『映画 機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』感想
先日『映画 機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』を見てきたので簡単に感想をまとめます。2022年現在32歳なので全然世代じゃないです、ファーストは高校生の時に一度通しで見た程度で、今回の劇場公開のタイミングでククルスドアンの島だけ見返しました。
Primeビデオでも見れます。独立している話なのでこの1話だけでも予習しておくと映画は結構楽しめると思います。
主人公アムロのこれまでの戦いやホワイトベース(戦艦)クルーの関係性を知っておくためには1～15話まで見ておいた方がいいと思います。最終回まで見ておく必要はないです。また時系列や設定などはTV版ではなく漫画の『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』がベースなので気になる方はこちらも読んでおくと良いと思います。
感想の前に一言だけ、自分の立ち位置は熱狂的富野ファンでも安彦ファンでもない割とフラットだと思ってます。
良かった点
・アップデートされたMS戦
TV版はネット上で【正拳突き】【岩投げ】とアクションも作画もひどいとされています。(文句言いつつもPSP版のガンダムユニバースなどでは多用させてもらいました)
しかし、この辺りは現代のCG技術でアップデートされていてかなり良かった。特に好きなところは最初のジムVSドアン・ザクでジムがザクに背を向けて逃げるシーン、あのジムのかなり重みのドテっとした走りがかなりツボでした。
このシーンはYoutubeで公開されている冒頭10分の映像でも確認できます。
また昨年公開の『閃光のハサウェイ』では重量感より、重たいものが空を飛んでいる浮遊感の方が大きかったのでここは宇宙世紀の年代別のMSの重量感の違いが見えてとても良かった。
・音楽
『長い眠り』などファースト既存曲のアレンジや森口博子の主題歌など楽曲はよかったです。サントラがBlu-ray特典になって単品購入できない状態ですが公開と同時にサブスク配信も始まったので気軽に聞きやすいのも良い。
また、服部さんはシンプルなタイトルをつけてくれるため楽曲と場面のシンクロ率が高い、タイトルを見るとどの場面で流れたのかがほぼ一発で把握できる。
・演技
アムロ役の古谷さん、カイ役の古川のオリジナル二人はもちろんオリジナルメンバーの後任者、ORGIN以降のメンバー全員の演技が良かった。特に今回の主人公であるククルス・ドアン役の武内さんは24歳とは思えない抜群の演技だった、オーディションではなくオファーだったとのことでオファーしたであろう音響監督に感謝です。
古川さんは声優以外のキャスティングがあるかもしれないと思ってたようだったのでそこは視聴者としても助かりました…
悪かった点
・長い割にドアンの心情描写が弱い
20分強のアニメを2時間に引き伸ばした割にドアンの心情描写がかなり弱いと感じた。TV版でのドアンは守ってる子供たちの親を自らが殺めたことを独白するシーンがあります。しかし劇場版ではフラッシュバックのような描かれ方をしていてアムロに子供たちとの関係を伝える描写は無くなっています。正直これではアムロの最後のセリフとの関連が弱くなってしまうように感じる。
また灯台の明かりがついたときもアムロに「余計な事するな」と一言言うだけで感情をあらわにすることは無い。灯台の明かりがついて本当にやばいと思ったら船から降りたら急いで殴りに来てもおかしくはなかった。
・生活描写
ドアンは子供20人と無人島で生活しているのだがここの飯が結構贅沢でびっくりする。店で買ったようなパンや水がペットボトルに入った状態で食卓に並んでいたりする。グーグルマップで見る限り近くの島までは20kmくらいは離れている、アフリカ大陸のモロッコまでだと250km近く離れているところに位置する。
小説版では週一で島外に買い出しに行ってる描写があるとか…正直スレッガーに「軍法会議もの、やっとく」みたいなセリフを何度も言わせる尺があるならこの生活描写に納得がいく説明が欲しかった。
・興行周りの話
個人的に気になるのは興行周り、端的に言うと特別料金の話です。安彦監督はラジオやインタビューでファーストガンダムリアルタイム世代とその子供の親子鑑賞、また祖父母・孫での鑑賞で子供たちに触れてほしいと言ってます。
1900円の均一料金ってどうなの？レイトショー割引適応外は仕方ないとしても子供たちの一つのきっかけのためにも子供料金の適応してほしかった。
余談
マルコス(CV内田雄馬)がガンダムをくれって言ったのにはビックリした。内田雄馬は2021年に劇場版マクロスΔでバルキリーに乗り、ゲッターロボアークでゲッターに乗ったっていうのに次はガンダムか！！！なんというハングリーさ…君は一年間で一人スパロボでもやるつもりなのか…
あとガンペリー搭載時のMSってどうやって搭乗するんだろう、横に寝てるんだよね？
おわり
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