アスリートの傍にいて感じる事。

どこかで聞いたことがある。「勝負の世界では結果が全てだ」と。
はたまたどこかでは、「結果ではなく過程に意味があるのだ」と。
「スポーツ選手は闇と光に分かれる。」闇とは一体?

もうすぐ東京オリンピックが終わって1年。
選手は今どのような気持ちで過ごしているのだろう。
選手を支えてきた人たちはどのように過ごしているのだろう。

ある日、彼は言った。
「俺はもうヒーローになる準備ができている。」
その一言にどれだけの覚悟が込められているのだろう。
ただ傍にいることしかできなかった私にあなたがどれほどの「全て」を
懸けて、目の前の大舞台に挑むのか簡単には想像できなかった。
幼少期から夢にみた舞台に立つワクワク感、国の期待を背負う重大さ、結果に対する緊張感。日に日に溜まる疲労に、きっと重くのしかかっていたのではないか。痛む身体にムチを打って、つまずきながらも鼓舞し前を向いていたに違いない。引き返すことも、立ち止まることもできない日々に精神的に参ることもあったと思う。それでも弱音を吐くことはなかった。

試合が終わって数日後、数か月後、半年後繰り返し彼が放つ言葉。
「俺にはもう自信がない。」
競技面に関してだけでなはく、人生におくほどに落ち込む彼を見て
抱きしめる事しかできない。

彼を応援する日々の中で、どこかで見かけた言葉。
「スポーツ選手は闇と光に分かれる時がある」
あ。こういうことだったのか。負けて悔しい。という純粋な気持ちをとっくに超えるもの。結果に対してだけではなく、抱えてきたものひとつひとつを整理する時間が必要そうだった。私からしたら決して闇には見えない。彼が毎日頑張っていた日々を無くしたくはない。でも当たり前だが本人が感じるものはやはり想像ができないほどのものなんだなと話し合って毎回気づかされる。

世界中の人が注目する、世界中の人が期待する、スポーツの祭典。
「勝負の世界では結果が全てだ」この言葉通り、勝つと賞賛され光を浴びる。もちろんスポーツは勝敗がつく、だから面白い。観客は選手の姿に感動し、結果に一喜一憂する。

どうやって彼に向き合っていくか。
物事の考え方が人それぞれあるように、立ち直り方にもスピードにも、人それぞれの力量がある。敗者だからといって、落ち込むことはない。
悲しみの題材にする必要はない。結果がどうであれ、あなただからゴールすることができた。これからもあなたの歩くスピードに合わせます。

やっぱりスポーツは素晴らしいなと感じた去年の夏。
頑張る姿を見て、尊いなと感じました。思うような結果が出なかったことも含め、すべてが宝物になるべきだと感じました。
忘れないように、こっそり形に残していきます。

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