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838.人の力になっちゃいけない~人の力になろうとしてはいけない。人の力になればなるほど、人は人に依存するんだもの。

Don't be someone else's power ~ Don't try to be someone else's power. The more power you have, the more dependent you are on others.

【お馬鹿なcoucouさんの逆さま論⑱】


©NPО japan copyright association Hiroaki

1.人の力にならないIt doesn't help people


人は人に尽くした分、尽くしただけ必ず返ってくるという。
人の力になる、わが身を捨てでも、人のために尽くす。
人間関係でもっとも大切なこと。

そうだよね~
確かに大切~

でもね、人の力にならないことも大切な気がする。

coucouさんはね、子どもの頃から病弱なため、父や母に異常に大切にされて来た記憶がある。
そうだよね、親にしてみれば子どもの病気を自分のせいにと感じてしまう場合も多い。別に親のせいじゃあないんだけれど、可愛い子どもが目の前で苦しんでいたら手を差し伸べて当たり前~
みんなもそうだよね。
目の前で人が倒れたら、すぐさま起こしてあげようとしたり、心配もする。ましてや小さな子どもたちやお年寄りが困っていれば人として当然の行いだもの。

でもね、こんな場合もあるんだ。
coucouさんの場合だよ~

他の人は違うと思うけどね。

coucouさんは父や母の力を借りなければ生きれなかった。

でも、その力を借り続けて、やがてそれが当たり前となり、結果、自立することがなかなかできなくなっていった。
どこかのお金持ちのおぼちゃまのように、何でもしてもらってしまうんだ。coucouさんはほとんど家にいて何も動かない、たまにたまに台所の食器を洗おうとすれば、母親はすぐさま駆けつけて自分でしてしまう。

片付けだって洋服だって、すべて翌日に切る服も準備され枕元に置かれていた。靴だって、毎朝すぐに履けるようにきちんと揃えてあるし、靴が汚れればすぐさま洗う。だから子どもの頃から父や母は、coucouさんの前で止まることなく動き続けていた気がする。

やがて、coucouさんは身体も大きくなり、健康になって力もついてきたけれど、長年の習慣なんだろうね。相変わらず、父や母は動きまくっていた…。
だけど、coucouさんは自立できなくなってしまった。

なんでもしてもらえるんだもの、自分では何もできない。
逆に、coucouさんの弟は、父や母とともに行動することも多く、弟も父や母とソックリ、常に何かしらしている。
何かしら動き続けている。coucouさんは相変わらず同じ位置にいて、まるで動かずみんなの動きをただ静観している。

coucouさんは、みんなが力を貸してくれて、
弟も力を借りるのではなく、力を貸す側になっていった。
考えて見れば、とってもありがたいことだけれど、自分ではできないけれど、自分でもできるようになりたかったことを想い出す。

2.人の力になれるようになりたいI want to be able to help people


やがて、父や母が歳を取ると、今まで通りには動けなくなる。

もちろん、あれだけ動いてきた人生だから、動けないというのは死ぬことと同じくらいの苦しさを味わう。
だから、お世話するcoucouさんに向って「いいなあ~お前は、自由に動けて、いいなあ…」と、coucouさんを眺めながら口癖のように言い出す。

あれ~

考えて見たら、coucouさんが子どもの頃に父や母を眺め続けていた、あのときと逆さまになったことを感じた~

そう、自由に動ける憧れ、自由の素晴らしさ、どこへでも自分の意志で動ける喜び。部屋を片付ける、掃除をする、食器を洗う、トイレを洗う、洋服を着せる。食事の準備をして食べ終わるまで見続ける。

あれ~

あのときの自分~
そう、あの時の自分が目の前の父や母。人のために尽くす、人のために生きる、なんて楽しいことなんだろう~

ああ~父や母はこうして楽しんでいたんだ。
coucouさんが食事をしている姿を見つめ続ける。
そんなに見ないで、食べにくいからと、coucouさんが怒るくらい見続ける。今度は、coucouさんが父や母を見続ける。「お前も食べたらどうか~」と気にする父や母。

こうして、coucouさんと弟は楽しみながら父や母のお世話ができた。

©NPО japan copyright association Hiroaki

3.人の力になるBecome people's strength


coucouさんが19歳の頃、雑誌の世界でデビューした。
だけど一人で仕事をしていたため、仕事場や電話番が必要になった。
スマホもFAXもポケベルもない時代。
そんなとき、人の紹介である障がい者の方の仕事を手伝うことにした。その仕事は写植屋さん、当時はタイプ文字と、組活字、そして写植文字が主流。

これは一文字一文字写真撮影し文章を印画紙に焼き付け、それを切り張りしてデザインや印刷物の原版(版下と言う)つくる個人事業主さん。

夫婦二人で仕事をしていた。ご主人は両足が動かない。
奥様は両手がない。

そして、仕事机を一つ、そして電話番をついでにしてもらえる代わりに、coucouさんは掃除洗濯、食事の世話、ゴミ捨て、写植文字の納品、集金、原稿の打ち合わせを受ける物々交換みたいにして力を合わせていた。

やがて、奥さまに子どもが授かり、coucouさんは赤ちゃんの世話もするようになった。そして、大手の出版社からも仕事も増えだし、絶好調~
毎日が楽しく、人のためになり、尽くす喜びに浸っていた…。
忙しかったけれど、何の苦もない、それだけ元気で若かったんだね。


でも、やがて仕事がどんどんと減り始めた…。

出版社から定期的にいただいていた仕事もなくなり、慌てふためいた…。
その話をご主人にしたら、そんな不安定な仕事よりもここで働かないかと真剣な顔をされた。奥さんも同席。でも、coucouさんの目的は出版の世界で絵を描き続けること、それしか自分の得意とするものがなかったし、何よりも有名になりたかった。だけど、丁重に、今まで通りでお互いが差しさわりがないまま継続することにした。

でも、仕事は完全に無くなった…。

そこで公衆電話から各出版社に電話したら、「coucouさんの事務所の人が忙しいのでできなくなったという断りの電話をもらっているよ…」という。

なんだろう?

coucouさんは一瞬に頭が真っ白となり、今までの出版社との取引実績、信頼をすべて失ってしまった。当時の仕事は旺文社、学研、集英社、文化出版局、祥文社などの週刊誌と月刊誌、るるぶ、季刊誌の仕事をしていた。

coucouさんはこのことをその主人に伝え怒りをぶちまけた…。
すると、「ここで働いてもらいたい」、と夫婦で頭を下げはじめた…。
違うんだよ、ありがたくないんだよ~
なんて酷いの?やっと、やっとここまで掴んだ仕事を…。

coucouさんは、後は何も言わず、ここを離れた…。

人の力になってはいけない~
人の力になろうとしてはいけない。

人の力になればなるほど、人は人に依存する。

coucouさんは涙が止まらなくなった…。
自分の夢が粉々に崩れ去っていった。

この日からcoucouさんは絵を捨てた…。

誰も理解はできないかも知れないが、あれだけ好きで、子どもの頃から描き続けた絵を捨てた~

それは、あまりにも悲しすぎたんだ。
相手はcoucouさんを裏切ったとは思っていないだろうね。
でもね、coucouさんは、生まれて初めて人に裏切られたと思った日だったんだ。

彼には悪意がないことはわかっている。だけど、coucouさんは子どもの頃からの夢をやっと実現したとき、父や母が飛び上がるほど喜んでくれた仕事と、自立。そして、家から離れて友人とアパートを借りてスタートしていたとき。
親に無理してお茶の水のデザイン学校に入り、同時に毎日出版社に売り込みの日々。そして、軌道にのった時点で学校を辞めてスタートを果たした(正直、授業料の負担をこれ以上、親にかけたくなかった…)

coucouさんは多分、若すぎたんだろうね~
もう、立ち上がれないんだもの…。

そして、生活の基盤を立て直すために、友人の紹介でアパレル関係の専門店でアルバイトを始めた…。(雑誌nonoなどでファッション画なども描いていたきっかけだった)

いつのまにか、coucouさんは20代前半となった。

あれからとてつもない月日が流れ、coucouさんはもう一度、絵を描きたくなってきた気がする。そして、coucouさんとともに絵の世界で生きようとしていた親友が、夢見ていた絵の世界を実現できぬまま、数年前にこの世を去り、描けなくなった無念を継ごうかと真剣に考えている。


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いよいよ明日から入院生活~
本音はとってのも嫌だし、このまま逃げ出せるんならすぐさま逃げたい。でも、まだまだやらなければならないことが山積状態~

何よりも大好きなnoteを毎日書けない。
このnoteはすべて10日分を2日間かけて8日、9日に仕上げたもの。

どうしても書きたいことが書ききれない~
短い文が苦手なccoucouさん、毎回の詩文を書く時間まで無くなった~

でも、止めない、このまま続行~

手が動かせるようになったらすぐさまみんなのnote三昧する。
だって、見ること以外、それ以外何もできないんだもの。


じゃあ、またね~
行ってくるね~

またあした~


文字数4,282文字


〖和訳〗”君よりも辛い人がいるという言葉は助けにはならない” World’s Smallest Violin - AJR

coucouさんのアーカイブス(過去作品)だよ、みてね~

coucouさんのお気に入りnoteの素敵なクリエイターさんたち~


coucouさんのホームページだよ~みんな、みてね~

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