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Stars On Ice 2022

約1年振りに現地に行きました。
今年は地方都市でもアイスショーを開催してくれるし、海外スケーターも来るし行かないという選択肢は消えていて。申し込みが始まるとチケットをさっさと取ったのですが、正解でした。今も余韻に浸っていて、頭から音楽が離れません。

忘れないうちに感想をざっと残したいと思います。

河辺愛菜選手

ファイヤーダンスでした。過去プロ嬉しい!
愛菜ちゃんはダイナミックな動きとスピードを生かしたスケートが良いなと思うのですが、激しい曲調と合わないはずがない。動きにキレがあって、スローパートとの切り替え部分もメリハリがありました。

田中刑事さん

Whiplashでした。今季のフリーを滑ってくれるとは!
NowVoice等で「めちゃくちゃしんどい」と本人が語っていましたが、本当に動きっぱなしで休む暇ないプログラムですね、最後までやりきるのがまずすごい。しかし、この動きがあるからこそ観ている側は最後まで視覚的に楽しめるのだと思いました。刑事くんにしかできない唯一無二なプログラムだと感じました。

アリサリウさん

私が今回チケットを買った主な理由は、アリサが大阪に来るから。それくらい楽しみにしてました。
プログラムはイカゲーム!赤のつなぎにフードをかぶって登場しました。
イカゲームは未履修なのでプログラムの世界観についてはこれっぽっち語れないのですが、とにかく観客を煽りながら持ち前のチャーミングさを振りまいてたのがかわいかった。本人も楽しんでるのが伝わってきてよかったです。最後リンクからはける時に黒マスクを拾うともう一度付け直してフードかぶって出ていく様子が見えて、周りの人が皆「フフッ」って笑ってました。

村元哉中選手/高橋大輔選手

二人が暗闇の中リンクに登場した時には衣装は見えなかったのですが、ポジションについた瞬間に「あっソーラン!!!」と会場全体がざわついてました。これだけで会場の温度2℃くらい上がったのではなかろうか。
アイスダンスは二人で一つみたいなイメージをにわかなりに持っていましたが、このカップルは良い意味で二人の個性が際立っているように感じました。ソーラン滑ってくれて嬉しい気持ちからのワクワクと、試合ではないのにドキドキを感じていたら、あっという間に終わってしまった。
ひそかに観たかったプログラムが見られたので嬉しかったです。

ユヨン選手

スポットライトが当たった瞬間、見覚えのある衣装でとてもとても嬉しくて一人テンション上がってました。レミゼラブルも観たかったプログラムの一つです。
曲をたくさん繋いだ編曲になっていますが、それぞれの曲調を丁寧に表現されているし、ちょうど音楽が切り替わる部分の振り付けが特に丁寧なのでとぎれた印象はなかったです。スパイラルの時に顔の横に手を置くところとか、要所要所の振り付けが指先まで綺麗でした。
そして、ユヨンちゃんは力強くて華やかな音楽が本当に似合いますね、こういう系統はもっと観たい。

友野一希選手

ダフトパンクのロボットダンスプロです。照明がついた瞬間、皆「待ってました!」と言わんばかりに食いついてました。
氷上であるにも関わらず、ここまで踊れるのかと改めてびっくりしました。そして浪速のエンターテイナーの名の通り、遠い席の私も一緒にノリノリで楽しめました。
最後はける時にもカクカクとロボットのように動いている友野くんの姿があり、こういった細かいところまでプログラムを演じるところもエンターテイナーと言われる所以なのかと思いました。

樋口新葉選手

Bird Set Freeでした。この曲は自由への解放というのがテーマでありますが、今回の演技からは強い意志を持って挑んだ五輪や世界選手権を経て、さらに大きく羽ばたこうとする新葉ちゃんとプログラムが重なっているように感じました。力強さ、説得力がより増したのでは!
ちなみにこの曲は中毒性が高いので、一日中頭から離れませんでした笑

小松原美里選手/小松原尊選手

ブリトリーメドレーという新プロ。ミニスカートのキュートな美里さんとピンクのチェックシャツがお似合いの尊さんがPOPに可愛く演じていました。こういったプログラムはとても新鮮ではありましたが、二人の表現の幅の広さがすごい…なんでもできるじゃん…と小学生並みの感想を抱きました。
楽曲の合間にセリフがあったんですが、音の反響を気にしすぎて聞き取れず…。また機会があればその時はリベンジします。

チャジュンファン選手

披露したのはBeliverです。
このプログラムはテレビやYouTubeで何度も観たプログラムなんですが、氷に寝そべるあたりであまりにも溢れ出るオーラに対して「えっこんなプログラムだっけ!?」と衝撃を受けました。画面の10倍はエモいオーラが出ていたのですが、これが生ジュンファンの破壊力なんでしょうか…エモいエモすぎる…
表情見えない距離でエモさが伝わるなんて一体何者なんでしょうか…
存在感のあるスケーターとはまさしく彼のことだと実感しました…

紀平梨花選手

新プロのHallelujahでした。編曲も今まで聞いたのとは少し違っていて、拘り満載でした!
前半は柔らかい優しい演技で、思わず泣きそうになるのを必死に堪えてました。スピンの時にピンクのスカートがふわっと広がる様子はまさに桜の妖精そのもの。
そして後半はボーカルの力強い歌声に合わせて腕の動きをしっかりとめたりするようなキレのある振り付けにシフトしていってました。
紀平さんのHallelujahは幸せだけではなく苦悩や試練を乗り越えるというテーマかなと私は思いました。プログラムが今の紀平さんを投影しているような感覚で、とてもよかったです。

三浦璃来選手/木原龍一選手

I Livedでした。
エキシビションナンバーだと競技よりも更にアクロバティックな技を披露してくれるのですが、遠目から見ても迫力が凄かったです。前回りくりゅうを見た時は近かったので、今回俯瞰して演技を観ることが出来てよかった。
やっぱりりくちゃんの膝の柔らかさは天才で、何でこのスロージャンプ耐えられるんだ!?って現地で見ていてもなりました笑

三原舞依選手

Never Enoughでした。
実際に生で観てみると、想像以上にスケーティングにパワーがあって、伸びやかなんだという気づきを得ました。今季のフリーのようなイメージが強くて可憐なスケーターだと思っていましたが、芯の強さも兼ね揃えているんだなと感じました。
そして、今回も5連続ジャンプを決めてくれました。こういったコンビネーションはエキシビションしか見られないのでとても楽しみにしています。

島田高志郎選手

チャップリンです、これも観たかったやつ!
この曲は現地で聴くと想像以上に音が高いし、女性向けの曲なのかもしれないと思いました(実際今シーズンは他国の女子選手が使っていました)。しかし、高志郎くんはこの高い音に寄り添ったスケーティングであったり、腕をすっと音に合わせて伸ばしたり、曲と調和した滑りをみせてくれました。
あとレイバックめちゃくちゃ綺麗でした。

マディソンチョック選手/エヴァンベイツ選手

 I Hear A Symphonyでした。
しっとりとしたプログラムで、二人のつくり出す美しい世界観を存分に楽しむことができました。うっとりしていたらあっという間に終わってしまった。シンプルな中にこだわった振り付けが生きていてただただ美でした。衣装も二人の踊りを引き立ててくれてとても好き。
群舞でもオーラがすごくて、存在感抜群でした!

ヴィンセントジョウ選手

Vincentでした、またまた観たかったプログラムです。
世界選手権での演技を観て、よりしっとりとした雰囲気で夜の星空を彷彿とさせるプログラムだなと感じていまして、生で観てもとても素敵だと感じました。また、ステップを俯瞰して観ることで、こんなにも丁寧に音を拾っていたのか!と新たな発見を得ました。より深くこのプログラムの良さを知ることができて良かったです。

宮原知子さん

Stabat Materでした。
最初名前のコールなしでプログラムが始まるという演出がとても素敵だし、音楽がかかって知子ちゃんが滑り出した瞬間心つかまれました。
重厚な弦楽器の響きと綺麗な聖歌のパートとありますが、どの音にも丁寧に寄り添った身体の動かし方をしていて、音楽との一体感がピカイチだと思ったし、まさに芸術作品だと感じました。個人的にはこれだけでチケット代の元はとれると思いました。
また、逆回転のスピンや過去プロの振り付けなど見所がいろんな場面に散りばめられていてとてもよかったし、もっともっと観て解釈を深めたいプログラムです。

宇野昌磨選手

Great Spritでした。
またやってくれるなんて思ってなかったのでサプライズでした笑
4Fと4Tを跳びにいっていて、試合さながらのジャンプ構成で観ていて本当にワクワクしました。前は野性味あふれる感じがありましたが、今回は滑りが綺麗だし丁寧な印象を受けました。本人も「オーボエ味のあるグレスピ」と言っていてめちゃくちゃ納得。
一番好きな選手でしかも生で観たのは初めてなので、「実在するんだな…」なんて思っていたらすぐ終わってしまいました。

坂本花織選手

Heart Upon My Sleeveでした。
多忙なシーズンだったはずなのにまさかの新プロを用意していてびっくりしました!
この曲は電子音の効いたかっこいい感じの音楽で、これがショートカットにした花織ちゃんとぴったりイメージが合っていてかっこよかった!こういった系統も似合うという新たな一面を見られてよかったです。
また実際生で観たことで、スケーティングのスピードやジャンプの幅が他の選手に比べて高いレベルなんだと改めて実感できました。

ネイサンチェン選手

ついに伝説のロケットマンを生で観られました!感謝!
ジャンプ構成はトリプルまでで本数も抑えていたりしたものの、やっぱり身体能力の高さはすごいと見ていて思いました。リズムをとって身体で表現する基礎があるからこそ、難易度の高いジャンプ構成、緻密に高められたスピンやステップ、観る人を惹き付ける演技が実現するわけだと納得しました。
そして群舞でもめちゃくちゃノリノリで遠くの席でも見ていて楽しかったです。

あとがき

SOIのような大きなアイスショーは初めてでしたが、隣の方もノリノリで鑑賞されていたこともあり、とても楽しむことができました。また来年も行けたらいいなと思っています。
そして、このSOIをもってプロスケーターに転向された宮原知子さん、SOIの期間中及び閉幕後に引退を発表されたアリサリウさん、田中刑事さん、引退卒業おめでとうございます。試合という場で姿を見られないのはファンとして寂しい気持ちもありますが、それぞれが誇りを持って新たな道を切り拓いていく姿を応援しています。SOIで演技を観られて本当によかったです、ありがとうございました。

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