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スケートの世界に導いたプログラム

Twitterでは宇野くんのことばかり呟きがちな私ですが、宇野くんにハマったのはテレビで偶然つけたフィギュアスケートを見てって訳じゃなく。少し前から全日本と世界選手権は欠かさず見てたんです。

この欠かさず見るきっかけとなった羽生結弦選手について今回は少しお話していきたいと思います。


私がそもそも、フィギュアスケートという競技を知ったのはバンクーバー五輪です。親と一緒にスケートを見て素敵だ、綺麗だという感想を持ち、そこからテレビでスケートをやっていたら見るくらいのライトなファンになりました。

ただ、私はこの時男子フィギュアは女子に比べてそこまで好きじゃなかったのです。

今その頃活躍していた選手の演技を観ても普通に楽しめるし、なんであまり興味なかったのかなぁと度々思うのですが…
恐らく力いっぱい跳ぶ4回転よりもふわっと跳ぶ2回転ジャンプ(特にループ)が好き、柔軟性のあるキャメルスピンやレイバックスピンが好きで、女子を好んで見ていたのだと思います。

だから、私は男子フィギュアに関しては選手の名前を知っていても演技はあまり観たことがない感じでした。


しかし、ニースワールドのニュースを見て、私のフィギュアスケートに対する興味が変わりました。
高校生で銅メダルをとった羽生結弦選手の演技を観てショックを受けたんです。

その時のフリープログラムは、ロミオとジュリエット。ソチオリンピックで金メダルを手にした時もロミオとジュリエットを演じていましたが、2011-2012シーズンのものは楽曲、衣装、振り付けは異なる作品になっています。


まず冒頭。ピボットターンからゾクゾクする。
そして最初の4T。このジャンプにまず私は思わず震えた。軸が安定していて軽々してる。降りた時に本当に4回転を跳んだのか疑う。多分当時の私はここで一気に引き込まれたのではないかなと思っています。

3Lz-2Tの流れ方は今の羽生くんにも色濃く残る感じ。歩いていてふとスキップするような、感情にのって自然とジャンプしてるような、プログラムの“エレメンツ”感がなくて好きです。

中間の曲調の柔らかさが上手く調和したStSqと柔軟性のあるSp、後半の迫り来るジャンプ達…そして気迫溢れるコレオシーケンス。

正直今まで見たことの無いタイプのフィギュアスケーター。柔らかさや繊細さは女性っぽさを彷彿とさせるが、男としての力強さ、太さを兼ね揃えている。


このロミジュリをきっかけに、全日本、世界選手権、後にはGPFをテレビでチェックするように。羽生くんをきっかけに、当時の日本フィギュアを牽引してきた選手たちのことも知るようになりました。


そしてあれから10年もの月日が経とうとする今。彼はまだ進化し続け、その行先は誰もが予想できません。

私は彼の行先にはきっと晴れた青空が広がっている気がしています。吸い込まれそうなくらい透き通った青い空が。

彼は未だ誰も跳んだことの無い技に挑み続けています。どれほどそれを成功させるのが難しいのかは素人の私には想像できない。けど、ふわっと4Tを跳んだ時のように、いつか成功できるような気がしています。その日を心待ちにしながらこれからも彼のスケートを楽しんでいきたいなあなんて考えています。