ミレニアム・コンプレックス#1

いつからだろうか。なににも満足できなくなってしまったのは。美味しいものを食べていても、好きな映画を見たとしても、好きな子といても、満足できない。どんどんどんどん次のものに手が出てしまい、抑えることができない。その行為はもはや吸収しているのではなく、単なる消費を繰り返しているのにすぎない。次がら次へと、新しいものが登場しそれはものすごい速さで通り過ぎていく。先月新しかったものは、今月もうすでに古い。
やるせない日々をひたすらに送っているのである。

別に仕事に不満があるわけではない。2年目に入る仕事は、大手企業会社に勤めている。そこでやる仕事は営業だ。誰しもが知っている会社だし、それなりに価値のあるものを営業しているからか、不満があるわけではない。今の時代の営業職は、一昔前の営業と少しイメージが違ってくる。毎日毎日訪問先を訪れていたようなものではなく、WEBやメールでも済ませてしまうことがあるのだ。よりスマートに聞こえるかもしれない。
ただその仕事でどれだけ結果が、出せたとしてもやり切った感がないのはどうしてだろうか。