気がする。
だから今日もおまじないのように呟いてみる。
愛するって、どんなこと?
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?